動力プランを変えたらブレーカー選定しよう!専用動力盤の必要性を解説!
業務用の電化製品を使う場合は、『動力プラン』で契約すると電気料金を抑えることができます。
店舗や工場では、電力の大きな業務用の機器を長時間使う必要があるからです。
家庭用の【電灯プラン】のまま電力をたくさん使うと、電気の単価が上がり料金の総額も高くなってしまいます。
これに対し、【動力プラン】であれば基本料金は高く単価が安いため、電気をたくさん使うほどお得になります。
「それなら動力プランに変更しようかな…」と考えても、すぐに切り替えようとする方は少ないでしょう。
なぜなら、動力プランの詳細が分からないからです。
動力プランに変更するためには、いくつか確認しておく必要があります。
- 動力に切り替えた場合の電気料金について
- 動力プランの申請方法について
- 動力に切り替えるための電気工事について
中でも、『ブレーカー』などの電気工事については疑問が多いと思います。
動力プランに変更するためには、基本的にブレーカーの変更や増設が必要になるため、初期費用がかかります。
もちろん、店舗で使う電化製品や機械の種類によっても、必要なブレーカーは変わります。
そのため、ブレーカーについて知っておくことで、店舗に合わせた契約プランを考えることができ、電気代の節約に繋がります。
ある程度の知識があると、専門業者と相談する時にも役に立つので覚えておきましょう。
この記事では、動力プランのブレーカーについて解説しています。
動力のブレーカー
一般的に使われているブレーカーは、主に4種類あります。
- 2P1E(家庭用の分電盤から分岐する安全ブレーカーなど)
- 2P2E(家庭用200Vの電化製品を使う場合など)
- 3P2E(家庭内に電気を引き込むためのアンペアブレーカー)
- 3P3E(動力用)
動力プランの場合、電力会社と【三相200V】で契約をするため、『3P3E』のブレーカーを使います。
これに対し、家庭用では【単相100V・200V】で契約をしているので、ブレーカーも家庭用が設置されているはずです。
そのため、家庭用の【電灯プラン】から業務用の【動力プラン】へ変更するためには、ブレーカーや配線などの電気工事が必要になります。
動力の漏電ブレーカー(漏電遮断器)
漏電ブレーカーとは、漏電を検知すると回路を遮断して電気を止める設備のことです。
もちろん、電流が規定値を超えた場合でも回路を遮断します。
業務用の電化製品は使う電力が大きいので、事故を防止するために重要な設備です。
ですから、店舗や工場で使う機器に合わせて、ブレーカーを選ばなければいけません。
漏電ブレーカーの詳細はこちらで詳しくまとめました。併せてご参照ください。
また、漏電とは何かはこちらのページで詳しく解説しています。併せてご参照ください。
ブレーカー交換は必要?
電灯プラン【単相】を契約していても、ブレーカーは『3P3E』を使っていることがあります。
この場合は、ブレーカーを交換しなくても動力プラン【三相200V】に変更できるかもしれません。
ただし、『3P3E』のブレーカーでも使う電力によって大きさが変わるため、何でも良いわけではありませんので注意しましょう。
ブレーカーは安全に機器を使うための設備ですので、しっかり確認しておきましょう。
動力ブレーカーの選定
ここからは、ブレーカーの選び方について簡単に解説します。
ブレーカーは、必要な電流の大きさ(負荷電流)に合わせて選ばなければいけません。
業務用の電化製品ごとに負荷電流は決まっています。
また、正確ではありませんが自分でも簡単に計算できる方法があります。
【負荷電流の簡単な計算方法】
三相200Vの場合 → 消費電力(kW) × 4 = 負荷電流(A)
しかし、この計算だけではブレーカーを選ぶことはできません。
なぜなら、機器を動かす時に大きな電流が流れる場合があるからです。
そのため、電流の最大値を確認してからブレーカーを決めなければいけません。
中には、『三相用モーター』のように始動時に10倍程度の電流が流れるものもあります。
そこで、始動時の電流では回路を遮断しないような『モーターブレーカー』という種類もあります。
さらに、電線も電流の大きさに合わせて選ばなければいけません。
ブレーカーはどれを選んだらいい?
