エアコンがガス漏れしていないか自分で確認しよう!
エアコンが冷えないときのガス漏れやエアコンでのトラブル原因を自分で確認してみましょう。エアコンから冷たい風が出ない、冷えないと感じたら、まずは室外機が動いているか確認しましょう。動いている場合と動いていない場合で原因が変わってくるのでよく確認しましょう。
室内機のランプが点滅している
室内機の運転ランプなどが点滅していると、エラーコードが出ている場合があります。そのエラーコードは、室内機の液晶部分(前面パネル部分や前面パネルを開いた部分)に表示されている場合があります。液晶部分やリモコンなどに見慣れないアルファベットやエラー番号が表示されていると何らかの不具合が発生しています。
場合によっては『冷媒ガスに異常が見られる場合』『室外機の故障の場合』があります。メーカーごとに確認方法が違いますので、一度説明書を確認しましょう。
冷媒管に霜がついている
冷媒管に霜が付いている場合、冷媒ガスが漏れている可能性があります。室外機本体の細いパイプが高圧管(液管)、太いパイプが低圧管(ガス管)です。
その2本の内、高圧管(液管)の配管が白く霜が付いているのであれば、ほぼ間違いなくガス漏れでしょう。基本的にはガスが漏れることがまずありません。
霜がついていない場合の確認
室外機の冷媒管に霜がついていない場合は、『室外機のフィルター詰まり』『エアコンで冷やせる既定の範囲以上での使用』『室外機の周りに物があるかどうか』を確認してみましょう。室外機のフィルター詰まりは、風で何か物が飛んできたり、ほこりが溜まってきてしまうことが原因です。
またエアコンで冷やせる範囲が6畳だとか決まっているのにそれ以上の範囲で使用するということも原因に関わってきます。室外機の周りに物があるとさらに空気の循環が悪くなるため、何か物で埋まっていたり物置スペースにしていたりすると、熱の排出ができずに冷暖房効率が下がってしまいます。
エアコンが冷えない・効きづらいことありませんか?
近年の酷暑には室温を快適に保つためのエアコンが欠かせません。電気代や体が冷えること、環境への配慮を理由に使用をためらうと、室内でも熱中症になる危険性があります。そのため、、真夏の酷暑が訪れる前に、正常に稼働するか確認する必要があります。
もしエアコンの調子が悪いと感じたら、DIYでの点検やメンテナンスを行うこともできます。エアコンのフィンやフィルターの清掃、カビの除去など、日常的なメンテナンスが効果的です。特に、エアコンクリーニングや冷房が効かない場合の対処法については、インターネットで情報を検索するか、Facebookの関連ページやメッセージ機能を活用して質問するのも良いでしょう。
また、エアコンの設置場所や天井の高さ、部屋の広さによっても効率が変わります。必要に応じてエアコンの増設やリフォームを検討することも重要です。Panasonicなどのメーカーの最新モデルや抗菌機能付きの製品も選択肢に入れると良いでしょう。
事前にエアコンの動作をチェックし、必要なメンテナンスを行うことで、夏を快適に過ごせるようになります。エアコンの性能を最大限に引き出すための知識と対策を持つことが、安心で快適な生活を送る鍵です。
しかし、見た目だけでは故障しているかわかりません。なかなか冷えないなどの不調は、見た目にも判断できないうえ、稼働させてしばらく経過しないと分からないものもあります。そのため、多少の不具合は自分で対処できるように、エアコンについて知ることが大事です。今回は、エアコンの不調の原因となる「ガス漏れ」について、その原因や修理方法などをまとめました。
ガス漏れ以外でのトラブルは「【トラブル別でわかりやすい】エアコンの故障と修理方法」を参考にしてください。
エアコンの冷媒ガス不足・ガス漏れの原因
