分電盤の仕組みってどうなっているの?

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漏電

今や私たちの時代において「電気」というのは家庭や仕事場など、あらゆる面で必要不可欠な存在となっています。冷蔵庫やエアコン、洗濯機掃除をするための掃除機だけでなく、テレビやゲーム、パソコンやケータイ電話の充電など、挙げていけば本当にきりがありません。それだけ私たちにとって、電気というのは大切のものなのです。 では、私たちが家庭や仕事場で活用している電気製品はどうやって使えるようになっているのでしょうか。それは各家庭や仕事場にある「分電盤」という装置のおかげなのです。 本項ではそんな分電盤が私たちの生活においてどのような構造でその役割を果たしているのかの解説をしていきます。

分電盤の役割

分電盤とは各家庭やビルなどの照明や機械などに電気を分配するための装置です。 一般の家庭であれば外の電線から引き込んできた電気を各階、各部屋ごとに分配していきます。 ビルなどでは配電盤で電圧を変えられた電気が各階にある分電盤へと送られ、その分電盤から様々な 設備へと送られます。

ブレーカー(分電盤)

また分電盤照明のスイッチや、電気を安全に活用するための安全装置の役割も持つ場合もあります。過度の電流が流れたときに自動的に電気を遮断するブレーカーや、漏電を感知したときに周囲の電気を遮断する漏電遮断器などは分電盤内にある代表的で重要な機械です。

分電盤の構造

ブレーカー(分電盤)

分電盤は金属やプラスチックのキャビネット内に必要な機械が収められているのが一般的です。室内の壁面に張り付けられたり、埋め込まれたりするのが主な設置方法です。 分電盤内部にはそれぞれの遮断器(ブレーカー)が取り付けられており、各遮断機にもそれぞれ対応したスイッチがあります。各遮断機には独自の役割があるので、下記の『それぞれの遮断器(ブレーカー)の役割』を参照ください。

それぞれのブレーカーの役割

ブレーカー(分電盤)

(分電盤における)リミッターとは、電力会社との契約用ブレーカーであり、「契約ブレーカー」とも言われています。契約時に家庭で使用する電気の器具に応じてアンペア数を決めます。電気回路を開閉するスイッチもあり、使用可能な契約電力は基本的にスイッチ上部、周辺に記されているので一目で分かります。この数値以上の電力が流れてしまった場合に自動的にスイッチが切れる仕組みになっています。ブレーカーが飛んでしまったときにスイッチを入れるのがこのリミッターです。
一般的に下記の漏電遮断器と同じ遮断機と思われる場合が多いですが、実際は全くの別物です。
配線遮断機や漏電遮断器などが家内で使用している人の所有・管理物であるのに対し、リミッターは契約元の電力会社の所有・管理物であり、不具合が生じた場合メーカーから直接取り寄せ、自分で取りかえることはできないうえに、市販もされていません。電力会社に直接連絡して交換してしてもらうのが一般的です。
一般家庭ではリミッターが動作して家全体が停電になってしまっても、その後に設置されている配電用遮断器などが動作して家全体、または一部が停電状態になっても、「ブレーカーが落ちた」一部東海地方では「ブレーカーが上がった」と表現し、同じことと安易に捉えがちになりやすいのです(切となったブレーカーを再び入にする)。
しかし、どのブレーカーが落ちたのかによってその原因は異なり、場合によっては感電など人身事故に至ることにもなりかねないため、明らかにいわゆる一時的な電気の使い過ぎなど、その原因がはっきりしており、それを取り除くことができる場合以外、安易にブレーカーを再度、入にせず、専門業者などに連絡し、原因をみてもらう必要があります。

配線用遮断器(安全ブレーカー)

ブレーカー(分電盤)

配線遮断機は、過負荷などの要因で二次側の回路に一定以上の電流が流れてしまったときに電路を開放し、一次側からの電源供給を遮断することにより、負荷した回路や電線を損傷から守るために用いられる遮断器の一つです。昔はヒューズが主流でしたが、現在はこの配線用遮断器が使われております。『ノンヒューズブレーカー』と呼ばれたこともありましたが、あくまでもこれは「三菱電機」の商品名であり一般的な呼ばれ方ではありません。
配線用遮断器というと様々な種類がありますが、分電盤に使用されているのが基本的に「安全ブレーカー」という分岐ブレーカーなどに用いられる小型のブレーカーです。分電盤から各部屋へ続く回路ごとに取り付けられており、電気機器の故障などによるショート、許容電流以上の電流が流れた時にブレーカーがオフになります。

