エアコンが漏電した!?原因から確認方法まで解説します!
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エアコンの寿命は、設計上の標準仕様時間の10年が目安とされています。普通にエアコンを使っていた場合、10年くらいは安全に支障なく使えるということです。
しかし、分電盤の中央の漏電ブレーカーが落ちた場合は、漏電が疑われます。漏電といえば、水回りで使用する洗濯機などで、起こりやすいトラブルだと思われがちですが、実はエアコンも漏電する可能性があります。
なぜエアコンが漏電するのか?その原因から、確認方法、予防方法まで詳しく解説させていただきます。
漏電は危険な状態であり、感電や火災の原因となる可能性があるため注意しなければなりません。
状況によってはエアコンを交換しなければならないケースもあるので、早めに対処することが大切です。
また、よくあるエアコントラブルは下記の関連記事をご参照下さい。
関連記事 エアコンが冷えない原因は?
関連記事 エアコン水漏れの原因と対処法
エアコンが漏電していた場合の確認方法
まずは、漏電して停電が起こった場合にエアコンが原因で漏電しているかどうか自分で確認する方法を説明していきます。
電気が使えず、漏電が疑われる場合にはブレーカーをまず確認しましょう。確認方法は次の通りです
1.すべてのブレーカーを落とす
2.アンペアブレーカーを入れる
3.漏電ブレーカーを入れる
4.安全ブレーカーを一つずつ入れる
5.漏電ブレーカーが切れてたら、そこが漏電箇所(エアコン)になっている
6.落としたブレーカーを上げたら、漏電箇所(エアコン)を除いて安全ブレーカーを全て上げる
すべての安全ブレーカーをONにしても漏電ブレーカーが落ちないこともあります。この際は雨などの天候が原因である可能性があり、雨がやんで漏電が解消されていれば、漏電ブレーカーは動作しません。
漏電ブレーカーが落ちる原因や対処法はこちらで詳しくまとめました。併せてご参照ください。
エアコンが漏電しているかの確認方法
エアコンが漏電していると思われる状態は、
・エアコンの電源を入れたタイミングでブレーカーが落ちる
・エアコン専用のコンセントを差した時にブレーカーが落ちる
これらの事象が起きている場合はエアコンが漏電している可能性が高いと思われます。
エアコンの漏電している場所を探す方法
確認する箇所は漏電ブレーカー、エアコン専用コンセント、エアコンの電源になります。
エアコンの漏電箇所を探す場合は、ご自身の家の状況と照らし合わせて下記の方法を実施してみて下さい。
1.安全ブレーカーをOFFにしてエアコンの電源プラグを外す
2.この状態で、再び安全ブレーカーをONにする
これで漏電ブレーカーが落ちたなら、エアコン専用コンセントか、そこまでの配線のどこかに漏電箇所があります。漏電ブレーカーが落ちなかった場合は、コンセントより先の室内機や室外機のどこかで漏電していることになります。
漏電ブレーカーが落ちていない場合
・エアコンの電源プラグを抜き差しする
この際に漏電ブレーカーが落ちてしまった場合は、エアコン専用コンセントか、そこまでの配線のどこかに漏電箇所があります。
・エアコンの電源を入れる
この際に漏電ブレーカーが落ちてしまった場合は、コンセントより先の室内機や室外機のどこかで漏電していることになります。
エアコンの漏電遮断感度電流と設置義務
エアコンから漏電している場合は漏電遮断器が取付けられていれば家全体の停電を防止することができます。
エアコンから漏電で家全体の停電を防止する方法としては、過電流遮断器兼用漏電ブレーカーや、単相3線式回路には欠相保護機能付き漏電ブレーカーを設置するか、外箱などの金属部分に接地(アース)を付けるなどの方法があります。
エアコンの漏電遮断定格感度電流は、高感度形ブレーカーだと5~30mAと言われています。
感度区分 | 動作制限の区分 | 定格感度電流 |
---|---|---|
高感度形 | 高速形 時延形 反限時形 | 5,6,10,15,30[mA] |
漏電ブレーカーの設置義務をご存知でしょうか?