エアコンのガスが漏れている・ガス不足(ガス欠)の状態では、冷房の機能が鈍くなります。つまり、エアコンをつけていても部屋が冷えにくくなります。エアコンは室内を冷やすために「冷媒ガス」というものを利用しています。これが漏れてしまうと、冷やす機能が衰えたりなくなったりしてしまいます。エアコンのガス漏れには、「エアコン本体のガス漏れ」と「室外機のガス漏れ」の2種類あります。
ガス欠の見分け方としては、「本体のガス漏れの場合は熱交換器に霜がつく」ことが多く、「室外機のガス漏れの場合は配管(パイプ)部分に霜がつく」ことが多くあります。エアコンを冷房運転させてから、15~20分で本体や室外機に霜が発生したときは注意が必要です。最近エアコンが冷えなくなるトラブルが起きた際は、本体や室外機を調べてみましょう。
エアコンの冷媒ガスが不足する原因は、「エアコン取り付け時の施工ミス」や「銅配管の亀裂・劣化」が考えられます。 引越しや買い替えのタイミングでエアコンを取り付ける際、室内機と室外機を繋ぐ配管を接続する作業があります。接続作業時、「フレア加工」と呼ばれる作業があります。このフレア加工は、亀裂などが入り正しく配管が繋げなくなると、ガスが漏れる原因となります。弊社へのご依頼も多くがこのパターンで、「引越し先でエアコンが使えなくなった」「久しぶりにエアコンを動かしたら冷えない」といった声をお聞きしています。
銅配管の亀裂や劣化もガス漏れを引き起こします。エアコンの移設や買い替え時の施工ミスで銅配管を傷つけてしまう場合もありますが、その多くが経年劣化によるものです。長年使用していたエアコンは配管も劣化が進んでいるため、不具合が多くなります。
工事ミスが原因
最も多い原因が工事ミスです。エアコン本体への配管接続ミスでフロンガス漏れを起こすことが多いです。以前からの低下や変化を見逃さず、掃除機でゴミを取り除いたり、コンプレッサーの圧力を測定することが重要です。
フレア加工した配管をナットで締め付けてエアコンに接続しますが、加工が不十分だったり、配管が斜めに固定されたり、ナットを適切な力で締め付けなかったりすると、ガス漏れが発生します。特に地球温暖化の影響も考慮し、配管接続部分の封入をしっかり行いましょう。ガス漏れは一定量を超えると機器の損傷や効率低下の原因となります。設置後数年以内にエアコンが効かなくなった場合、配管接続部分でガス漏れが発生している可能性が高いです。
劣化・損傷が原因
極稀ですが、腐食により配管に穴が開いたり、エアコン製造段階での配管溶接ミスが原因でガス漏れすることがあります。エアコンを新品の状態で設置してから5年経った頃にエアコンが効かないという相談があり、サービスマンが点検に伺うと、室外機内部でガス漏れを起こしているケースがありました。室外機内のセンサーが強く反応したため、ガス漏れが明らかになりました。この場合、修理費用が高額になる可能性があるため、新規エアコンへの買い替えを提案しました。特に沿岸部では塩害による腐食が発生しやすく、数年でガス漏れが発生する傾向があります。
外的要因が原因
「配管がつながっている状態で室外機を無理に動かした」「室外機にぶつかった」というケースでガス漏れすることは珍しくありません。一般の方だけでなく、塗装工事業者や外構工事業者などが作業に伴い室外機を移動させ、ガス漏れを引き起こすことも業界ではよく知られた話です。マンションの大規模修繕やハウスクリーニングの際にもよくあります。
配管がつながったままの室外機に負荷がかかると、接続部でガス漏れを起こします。特に配管の長さに余裕がない場合、コチラは注意が必要です。少量のガス漏れでも気化や排水システムに影響を与える可能性があります。
室外機の移動をお考えの方はエアコン室外機の移動を自分で行う方法や費用・注意点などを解説より詳細に室外機の移動にかかる費用や自分で少し移動する方法をご紹介しておりますので是非ともご参照ください。
ガス漏れは修理と買い替えどちらがお得になるか?確認方法とは
エアコンのガス漏れの修理か買い替えのどちらがお得かを判断するには、保証期間、製造年、使用年数をチェックすることが重要です。