漏電遮断器(漏電ブレーカー)

ブレーカー(分電盤)

漏電遮断器は、漏電を検知した際に回路を遮断し、火災などの災害を防ぐための機器です。 本来電路は常に絶縁状態にある必要がありますが、絶縁が低下することで電流が外部に漏れてしまいますが、漏電遮断器にはこれを止める役割を持ちます。
上記の配線用遮断器と仕組みは似ていますが、配線用遮断器が電路に異常な電流が流れた際に回路を遮断して回路や機器を保護することに対し、漏電遮断器はアースへの漏電を検出した際に回路を遮断して地絡による感電を防止します。
一般的に漏電遮断器は配線用遮断器に零相変流器を組み込んだものを指すため、過電流保護機能と漏電遮断機能をあわせたタイプが多いです。
漏電遮断器は、回路内の行きと帰りの電流絶対値の差を検知し、一定以上の差になった場合に回路を遮断するという構造になっています。電流とは電子の移動であるため、通常であれば出ていった電流と帰ってくる電流には差がありません。しかし何らかの原因(電線が負傷し銅線が露出した状態で電気機器の外箱に接触する、 電気機器やコンセントの水濡れによって絶縁が低下しているなど)によって漏電している場合、電流がアースに逃げてしまうため、電流値に差が出てしまいます。すると漏電を検知するコイルに電圧がかかり、それが制御回路によって増幅され、一定値以上の差になると回路が遮断されるというわけです。単相2線式であっても3線式であっても同様の原理となります。
また、絶縁が低下し、漏電している状態の電気機器の外箱や濡れたコンセントに触るのは非常に危険です。そこに漏電遮断器を設置することで、一瞬で電流が遮断されるため、感電のリスクを最小限に抑えることができるでしょう。

※配電盤との違いは?

ブレーカー(分電盤)

上記の説明で度々でてくる「配電盤」は、分電盤と名前が少し似ているため混合してしまいやすいですが、実際はまったくの別物です。
分電盤が分電盤とは各家庭やビルなどの照明や機械などに電気を分配するための装置なのに対し、配電盤というのは、主にビルや工場などの大きな施設で電力会社から送られてくる高圧電気を受け取るための設備になります。
高い電圧を受けるための設備のため、配電盤には安全性が求められます。私たち人間や動物はからの接触の保護はもちろんのこと、短絡や漏電、地震や火災などの事故が発生した場合にも配電盤への影響を最小限に抑えつつ安全を確保することが求められます。また工場などの施設内に収容されている機械には、通信機器や生産系設備などのように安定した稼働が求められる場所も多いため、安心して電気を供給できるように高い信頼性が求められています。

電気に関する知識

電気の単位

「W」ワット
「電力量」の単位になります。電力料金は1時間につきどれだけW数を使用したかで電気量を徴収しています。(ただし、エアコンなどのセンサー制御によってオンとオフを切り替える機器についてはW数のみを使用してはいません)


V(ボルト)

「電圧」を表す単位で、電気を押し出す力のことです。一般の家庭に入っている電圧は100Vか200Vの電圧になります。


A(アンペア)

「電流」の単位であり、電気の流れる量のことを指します。

この3つをW=A×Vとあらわすことでブレーカーが遮断される限度を調べることができます。
たとえば家庭の主な電源を100Vの場合、エアコンの1,300Wに流れる電流は13A、電子レンジの1,000Wに流れる電流は10Aとなります。一般的のブレーカーの容量20Aの同じ回路のコンセントで、上記2つの電気製品を同時に使用すると、13A+10A=23Aとなり、明らかに一般ブレーカー容量の20Aを上回ってしまうため、ブレーカーは遮断されてしまうのです。(23A>20A)

ブレーカー(分電盤)

