うるるとさららのエアコンが水漏れ!?原因からわかる対処法を解説!
エアコンのトラブルを想像したとき、水漏れはなかなかイメージできないかもしれません。そもそも、エアコンは水を使っていないので「水漏れとは無縁だ」と考える人もいるでしょう。ただ、室内機にはたまった水を排出する、ドレン配管(パイプ)が用意されています。この配管に流れ出す水は、どこからやってくるのでしょうか?
夏場の暑い空気は湿度も高く、水分を多く含んでいます。冷房時、エアコンは吸い込んだ空気の温度を、8~12℃程度下げて吹き出します。このときに、冷やされた空気は水分含んでいられる量が減るので水を吐き出すことになり、室内機内部に水が流れだします。これが水漏れの原因となる水です。
今回は、エアコンが水漏れする原因と、その対処法を解説させていただきます。
ダイキンエアコン、うるるとさららの特徴
ダイキン工業は、1999年に「うるるとさらら」の販売を開始しました。うるるとは、うるる加湿(無給水加湿)機能のことであり、さららとは、さらら除湿(再熱除湿)機能のことです。うるるとさららシリーズは、この2つの機能を搭載したエアコンです。
2021年11月現在の、最上位モデル「Rシリーズ<うるさらX>」には、特徴的な下記の3つの機能が搭載されています。
換気しながら部屋を快適に「換気機能」
冬場の寒い時期に換気をするために窓を開けると、部屋の暖気が外に逃げてしまいます。ダイキンの「給気換気」は、外から取り入れた空気を熱交換器で暖めてから室内に届けるので、換気時も寒いと感じることはありません。換気時は、外の空気と取り込みながら、合わせて室内の空気も吸い込んで運転します。
また、不要な空気を外に出す「排気換気」も可能です。室温が外気温より高い場合などは、冷房運転開始と同時に室内の熱気を外に自動で排出します。室内の空気を吸い込み、一部の空気を排気しながら運転します。部屋のニオイが気になるときも、リモコンで排気換気を選択することで、エアコンを運転しながら換気もしてくれます。
2021年11月現在、換気機能がついたエアコンは、唯一ダイキンから発売されています。
加湿と除湿で湿度をコントロール「うるるとさらら」
ダイキンの「うるる加湿」は、屋外の空気中にある水分を利用して室内の加湿を行うため、給水する必要がありません。室外機に搭載された加湿ユニットで、空気中から取り出された水分は、加湿ホースを通って室内機に届けられるので、手間をかけずに加湿できます。
除湿運転時は、空気を冷やすことで湿気を取りのぞき、再び室温まで温めた空気を部屋に戻します。「さらら除湿」では、熱交換器の冷却と加熱ができる範囲が、広く細かく調整できるようになりました。これにより、状況に合った「除湿・冷房」が可能となり、再熱除湿時もその都度、熱交換器の暖める温度を調節して快適湿度を保ちます。
また冷房運転時、設定温度に達したあとに蒸し暑く感じないように、同じ室温でも快適な湿度をキープできるように、湿度をコントロールします。
エアコン内部も清潔に「水内部クリーン」
冬は加湿用につくった水で、エアコン内部を水洗浄します。室温が10℃以上にならないように加湿運転することで室内の湿度をあげます。加湿された室内の空気を吸い込み、熱交換器で結露させることで、水洗浄を行います。
夏は冷房運転などで発生する結露水を利用して、水洗浄を行います。水内部クリーンを行うと室温が下がるので、部屋に人がいないときに実施するようにしましょう。
上記以外にも、便利な機能が搭載されています。詳しくはこちら。
エアコンが水漏れ?原因は?
洗浄用の水をつくることができるエアコンなら、水漏れにも気を配る必要がありそうです。実際に、エアコンの水漏れは室内機で発生した、結露水が原因であることがほとんどです。通常、結露した水は熱交換器をしたたり落ち、ドレンパンの傾斜により集められ、ドレン配管から屋外へ自然に流れ出ます。この排水がうまくいかないとき、水漏れが起こります。
ドレン配管がつまっている(逆勾配になっている)
排水されるルートに異物があると、水が流れにくくなります。ドレン配管の場合は、配管内にホコリや泥が入ったり、虫が侵入することでつまることがあります。完全につまってしまうと、排水されずに室内機のドレンパンから排水があふれ出し、水漏れとなります。
また、ドレン配管の出口が上を向いてしまい、逆勾配となっている場合もスムーズな排水ができません。室内機からの水漏れには至りませんが、異物がたまる可能性があるので、ドレン配管の先は下向きを保つようにしましょう。
冷媒配管の結露して漏れ出している
通常、冷媒配管は保温されており、直接空気にさらされていません。冷媒配管に巻かれた保温材が劣化することで、保温材が縮んだり、すきまができたりするとその部分が露出してしまいます。冷房運転時、室内機の冷媒は5℃程度なので、露出した配管部分が結露し水漏れになることがあります。
部品の劣化による、ひび割れや破損がある
室内機内のドレンパンの周辺で、経年劣化によりゴム製の部品がひび割れたり破損することで、そこから水漏れとなることがあります。ドレンパンとドレン配管の接続部付近で、配管が逆勾配になる場合も、排水されないのでこの部分も確認してみましょう。
冷媒配管をつたって雨水が侵入
室外機が室内機より上のフロアに設置してある場合、冷媒配管をつたって雨水が侵入してくることがあります。室内まで侵入してこなくても、壁の中に雨水がたまるケースもあるようです。
エアコンが水漏れ?対処方法は?
ドレン配管のつまり、逆勾配を解消する
ドレン配管内の異物を除去します。配管の出口付近でつまることが多いので、室外機周辺も清掃しておきましょう。手の届かない配管内がつまっている場合は、掃除機で吸い取ることで解消される場合があります。ドレン配管出口が逆勾配になってしまう場合は、室外機に固定するなどして常に下向きになるようにしましょう。
冷媒配管を保温する
補修用の材料を用意して、露出している部分の冷媒配管を保温します。入れやすい場所から保温材を巻いて、そこから押し込むようにすると簡単に施工できます。どうしても保温材が巻けない場合は、エアコン専門の業者さんに相談してみましょう。
部品の交換、補修
水漏れが再発しないように、部品の交換や補修を行います。手の届く範囲にひび割れや破損個所があるなら、コーキング材などを利用することで対処できる場合があります。手軽に使用できるチューブタイプのコーキング材も販売されています。
冷媒配管と壁のすきまを埋める
冷媒配管と壁のすきまを埋めて、雨水の侵入を防ぎましょう。この場合もコーキング材が有効です。パテなどのねんど状の充てん材なら、より手軽に施工することができるでしょう。
ご自身での施工は不安、至急対処したい人は業者に依頼しよう
エアコンからの水漏れは、したたり落ちる程度なのでバケツなどを用意すれば、一時的に対処は可能でしょう。ドレン配管の出口付近にホコリや泥が蓄積し、配管がつまることが多いので、そのつまりを解消することで簡単に対処できるケースがほとんどです。
部品の劣化による水漏れは、補修材による修繕で対処できると思いますが、劣化するということは設計上、安全に支障なく使用できる期間が過ぎているのかもしれません。製造から10年以上経過しているのであれば、新品のエアコンへの買い替えも含めて、検討するようにしましょう。
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