以下のような場合は買い替えがお得です
・エアコンを10年以上使用している
・製造年から9年以上経過している
多くのエアコンメーカーは、家庭用エアコンの耐用年数を10年としており、寿命は10~13年程です。また、製造から9年経つと、メーカーの修理用部品保有期間が終了するのもポイントです。製品の部品がないという理由で修理を断られる可能性があります。
安全に使用するためにも、定期的な点検を行い、不具合があれば早めに対処することが大切です。
エアコンが冷えないときの修理料金
症状(状態) |
作業内容 |
修理料金(税込) |
基本調査費用 |
トラブルの内容に合わせて調査を行います。 |
6,600円 |
エアコンが冷えない |
真空引き |
8,800円 |
冷媒ガスチャージ(充填) |
8,800円 |
フレア再加工 |
3,300円~ |
フィルタクリーニング |
3,300円~ |
熱交換機クリーニング(簡易洗浄) |
6,600円~ |
熱交換機クリーニング(高圧洗浄) |
16,500円~ |
室外機バルブ |
20,900円~ |
なお、配管接続部以外での漏れや高所での漏れ箇所修理、大型エアコンの場合など、標準作業でない場合には追加費用がかかるので状況により修理代金が大幅に変わることがあります。
業者に依頼する時に把握しておくべきこと
いざ業者さんに修理依頼する際には、エアコンの型番、設置状況、冷媒種類、冷媒量を確認しましょう。特に、冷媒はR410AやR32(まれにR22)です。冷媒ガスの種類と規定量は室外機の正面ラベルに記載されています。種類と充填量によって修理費用が変わることがあります。冷媒の調節や取り換えが必要な場合、コストとメリットを比較しましょう。また、冷媒ガスが正しく凝縮・膨張しないと冷蔵庫や空調システムに不備が生じることがあります。ホームページや記事で詳細を公開している業者もありますので、参考にしてください。土日や祝日の訪問も受付可能な場合があります。
ガス漏れは自分で修理できるか
エアコン工事をDIYで試みる人もいますが、ガス漏れ修理に関しては業者さんに依頼した方がいいと思います。ガスを充填する作業だけでも真空ポンプ、マニホールド、計量器、ガスボンベが必要で、数回のガス補充作業をするだけではコスト的に到底メリットはありません。何しろ技術・手順的に少し複雑なため、ミスするとエアコンの故障だけでなく大怪我に繋がる可能性も十分にあります。さらに、高濃度のガスが漏れると、周囲の物質に付着し、環境に悪影響を与えることもあります。エアコンの修理を考える際には、中古エアコンの再利用や据え付け場所の換気が重要な項目となります。特に、ダイキンやその他の大手メーカーのエアコンを使用する場合、ガスの成分や機器の特徴を理解しておくことが大切です。エアコンの役割を最大限に引き出すためには、プロの手に任せることが理想的です。
悪質業者に注意すること
問い合わせの際、現場状況やエアコンの症状(いつから効かないか、エアコンは動いているかなど)を聞かずに「すぐに行きます!見させてください」と言う業者には注意が必要です。悪質な業者の場合、実際にガス漏れしていないのに「ガスがないですねーガスを入れないとー」と言ったり、ガスをわざと抜いて高額な修理費用を請求することがあります。こういった業者は「簡単にダマせて売り上げをアップできる」と考えています。信頼できる業者は問い合わせ段階で状況を詳しく聞き、原因や詳細費用の案内をします。より詳しく聞いてくれる業者の方が信用度が高いです。さらに、食器洗い機や温水洗浄便座、トイレの換気扇、食洗器や洗濯機の修理などの点検もついでにとアップセルを狙う業者にも注意が必要です。見積もりに関しては詳細な説明を求めることが重要です。エリアや地域に関わらず、信頼できる業者を選ぶことで、不良や故障を防止し、安心して利用できるようになります。
ガス漏れ以外のエアコンが冷えない原因
