感震ブレーカーのデメリットとは?特徴から選び方まで解説します!

漏電

日本に住んでいるとどうしても避けられないものに地震があります。過去にいくつかの大きな震災もあり、今に至るまで日本各地で地震は続いています。そのような背景もあり日本に住む人には自然と防災意識が高まるのでしょう。そんな防災意識の高い人や地震の頻発するエリアの方に人気なものに感震ブレーカーがあります。今回はこの感震ブレーカーの特徴や選び方を解説します。

目次

地震後の二次災害を防ぐ感震ブレーカーとは?

感震ブレーカーと聞いてもどんな機能を持っていて、どんな形状をしているか分からない人もいるので感震ブレーカーの特徴を解説していきます。

地震で多いのは電気火災による二次災害

地震も非常に怖いものですが地震の後の火災も非常に危険です。2011年3月11日に発生した東日本大震災では地震後に発生した火災の件数は実に102件で、その約7割は電気火災といわれています。

地震と火災の関連性はないようで意外にあるというのが実際のところでしょう。電気か際には地震による揺れでスタンド証明が倒れカーペットなどの加熱物に接し続けることで過熱から発火するパターンや、倒壊した重量物や落下物により家電の電線がショートして発火するパターンがあります。

また地震発生直後にはブレーカーが落ちて停電になったとしても、電気の復旧後に傷のついた電線をそのまま使用することで発火してしまうケースもあります。

感震ブレーカーの作られた目的は

地震も怖いですが、その後におこる電気火災も被害が甚大です。そのように地震後に起こる電気火災の予防を目的として感震ブレーカーは作られました。現在では二次災害の被害拡大を防ぐために首都圏を中心に自治体による取り組みも活発になりました。感震ブレーカーの普及のために補助金制度の対象にしている自治体もあるほどです。

感震ブレーカーの特徴

感震ブレーカーの主な特徴は、地震が発生した時に設定値の震度を上回るとブレーカーやコンセントの動きを停止してくれることにあります。前述した通り補助金の対象になっている地域(地震になった時の被害が多いとされる地域)もあるほどで、特に木造住宅地や住宅密集地域での普及を目指して国土交通省では整備を推進しています。

感震ブレーカーはこの4タイプ

一口に感震ブレーカーといっても幾つかタイプがあり、仕組みや特徴は様々です。ここではそれぞれの感震ブレーカーの特徴を見ていきましょう。

タイプ

電気工事

特徴

費用目安

備考

分電盤タイプ(内蔵)

必要

震度を感知した後に警報を鳴らして電気をシャットアウト

約5~8万円

分電盤タイプ(後付)

必要

既存の分電盤で漏電ブレーカーがついてる物にのみ設置が可能

約2万円

コンセントタイプ

不要・必要

両方あり

既存のコンセントと交換するタイプと、コンセントに差し込むだけのタイプがある

約5,000円~2万円

交換する場合には電気工事の必要あり

簡易タイプ

不要

ばねや重りを利用した簡易的な仕組み。誤動作もおこりやすい

約2~4,000円

分電盤の形状によっては取り付けができない

 

感震ブレーカー①分電盤タイプ(内蔵タイプ)

分電盤に内臓されたタイプの感震ブレーカーは地震を感知したのち警報を鳴らして電気を遮断します。主観ブレーカーを落とし全ての電源が落ちるので電気か際の予防には効果的であり、動作への信頼性も高いといえるでしょう。取り付けには電気工事が必要なで紹介している4種類のタイプの中では一番費用が高額です。

感震ブレーカー②分電盤タイプ(後付タイプ)

既存の分電盤に外付けの感震機能を後付けするタイプ。漏電機能が備わっている分電盤にしか取り付けができません。地震で揺れを感知した時は、漏電ブレーカーに偽の漏電信号を送ることで主幹電源を遮断します。こちらも取り付けには専門業者による電気工事が必要になります。

感震ブレーカー③コンセントタイプ

コンセントタイプの感震ブレーカーには工事が必要なタイプと不要なタイプがありますので、使用する環境や予算に応じて使用するとよいでしょう。

工事が必要なコンセントタイプの感震ブレーカーは、既存のコンセントを取り外して新しいタイプを埋め込むので工事をする場合には電気工事士の資格が必要です。工事が不要なタイプは既存のコンセントに差し込むだけなのですぐに使用ができます。

どちらのタイプも家電量販店やホームセンターで簡単に手に入ります。両タイプともセンサーにより揺れを感知して電気を遮断しますが、主幹電源ではないので家中の電源を遮断するには複数個の感震ブレーカーが必要になります。

感震ブレーカー④簡易タイプ

簡易タイプの感震ブレーカーはバネを利用した作動や重りの落下でブレーカーを落とし電気を遮断します。簡易的なので購入費用も一番安く気軽に使えるタイプの感震ブレーカーです。反面、簡易的な仕組みゆえに誤動作も多く、まだまだ改良が必要な側面も持ちます。