電気容量

上記以外の電気製品がどれだけの電気を使用しているのか皆さまは分かりますか 下記に家庭で使用する主な電気製品を記載しますので目安の参考にご覧ください。

各数値はその電気製品を1時間使用した場合のW数になります。
たとえば、一般テレビは1時間の動作につき130Wの電気を使用していることになります。 (あくまでも目安の数値です。お使いの機器によって差異が出る場合があります)

AV機器

一般テレビ(130W)大型テレビ(300W)ビデオ・DVDデッキ(30W)PC(300W)
キッチン
冷蔵庫(1,500W)電子レンジ(1,000W)炊飯器(1,300W)コーヒーメーカー(800W)
季節系
エアコン(1,300W)ファンヒーター(1,500W)電気カーペット(1,200W)こたつ(600W)

ブレーカ―が落ちる主な原因 (ブレーカーが落ちてしまう仕組みの図解)

分電盤内の各ブレーカーが落ちてしまう主な原因は二つあり、一つは上記の「電気に関する知識」のように、電気会社と契約したものよりも多くの電気を使いすぎてしまったケースです。エアコンや電子レンジ、冷蔵庫など電力の消費量が多い電化製品を一気に使用してしまうと、契約したアンペア数よりも使用アンペアが多くなりブレーカーが落ちてしまいます。
一度に多くの電気製品を使用せずに負担を減らすか、どうしても一度に使用してしまう機会が多い場合は、電気会社の契約を見直すのも一つの手です。
二つ目の原因は絶縁体や電線自体が老朽化などによって起こる漏電です。
すでに『それぞれのブレーカーの役割』で説明してはいますが、こちらでは図を交えて簡単に説明いたします。
漏電したときは漏電遮断器が漏電を感知し、ブレーカーが落ちます。雷による停電や上記ので電気製品の使い過ぎによるものでなければ漏電の恐れがあります。

ブレーカー(分電盤)

漏電遮断器遮断器の原理ですが、上の図のように、電気回路の2本の電線は負荷する回路へ流れていく電流と負荷する回路から帰ってくる電流が等しく、これによってコアに発生する磁束も同じ強さで相殺されるのが普通です。しかし配線のどこかで漏電している場合、戻ってくるときの電流が行きの電流と異なっているということになります。電流が異なるとコアに発生する磁束に差ができて電圧が発生し、その電圧は制御回路で増幅され、一定以上の電圧に達することで漏電遮断器のスイッチが遮断されます。

電気製品の故障や絶縁体の劣化でも起こり、発熱による火災、電気に触れた際の感電死にもつながるのですぐに専門業者に依頼して対処をしましょう。

以下は上記以外に考えられる分電盤のトラブルをまとめています。

・ブレーカーがオンにになっているのに一部部屋の電気が点灯しない。

電気製品のショートや、契約以上の電気の過度使用により配線用遮断器がオフになってしまう場合があります。使用中の機器をコンセントから外すなどの対策をしましょう。

・各遮断機が熱を持ち始めた

遮断器が熱を持ち始めている場合、遮断器に流れる電流の負担が多くかかってる場合が考えられるため、使用機器を減らして負担を減らすことで解決します。しかしそれでも熱を発してしまう場合、接続の端子が緩んでしまってる恐れがあるため、専門業者による点検と修理を依頼する必要があります。

・分電盤から変な音がする

分電盤の寿命は約13年が交換の目安であり、老朽化して異音が発生することもあります。放置を続けていると、安全性が損なわれてしまう恐れがあるので、異音に気づきましたら専門業者に電気工事の依頼をしてください。

電気を司る“分電盤”の取り扱い

分電盤は私たちの生活を支える電気を制御する重要な装置の一つです。
家庭内で使用する使用電力の制御に加え、過度な電気の使用や漏電によって電気が遮断されるのはある意味、見方によっては大変危険な電気から「私たちの命をつなぎとめている機能」といえるでしょう。
ですが分電盤も複数の部品でできた一つの装置です。各部品の老朽化が進めばそれだけ分電盤も機能や保護能力も衰えだし、最悪の場合 火災や感電死にもつながってしまいます。
そのようなことにならないためにも、少しでも電気の使用時に何かしらの違和感があった場合、自身にできる安全な対策を取り、すぐに専門業者にご相談ください。