実はガス漏れ以外にもエアコンが効かなくなってしまう理由がいくつかありますので紹介します。
自分でエアコンのフィルターを掃除する方法は上記の動画で詳細にご紹介しておりますので是非ともご参照ください。
フィルターの汚れ・ホコリ・つまり
エアコンカバーや内部のフィルター・ファンにホコリが溜まる・詰まる状態は、エアコンが冷えづらくなります。これはホコリや汚れがエアコンの空気を取り込む流れを妨げ、エアコンが本来の能力を発揮できなくなるためです。この場合、エアコンのフィルターを掃除をすることで改善が見込めます。エアコンが冷えづらいと感じたときは、まずフィルター掃除をすることをおすすめします。
フィルターの解掃除の方法は上記の動画「自分でエアコンのフィルター掃除する方法を解説#エアコン掃除」で解説しているので、参考にしてみてください。
リモコンの設定に誤りがある
「リモコンの設定が間違っていた」というケースもあります。「冷房」ではなく「暖房」や「送風」になってはいませんか。これではいつまでたってもお部屋の中は涼しくなりません。小さなお子さまがいらっしゃるご家庭では、お子様のいたずらで「設定温度がとても高くなっていた。」というケースもあるようです。「冷えない」「きかない」と感じたら、リモコンの設定を再確認してみましょう。
室外機周辺にものを置く
エアコン室外機の上や周囲にものが置いてあると、うまく熱を排出できなくなります。その結果、空気の循環による排熱能力が落ち込み冷えづらくなります。この場合、室外機周辺のものを移動させることで症状を改善できます。室外機周辺の必要スペースが記載されているエアコン説明書もありますので、確認してみることをオススメします。ファン付近に草や花が絡まっている場合も取り除きましょう。
室外機の直射日光
エアコンの室外機に直射日光が当たると、室外機から熱を排出しづらくなります。その結果、エアコンが冷えなくなることがあります。特に夏場の強い日差しは要注意です。冷やすために余計なエネルギーが必要になり、電気代が上がることもあります。この場合は室外機を日陰に移動させるほか、すだれやよしずなどで日陰を作ることも大切です。室外機専用の遮熱カバーなども販売されていますので、こちらもオススメです。
本体故障
経年劣化や破損などで本体が故障している場合、エアコンが冷えない・動かないなどの症状が起こります。この場合はエアコン本体を修理するか、故障具合により買い替えが必要になることもあります。エアコンの寿命は10年程度です。長年使用していたエアコンが冷えなくなった際は、故障の可能性が高くなります。故障の場合は、新品に買い替えた方が修理よりも金額が安くなる場合が多いため、買い換えをオススメします。
エアコン本体が故障している場合、エラーコードが表示されることがあります。エラーコードについては、「 エアコンのエラー一覧、各メーカーのエラーコードについて解説」を参考にしてみてください。
冷媒ガスが漏れているか道具を使って確認する方法
短時間かつ大量に冷媒ガスが漏れた場合、上記のような目に見える違いがあります。完全に冷媒ガスが抜けきると、エアコン自体が動かなくなります。どちらの場合も異常事態が起きていることがわかりやすく、修理するタイミングも計れます。
しかし、少しずつガス漏れしている場合、「エアコンの効きが悪い」という不調が感じられる程度です。これだけではガス漏れの判断ができません。エアコンの効きが悪く、ガス漏れが疑われる場合には、以下の方法で確認してみましょう。
ガス漏れ検知器を使用する
確実にどのくらいガスが漏れているか確認するには、機械式のガス漏れ検知器を使うと良いでしょう。エアコンの冷媒ガス用ガス漏れ検知器が、ホームセンターやAmazonなどのネットショップなどで購入できます。市販されていることもあり、素人にも簡単に扱うことができます。