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漏電ブレーカーには設置義務があり、法律で以下のように条件が定められています。
「電気設備技術基準の解釈」(国の法律・所管 経済産業省)より、第36条【地絡遮断装置の施設】(省令第15条)金属製外箱を有する使用電圧が60Vを超える低圧の機械器具に接続する電路には、電路に地絡を生じたときに自動的に電路を遮断する装置(漏電しゃ断器)を施設すること。
使用電圧が60Vを超える低圧の機械器具とは、エアコン・洗濯機・IHヒーター・電子レンジなどの電化製品があげられます。
電路に地絡を生じたときに自動的に電路を遮断する装置(漏電しゃ断器)とは、漏電ブレーカーのことです。
国の法律で漏電ブレーカーの取り付けを義務化しているため、近年では、漏電ブレーカーの普及率はおよそ90%を占めていると言われています。新築物件の場合には設置されていますが、古い物件では漏電ブレーカーが設置されていない場合があります。
エアコンのどの部分が漏電するの?
家庭内の家電製品で漏電しやすいものは、冷蔵庫、電子レンジ、洗濯機、シャワートイレなど、水回りで使うものです。水は電気を通す性質があるため、充電部に水が触れると電気が流れるルートができてしまいます。エアコンに関しては、室外機が雨に濡れたあとに漏電することが多いです。
エアコン室内機
室内機は雨に濡れることはありませんが、冷房運転時は結露により内部が水気で満たされることがあります。設計上、想定された範囲のみが水気に触れることになり、基板などエアコンを制御する充電部分には通常は、水気が侵入してくることはありません。また、本体も樹脂製の絶縁体のカバーに覆われているので、漏電していても感電することは少ないでしょう。経年劣化による部品の損傷も、最低限に抑えられそうです。
エアコン室外機
雨で塗れる機会の多い室外機は、家電製品のなかでも漏電しやすい家電製品のひとつでしょう。基板などのエアコンを制御する充電部分は天板下に配置されています。金属の筐体で覆われているので、物がぶつかり衝撃が加わったときに鉄板の形状が変わることで、すきまから水が浸入することがあるようです。金属製の筐体のため太陽光の紫外線などによる劣化は少ないですが、漏電時は感電しやすいです。
コンプレッサーとその周辺機器
室外機の中にはコンプレッサーというものが入っています。コンプレッサーはエアコンの心臓ともいわれている程重要な部分です。そしてエアコンの中でも漏電を引き起こしやすいとされるのがこのパーツになります。
エアコン専用電源
エアコンの電源は、独立した別回路である専用のコンセントから供給する決まりになっています。電源の供給方法には2種類あり「室内機でコンセントから給電され、室外機に電気を送るタイプ」と「室外機にケーブル直結で給電され、室内機に電気を送るタイプ」があります。
室外電源タイプは、ダイキンの200Vのエアコンにのみラインナップされています。このタイプは、室外機の内部端子に電源ケーブルを直に接続するので、コンセントは設けません。
一般的な室内電源タイプは、エアコン専用のコンセントから給電することになります。
エアコンの漏電の原因としては、エアコンやエアコン専用コンセントの経年劣化や破損などがあげられます。
通常、200Vの専用コンセントには必ずアースの接地を施しますが、100Vのコンセントは、古い住宅の場合は専用コンセントであってもアースをとらないこともあるようです。アースをとらないと、漏電時に漏洩電流がエアコンにとどまる時間が長くなるので、感電する危険債が高まります。
エアコンが漏電する原因は?
