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牛久市岡見町内で店舗を経営されているP様から、「家庭用エアコンの冷房が出ない」とのことでご相談をいただきました。かろうじて風は出ているものの冷たくならないとのことでした。お客様に「エアコン本体が汚れているからかもしれない」とお伝えしたのち、現場にお伺いさせていただきました。

問題のエアコンは12畳用で、お店の広さに対して十分な能力をもっているものでした。畳数に対してエアコンの能力が低すぎる場合、夏の日中に冷えが悪くなることがあります。今回の場合、それは原因として考えられません。

エアコンの設定温度を下げてみました。室温との温度差を出すため20℃にまで下げてみましたが、冷たい風は出てきません。念のため先に室外機を見させていただいておりましたが、室外機のファンは回っており、周辺に風の通り道の障害となる物もないようでした。

「やはりフィルターの汚れが原因かな」と思い、室内機のカバーを外してみました。その予想は的中し、フィルターに埃やゴミが溜まっている状態でした。
お話をお伺いしたところ、「店内の掃除は定期的にするものの、エアコンの掃除はほとんどしたことがない」とのことです。

フィルターが埃やゴミなどで目詰まりを起こしていると、部屋の空気を取り込むことができなくなってしまいます。そのため、エアコンのフィルターは定期的な掃除が必要となります。

まずはフィルターを外す前に、掃除機で目立った埃やゴミを吸い取ります。これは、フィルターを外す際に部屋を汚してしまうのを防ぐためです。
続いてフィルターを外し、水洗いで軽く汚れを落とします。その後、洗剤をつけブラシで擦り、キレイにしていきます。埃やゴミが取れたら雑巾で水気を取り、新聞紙の上で乾かします。

次に、エアコン本体の汚れを確認しました。熱交換器にも汚れが溜まっていたので、エアコンのプラグをコンセントから抜き、洗浄を開始しました。エアコンの洗浄をする際は、故障や汚水の飛び散りを防ぐため、外部パーツをなるべく取り外し、洗浄カバーをかけて作業を行うのが基本です。

水気がなくなったと思ったら、取り外したパーツやフィルター、カバーを順番に取り付けていきます。

仕上げに「送風」機能を入れ、洗浄した部品の乾燥を徹底させます。湿気があるとカビが発生する原因になるからです。せっかく掃除をしてもカビが生えたら元も子もありません。その後、エアコンを「冷房」にしたところ、冷たい風が出てくるようになりました。

今回、スタッフがエアコンの洗浄を行っていて気が付いたのは、家庭で使用している場合よりも油汚れが目立ったという点です。これは、キッチンと同じ空間にエアコンの室外機が置かれていたことが原因と考えられます。こういった環境では、調理で発生した油が空気中に蔓延し、それをエアコンが吸い込むため油汚れが発生しやすくなります。油に埃やカビ、粉塵などが付着し、頑固な汚れとなってしまったのです。実際、P様も「想像以上の汚れでした」と驚かれていたくらいです。<
このことから、本来、店舗に置かれているエアコンは一般家庭のものよりも高頻度で掃除を必要とします。お店の衛生面にも関わるため、フィルターは1ヶ月に1～2回、エアコン内部は1年に1回を目安に洗浄を行うことが望ましいです。