価格も2,000円から3,000円程度と手ごろです。使いきりではなく、何度でも使えるものであるため各部屋のエアコンを調べたり、引っ越し先で使用することもできて便利です。自分で修理やガスを補填する場合には、どこでガス漏れを起こしているかわからないと作業ができません。エアコンの効きの悪さが気になっている人は、購入することをおすすめします。
※弊社にて確認した時点の価格を表記しております。金額や内容の詳細は公式サイトをご確認ください。
洗剤やスプレー式のガス漏れ検知材を使用する
簡単にガス漏れの有無を確認するには、洗剤を薄めたものやスプレー式のガス漏れ検知材が役立ちます。スプレー式のガス漏れ検知材は、配管などの気になる部分に直接吹き付けて使用します。ガス漏れしていた場合、スプレーした液体がブクブクと発砲するので、気体が漏れているかどうかわかります。
この検知材も、ホームセンターなどで1,000円台で購入できます。1回だけの使い捨てではなく、スプレーの中身がなくなるまで何度も使用できます。また、食器用洗剤などを水で薄めて、配管に塗り付ければ似たような作用があります。ガス漏れ発生している場合、漏れているガスによって泡が発生します。
ただし、こちらの方法ではある程度まとまった量のガスが漏れていないとわかりません。ごく微量のガス漏れの場合は、機械式のガス漏れ検知器でないと見つけることができません。
※弊社にて確認した時点の価格を表記しております。金額や内容の詳細は公式サイトをご確認ください。
温度差で冷媒ガスの量を確認する
センサー付きのデジタル温度計があれば、エアコンの吸い込み口と吐き出し口の箇所ごとの温度を測ることができます。その温度差が小さいほど、冷暖房の効きが悪いため、冷媒ガスの量が少なくなっていることの証にもなります。
たとえば、エアコンの吸い込み口と吐き出し口の温度差が13度以上の場合、冷媒ガスはきちんと充てんされていて、冷房も効いているのがわかります。しかし、温度差が8度程度なら冷媒ガスの量が50%くらい、2度以内の場合は25%以下しかないと考えられます。
体感で冷房が効きづらいと思うとき、センサー付きの温度計を買って数値として出してみれば、どれほど効きが悪いのか詳密に判別できます。修理が必要だという判断も下すことができるでしょう。センサー付きの温度計は、ホームセンターなどにて1,000円程度で購入できます。
※弊社にて確認した時点の価格を表記しております。金額や内容の詳細は公式サイトをご確認ください。
エアコンが冷えないときの解決方法
ガス補充(チャージ)でトラブル解決!
不足した冷媒ガスを補充(チャージ)することで、元の冷房機能を取り戻すことが可能です。
ガスをチャージする前に、まずは室外機の中にガスが残っているのか、空の状態なのかを確認します。確認する際は、室外機の低圧バルブ・高圧バルブともに開いている状態にして、ガスが吹き出すかどうかをみます。ガスが吹き出さない場合は、ガスが空の状態なので、ガスチャージをする必要があります。
なお、ガス漏れが派生している場合は、補充した冷媒ガスが再び漏れ出します。ガス漏れ発生場所を確認し、修理後に補充を行いましょう。
エアコンに注入する冷媒ガスは数種類あり、室外機やメーカーによって使い分ける必要があります。また、注入するガスの適正量も機種により異なります。ガスの種類と合わせて確認してください。ガスの種類と量は室外機の裏面や側面に記載されています。ここを確認することで対応するガスを調べることができます。
室外機は側面に、ガスの種類と量が記載されています。ガスの種類は「冷媒R410A」といったような記載があり、量は「冷媒量 880g R410A」というように書いてあります。ガスの種類と量については、説明書にも記載されています。室外機の見方がわからない場合や、記載シールの剥がれ・日焼けなどの要因で視認性が低い場合は説明書を確認してください。