ここまでの説明で、「どのブレーカーを選べば良いかわからない…」と思った方は多いでしょう。
たとえ計算できたとしても、そのブレーカーで安全かどうかは専門的な知識が無いと判断できません。
ブレーカーはインターネット通販などで購入できますが、対応してないものを買っても意味がありません。
分からないことは、専門業者に相談しましょう。
動力プランはブレーカーで電気代が変わる?
次に、動力プランの電気代について簡単に解説します。
電気料金は、主に『基本料金』+『電力量料金(使った量に応じて)』で決まります。
【動力の電気料金の内訳】
- 基本料金 = 基本料金単価 × 契約容量(kW)
- 電力量料金 = 電力の単価 × 使った電力量(kW)
特徴は、『基本料金が高く、電気をたくさん使うほど割安になる』ことです。
動力プランの場合は『負荷設備契約』と呼ばれ、【三相200V】用の電化製品や機械のみ使うことが可能です。
そのため、家庭用の電化製品を使いたい場合は【電灯プラン】での契約も必要になります。
しかし、業務用の電化製品には【単相200V】で使えるものもあります。
この場合は、一般家庭と同じ『主開閉器契約』になるため、動力プランに変更せずに使うことができます。
【電灯の電気料金の内訳】
- 基本料金 = 契約アンペアで決まる
- 電力量料金 = 電力の単価 × 使った電力量(kW)
特徴は、『基本料金が安く、電気をたくさん使うほど単価が上がるため割高になる』ことです。
どちらを選ぶか難しい方には、電灯プランのまま『電子ブレーカー』を設置して業務用の電化製品を使う方法もあります。
電子ブレーカーのメリット
電子ブレーカーとは、電流の量を測りコンピューターで正確に制御することで、契約アンペアを抑えることができるブレーカーのことです。
- 一般的なブレーカー:落ちないようにアンペアに余裕を持たせる
- 電子ブレーカー:必要な電流に合わせて選ぶことができる
つまり、電流の最大量と流れる時間が分かれば、最低限のアンペアで契約できます。
アンペアが小さくなるほど、基本料金を下げられるため電気代を節約できることになります。
基本的に、電気をたくさん使わないような業種に向いています。
このように、電化製品の種類や使い方によって、適している契約プランや方法は変わります。
悪徳業者の詐欺に注意!
電子ブレーカーを売るため「これを使えば絶対に安くなる!」と言ってくる業者や、粗悪な電子ブレーカーを扱う悪徳業者がいます。
自分が騙されないためには、ある程度の知識が必要です。
- 電気の契約方法について
- 電気料金について
- 店舗や工場で使う機器について
などが分かっていれば、すぐに嘘を見破ることができます。
その上で、工事を依頼する時は『電気工事士』の資格があり、信頼できる業者に依頼しましょう。
- 数社から相見積もりをとる
- 質問したことに答えてくれる
などに気を付けると良いでしょう。
『DENKI110』なら【年中無休】で【即日対応】いたします。
また、【お見積もりも無料】ですので、お気軽にお問い合わせください。
まとめ
ここまで、動力プランのブレーカーについて解説してきましたが、いかがでしたでしょうか?
動力プランを選べば、誰でも電気代が安くなるわけではありません。
まずは、必要な電化製品の種類や使い方について確認しましょう。
大きな電力を長時間使う場合は、【三相200V】がおすすめです。
逆に、大きな電力でも短時間の場合は、【単相200V】のままで良いかもしれません。
ただ、確認するポイントがいくつもあるため、「どっちを選べば良いかわからない…」と悩んでしまう方もいらっしゃると思います。
そんな時は、専門業者に相談してみましょう。
電気のプロなら、さまざまな角度からアドバイスをしてくれます。
動力プランのブレーカーについてお悩みでしたら、ぜひ『DENKI110』にご相談ください。
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