誤動作があると、実際に大きな地震が起きたら正常に動いてくれるのか?と少し不安になってしまいますね。

他には遮断時間が異なる感震ブレーカーも

形状や動作で大まかに4種類に分類しましたが、感震ブレーカーを選ぶ際のポイントとして「電気を遮断するまでの時間」も重要になってきます。

即時遮断タイプ

その名の通り揺れを感知したら即電気をシャットアウトします。電気火災の予防には一番効果的ではありますが、夜中に地震が発生した場合には視界が真っ暗になってしまい避難経路が分からなくなる不安もあります。

猶予遮断タイプ

電気の遮断までに1~3分程度の余裕を持たせている感震センサーもあります。病院であったり医療機器を使用している家庭であれば急な電気の遮断は避けたいところ。また避難経路までの証明は確保できる強みがあります。

感震ブレーカーのデメリットは?

地震後の電気火災への予防にうってつけと思われる感震ブレーカーには、メリットだけではなくデメリットもあります。

感震ブレーカーのデメリット①夜間の避難時に照明が使用できない

地震が起きた時にセンサーで揺れを感知して即座に電源を遮断する感震ブレーカーは、逆に言えば一瞬で停電を起こす機器でもあります。昼の地震発生時における電源の遮断は特にデメリットを感じさせませんが、これが夜間の地震だった場合はどうでしょう。

一瞬で電源が遮断されてしまうと照明も消えてしまい真っ暗な中で避難行動をとらなければなりません。大きな地震の後には余震が続くもの、その揺れの中で視界が不良では初期行動に大きな遅れを取ることが火を見るよりも明らかです。

地震発生後の避難をスムーズに行うことを考えると電源の遮断まで猶予があるタイプの感震ブレーカーを導入するか、別電源でスイッチが入れられる照明機器を別途用意した方がよいでしょう。

感震ブレーカーのデメリット②急な電源の遮断ができない機器を利用していると使えない

医療施設や病人がいる家庭では、常時医療機器の電源を入れておく必要があります。この様な環境では地震発生時においても一瞬で電源がシャットアウトしてしまう事は許されません。

いざという時を考えて充電機器やバッテリーを確保しておき、予備電源として併用ができる準備が必要ですね。

感震ブレーカーのデメリット③誤作動がおこりやすい

こちらは簡易タイプの感震ブレーカーで起きやすい事象です。

工事がいらないので賃貸住宅でも使いやすく、分電盤タイプやコンセプトタイプの感震ブレーカーと比較すると費用が安価で済むというメリットはありますが、地震以外の衝撃でも電源を遮断してしまうという誤作動が起こりやすいデメリットもあります。

ちなみに誤作動が一番起こりにくいのは分電盤タイプの内蔵型の感震ブレーカーです。

感震ブレーカーを使うなら誤作動の少ない分電盤(内蔵型)やコンセントタイプへの交換がオススメ!

4タイプある感震ブレーカーですが、どのタイプが一番オススメかは住んでいるお家の状況や地域にもよります。

また補助金の対象になる感震ブレーカーのタイプも自治体によって違います。神奈川県横浜市であれば補助金の対象になるのは簡易タイプの感震ブレーカーで、新宿区では工事が必要なタイプのみ補助金の対象といった具合です。

新築を検討していたり、古くなった分電盤を丸ごと交換したいとお考えなら分電盤に感震ブレーカーが内蔵されているタイプがおすすめです。このタイプは一番誤作動が少ないとされ、電源遮断まで猶予があるので地震発生時の避難経路の確認もできで安全性が高いといえるでしょう。

また、実際の地震が発生した時を考慮するとコンセントタイプの感震ブレーカーもオススメです。なぜならコンセントタイプであれば遮断する電源経路の範囲が選択できるからです。倒壊して電源火災を引き起こす可能性の高いヒーターや電気ストーブなどの電源は即時に遮断し、安全情報やニュースを確認するためのテレビや逃げ道を確保するための照明器具には感震ブレーカーを適用しなければ地震発生時も効率よく非難ができて、電源火災の予防も出来て一石二鳥です。

コンセントタイプならホームセンターや家電量販店でも手に入れることができるので、防災意識を高めるのであればうってつけの感震ブレーカーです。

ただ一点、分電盤タイプの感震ブレーカーでもコンセプトタイプの感震ブレーカーでも取り付けには電気工事が必須となります。コンセントの交換などの工事をおこなう際には電気工事士の免許も必要となるので、一般の方が自分で取り付けることは中々難しいでしょう。

防災を考えて「分電盤を交換したい、コンセプトタイプの感震ブレーカーに交換したい」などを検討しているようでしたら、すみやかに業者に相談することをおすすめします。DENKI110では、資格を持った作業員が工事をおこなうため、安心してご依頼いただけます。迅速に対応いたしますので、是非お気軽にご相談ください。

※ページ内に掲載されている料金は作成日当時のものです。状況や時期により実際の料金とは異なる場合がありますので、詳細は電話でお問い合わせください。


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