ガス漏れの有無の確認と、注入するガスを特定できたら、いよいよガスチャージの作業に移っていきます。 ガスを注入する前に、まずは真空引きを行います。真空引きとはエアコン本体と室外機、銅配管内部のすべてを真空状態にしていきます。本体と室外機が接続されていることを確認し、低・高圧バルブの双方を開きます。 真空引きには「マニホールド」という道具を使用します。赤と青のメーターがついている機械で、外機の低圧バルブと真空ポンプを繋ぎ空気を抜く道具です。
真空引きが終わったら、ガスチャージを行います。真空引きと同様、ガスチャージにもマニホールドを使用します。真空引きで真空ポンプを繋いでいたホースに、今度は注入するガスを接続します。ガスボンベを測りの上に載せ、ガスの減り具合に注意しながらガスを注入していきます。指定の量までガスを注入することができたら、ガスチャージの完了です。
冷媒ガスの種類と補充する時の注意点
エアコンのガスチャージ(補充)を行うためには、高い技術が必要ですが、他にもガスの種類をしっかりと理解しておくことも大切になります。冷媒ガスは低温で蒸発し、周囲の熱を奪ってくれます。その効果を利用することで周りのモノを冷やしたり、凍らせたりといった機能が発揮されます。そのため、冷媒ガスが漏れてしまうと、エアコンの冷房が冷えなくなります。 一般的にエアコンの冷媒ガスとして利用されているのは「R22(HCFC)」「R410A(HFC)」「R32(HFC)」の3種類です。業務用エアコンには「R407C(HFC)」という冷媒ガスが利用されることもあります。
ただし「R22(HCFC)」に関しては、オゾン層保護の観点から規制の対象となっています。現在は生産量も大幅に減り、住宅用ルームエアコンで利用される冷媒ガスは主に「R410A(HFC)」「R32(HFC)」の2種類です。これまで「R22(HCFC)」を利用してきたエアコンを「R410A(HFC)」や「R32(HFC)」に交換することも可能です。しかし、ガスチャージの際に複数種類のガスが混ざる事故を避けるため、配管自体を交換する場合もあります。
エアコンが冷えないときに表示されるエラーコード
ダイキン
東芝
シャープ
三菱
パナソニック
サンヨー
日立
富士通
ガス補充に必要な道具
マニホールド
ガスチャージと真空引きに使用する道具です。チャージングホースを取付け、エアコンの室外機や真空ポンクと繋ぎます。
チャージングホース
ガスチャージと真空引きに使用する道具です。エアコン室外機やマニホールド、真空ポンプを繋ぎます。
真空ポンプ
真空引きに使用する道具です。チャージングホースでマニホールドと接続し、エアコン本体や室外機の空気を抜きます。
ガス(冷媒管)
ガスチャージに使用する道具です。エアコン・室外機の種類にあわせ、R410、R32、R22などのガスの注入を行います。
エアコンのガス漏れの予防方法
エアコンのガス漏れの原因には、自分で予防できるものもあります。ここでは、自分でできるエアコンのガス漏れ予防方法を紹介します。
まず、定期的な掃除が重要です。フィルターや室外機の掃除を行うことで、エアコンの負荷を減らし、ガス漏れのリスクを低減できます。また、配管の接続部分を定期的に確認し、緩みがないかチェックすることも効果的です。
これらの対策を実施することで、ガス漏れの予防が可能になります。ただし、無理な作業は避け、専門業者に依頼することも検討してください。
早めに試運転をしておく
エアコンは購入後に設置工事が完了するまで使用できません。特に6月後半からはエアコンのハイシーズンに入り、設置工事に時間がかかることが予想されます。
夏に故障に気付くのを避けるためにも、5月頃に試運転を行っておくと安心です。シーズンオフからエアコンを使い始めると、本体にも負荷がかかりますが、5月は部屋と外の温度差が少なく、試運転に適した時期です。万が一、故障が見つかっても、5月であれば余裕を持ってエアコンの買換えが可能です。
耐塩害仕様エアコンを選ぶ
エアコンのガス漏れの原因の一つに、内部配管などの腐食があります。耐塩害仕様のエアコンは、部品や内外装、ネジやボルトが腐食しにくい加工がされているため、ガス漏れの対策にも有効です。
