電気のアンペア変更がしたい!変える前に確認すべき注意点を解説!

漏電

地球温暖化の観点から、冬場の暖房を二酸化炭素排出の多い石油から電気に切り替える人も多いと思います。エアコンは冷房運転より、暖房運転のほうが電気を消費する傾向があるので、エアコンの暖房を積極的に使いだすとブレーカが落ちることもあるでしょう。もし、頻繁にブレーカが落ちるようなら、契約アンペア数の変更を検討する必要があるでしょう。

その際に「契約アンペア数を上げると、電気代が高くなる?」「アンペア数を増やすだけで解消するの?」と、不安に感じるかもしれません。

今回は、電気の契約アンペア数を変更をするとき、確認しておきたいことや、注意点を詳しく解説させていただきます。

目次

アンペアとは?

アンペア(A)は電流値のことであり、電気が流れる量を表します。水道に例えると、配管が太く水がたくさん流れるときは「アンペア数が大きい」状態であり、配管が細く少しの水しか流れないときは「アンペア数が小さい」状態だといえます。

ちなみに、ボルト(V)は電圧値で、ワット(W)は消費電力です。水道に例えるとボルトは水圧で、ワットは流すことができた水の量ということになります。水の圧力が大きい(電圧が高い)ほど、たくさんの水を流すことができ、配管が太い(電流が大きい)ほうがたくさんの電気を流すことができます。式で表すと

ワット(W)=アンペア(A)×ボルト(V)

となります。日本では、一般住宅に供給される電気の電圧(ボルト)は100Vに固定されるので、消費電力(ワット)を増やしたいときは、アンペアを増やす必要があるのです。

アンペアイメージ写真

電力会社によっては、契約時にアンペア数を設定する場合とそうでない場合があります。アンペア数が設定される場合は、その住宅で同時に使用できるアンペア数に制限がかかります。例えば30Aで契約している場合、電子レンジと電気ケトルを同時に使用するだけで30A程度を消費することもあるので、ブレーカが落ちるかもしれません。使い方を工夫して使用すれば問題ないかもしれませんが、不便に感じるのであれば、契約アンペア数を増やすという手段もあるということです。

アンペアの確認方法

アンペア数の確認する際には、分電盤を確認して記載されているアンペア数を見るのが一番早いです。分電盤のアンペア数が書かれている場所は、アンペア数によって色が異なりますので参考にしてみてください。

15アンペア:ブルー
20アンペア:イエロー
30アンペア:グリーン
40アンペア:レッド

また、分電盤がすぐに見られない場所にある場合は、電気代請求書や検針票を確認しましょう。

契約アンペア数の変更方法

電力会社と契約しているアンペア数を変更するとき、従来は分電盤のアンペアブレーカーの交換作業が必要でしたが、スマートメーターが導入されている場合は対応が異なります。

スマートメーターがすでに導入済み

スマートメーター

この場合、スマートメーターのブレーカ機能を利用しているので、分電盤にアンペアブレーカーが配置されていないことが多いです。スマートメーターには通信機能があり、遠隔操作で契約アンペア数の設定を変更できます。工事が発生しないので、通常は立ち合いも不要であり、費用もかからないケースが多いです。ただし、漏電ブレーカの容量が足りない場合など、交換が必要な場合は費用が発生することもあります。

スマートメーターが導入されていない

この場合、最初にスマートメーターの導入を勧められることが多いでしょう。経済産業省では、2024年までに全国の全世帯、全事業所にスマートメーターを導入する予定である、としています。導入にあたり、費用は一切かからないのでスマートメーターに更新と同時に契約アンペア数を変更するのも良いでしょう。

従来通り分電盤のアンペアブレーカーを交換する場合も、交換作業は20分ほどです。停電時間も20分程度と想定しておきましょう。基本的に費用はかかりませんが、配線工事が必要な場合などはその限りではありません。

東京電力のアンペア数変更手続きに関する、サポートページはこちらです。

東京電力公式ページより(2021年11月現在)