エアコンも、ほかの家電製品と同じような要因で漏電します。室内機と室外機は、金属の冷媒配管でつながっており、電気的にもつながっています。室外機で漏電したとき、室内機で感電することがあります。
経年劣化
時間が経過することにより、ケーブル被覆などの絶縁体が劣化することで、漏電することがあります。室内機や室外機の制御基盤をつないでいる電線の被覆が、劣化する可能性があります。金属ケースに覆われ、ある程度気密性が保たれていることが多いので、経年劣化が直接漏電の原因になることは少ないでしょう。
故障
室内機や室外機で故障が発生したときにも、漏電する可能性があります。制御基板の周辺で何らかの故障が発生し、基板や電線が焼けてショートした状態になると金属の筐体部分に漏電することがあります。通常は、内部のヒューズが切れたり、分電盤で安全ブレーカーが落ちるので、火災や感電事故につながることは少ないです。
コンプレッサーとその周辺機器の不具合
コンプレッサーはエアコンを動かすための重要なパーツです。このコンプレッサーを動かすためにオイルが使用されています。エアコンを使用していく中でオイルに冷房が混ざることがあり、冷媒を気化させる必要があります。そしてそれを防ぐためにヒーターが付いています。このヒーターが気温の変化や振動などで、ヒーター部分の絶縁体が劣化し、漏電してしまうという仕組みです。
結露や雨など水濡れ
結露や雨などの水気が侵入してくると想定される部分には、相応の防水対策が施されています。
エアコンやエアコンの配管に衝撃を与えてしまったり、経年劣化でゴム製のパーツがひび割れて経年劣化することで、内部に水気が浸入してしまって漏電につながる可能性もあります。
基板などの充電部分や、コンプレッサーの内部まで水が入ってくることで漏電するケースが多いようです。この場合も、アースに接地されていれば漏電ブレーカーが漏電を検知して、電源を遮断してくれます。
害虫
害虫が水気の代わりをすることで、漏電することもあります。とくに梅雨の時期などは、ナメクジなどが室外機のすきまから侵入してきて、制御基盤の上を歩くことで漏電やショートが起きることがあります。この場合は、エアコンが正常に運転できないといった症状が出ることもあります。
また、ドレンホース内に虫が侵入しホースがつまることで、漏電につながることもあります。ただ、この場合は漏電に至らずに、室内機から水がしたたり落ちる程度でおさまることが多いようです。
エアコンの漏電を防止する方法
エアコンの漏電は、日頃から注意しておくことで防げることも多いです。常に漏電の心配をする必要はありませんが、ちょっとしたことで防止できるので、ぜひ次のポイントをおさえておきましょう。
定期的な点検とメンテナンス
定期的な点検とメンテナンスを行うことで、配線や接続部分の異常を早期に発見し修理することができます。エアコンの取扱説明書に従って、定期的な清掃やメンテナンスを行いましょう。
電源コンセントを適切に使用する
エアコンは電気をたくさんを使用するため、適切な電源コンセントを使用することが重要です。専用のコンセントを使用し、他の電化製品との同時使用を避けましょう。また、電源コンセントやプラグに異常がある場合は、専門家に修理や交換を依頼しましょう。
過負荷を避ける
エアコンの電力消費量を把握し、電気回路への過負荷を避けるようにしましょう。他の大電力を使用する機器と同時に稼働させる場合は、回路の容量を考慮して適切に配電しなければなりません。
異常を感じたらすぐに対応する
エアコンが異常な挙動を示した場合(例: 異常な音、異臭、発煙など)、直ちに電源を切り、専門家に点検や修理を依頼しましょう。これにより、漏電や火災などのリスクを最小限に抑えることができます。
漏電箇所の特定、漏電の復旧作業は業者にまかせる
エアコン回りが漏電していると判明したら、その個別のブレーカーを落として、電気屋さんの到着を待ちましょう。念のため、室内機や室外機には触れないようにします。感電する可能性もあるので、お子さんやペットが触れないように配慮するようにしましょう。
室外機で漏電したとき、故障しやすいコンプレッサーが原因の場合は、コンプレッサー自体の交換が必要なこともあります。その場合は、修理代が高額となるので業者さんと相談しながら新品のエアコンへの買い替えも含めて検討するようにしましょう。
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