ちなみに、契約アンペア数が大きくなると月々の基本料金が増えるだけで、電気の使用量にともなう電気料金は変わりません。契約アンペア数を、20A→30A、30A→40A、40A→50A、50A→60A、と1段階増えるごとに、月々の基本料金は286円増えます(20A以降、2021年11月現在)。年間では1段階増えると3432円増えることになります。

電化製品の消費電力を調べる

まず、使用する電化製品の消費電力を調べます。消費電力は製品の取扱説明書や製品本体にラベルとして記載されている場合があります。もしくはメーカーのウェブサイトや製品カタログで確認することもできます。

同時に使用する機器を考慮する

アンペア数は同時に使用する電化製品の消費電力の合計に基づいて決められます。複数の電化製品を同時に使用する場合は、それぞれの消費電力を足し合わせて合計消費電力を算出します。

参考までに、一般家庭の平均的な契約アンペア数は30アンペアがほとんどです。

契約アンペア数の変更時の注意点

アンペア数は1年契約

もっとも注意してほしいのは、アンペア数を変更した場合、そのあとの1年間は契約アンペア数を変更できないことが多い、ということです。例えば「エアコンの使用頻度が少ない中間期は少ないアンペア数で、真夏や真冬のエアコン稼働時は大きいアンペア数で」といった使い分けはできないということです。一般的に冷房より暖房のほうが電気を消費するので、真冬の時期の利用を想定して、アンペア数を決めましょう。

東京電力が提供してくれている「わが家のアンペアチェック」も、一度試してみてください。

漏電ブレーカの交換

スマートメーター内のブレーカ設定値やアンペアブレーカーの交換に費用は掛かりませんが、漏電ブレーカの容量が足りない場合は、交換作業が必要な場合があります。

漏電ブレーカーの説明画像

上図のように、30Aの漏電ブレーカは赤線側に30A、黒線側に30Aの合計60Aを流すことができます。契約アンペア数が30Aであれば問題ありませんが、40Aの場合は、使い方によってはアンペアブレーカーより先に漏電ブレーカが落ちてしまうことがあります。そのような状況を避けるために、漏電ブレーカの交換が必要な場合もあります。

電力会社による料金システム

東京電力のように契約時にアンペア数を設定する場合と、関西電力のように契約アンペア数を設定しない場合があります。設定しない場合、契約アンペアの制限がないので、アンペアブレーカー自体が存在しません

アンペア数を設定しない電力会社は電気料金に最低料金制を採用しています。必ず支払う必要がある最低料金のほかに、最低料金の範囲を超えて使用する電気代を3段階に分けて徴収する、電気料金システムです。関西電力の他にも、中国電力、四国電力、沖縄電力でこの料金制度が採用されています。

アンペア数の変更にともなう作業は、業者に依頼しよう

基本的にスマートメーターやアンペアブレーカーは、電力会社の所有物であり、それぞれを更新したり交換する費用はかかりません。ただ、その更新作業にともないブレーカの交換が必要になったり、新たに配線作業が必要な場合、それはご自身での負担となることが多いです。必ず、更新時に別途費用が掛かるのかどうか確認するようにしましょう。

「キッチンまわりの電子レンジやトースター、電気ケトルを使うとブレーカが落ちやすい、その不便さを解消したい」という目的でアンペア数を変更する場合、契約アンペア数を大きくしただけでは問題が解消されないケースもあります。キッチン用にコンセントを増設したり、エアコン専用コンセントの新設を検討する場合は、信頼のできる専門の業者さんに相談するようにしましょう。

また、ブレーカーが落ちる原因や解決法をこちらのページでも詳しく紹介していますので併せてご参照ください。

『DENKI110』では分電盤の交換や、それにともなう配線作業にも迅速に対応しております。お気軽にご相談くださいませ。

※ページ内に掲載されている料金は作成日当時のものです。状況や時期により実際の料金とは異なる場合がありますので、詳細は電話でお問い合わせください。


【業者に依頼する場合】

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