塩害とは、海水が蒸発し、塩分を含んだ空気が建物や植物に吹き付けることで腐食を引き起こす現象です。自宅が海から5km以内にある、ほんのり潮の香りがする、外壁や金属の腐食が見られる、ベランダや外壁に潮の結晶が付いている場合は、耐塩害仕様のエアコンの設置を検討する価値があります。
特に三菱電機の耐塩害仕様エアコンは、これらの問題に効果的な対策を提供します。周りの環境に合わせて最適なエアコンを選ぶことで、エアコンの寿命を延ばし、快適な室内環境を維持できます。
無理にエアコン掃除をしない
エアコン内部の触れてはいけない部分を無理に掃除したり、洗剤や水が入り込むと、冷媒管付近に傷が付き、エアコンのガス漏れの原因になる可能性があります。ルームエアコンの自分でできる掃除の範囲は、フィルターと外から見える部分に限られます。正しい方法で、これらの部分を掃除するようにしましょう。
フィルターと外から見える部分の掃除は、簡単に行えます。プロのクリーニングが必要な場合は、内部の洗浄を依頼することをおすすめします。DAIKINなどのメーカーのエアコンでも同様の手順で対応できます。
掃除に必要な道具を用意し、40分程度で完了するステップを守って作業しましょう。クリーニングの範囲を超える部分については、無理をせずプロに任せることが大切です。
エアコンのガス漏れは危険?
エアコンの冷媒ガスには毒性はありません。ですから、直接的に人体に影響を及ぼすことはないと考えられています。しかし、エアコンのガスが漏れているとエアコンがガス不足になって冷房が効かなくなってしまったり、最悪の場合故障してしまったりする可能性があります。エアコンのガス漏れが疑われる場合は早めにエアコンの点検や修理を業者にお願いしましょう。
ガス補充の対応事例
野田市桜木の戸建住宅にお住まいのK様から、冷房が冷えないのでみてほしいとご依頼をいただきました。 現場へ到着後、早速調査をさせていただきました。問題のエアコンは、2階の一室にあるエアコンで、購入から10年以上経っている年代ものでした。エアコンの寿命はおよそ10年とされているので、本体故障を視野に原因調査いたしました。
室内のエアコンにはなんら故障はみられなかったので、屋外に置かれている室外機の調査を行いました。
本体に故障がみられなかったこともあり、室外機のガス欠が怪しいと定めて調査を行いました。室外機を入念に調べると、銅配管部分の緩みと確認しました。長年使用していたことから配管部分の部品が破損し、そこからガスが漏れている状態でした。
破損した部分と劣化したパイプの交換を行い、新しくなった部品にマニホールドを接木し、真空引きの準備を行いました。
室外機は1階の屋根の部分にあったので、足場に注意しながら作業を進めました。 マニホールドと室外機・真空ポンプを接続して、真空引きを行いました。普段であれば、真空ポンプは地面に置きますが、屋根の上に平らな部分がなかったため、室外機の上に置き安定させました。
真空引きの作業は、室外機の状態によりますが、通常30分~1時間程度で行っています。
マニホールドのゲージ圧を確認しつつ、真空引きを行います。マニホールドの低圧バルブを閉め、真空ポンプの電源をオフにしててすとを行います。その状態のまま5分以上置き、低圧ゲージが動かなくなること確認します。
ゲージが動かなくなったら、チャージングホウスを取り外します。
真空引きが完了したら、いよいよガスチャージです。 測りを室外機の上に置き、ガスボンベを載せ重さを測りながらガスを注入していきます。ガスは多すぎても少なすぎてもいけないなので、量と減り具合に注意しながらガスをチャージします。
指定の量をチャージできたら作業完了です。マニホールド、ボンベの順番にバルブを閉め、チャージングホースをバルブから外します。
高所や足場の不安定な場所でも対応可能です!
エアコンでなぜ涼しくなるのかを考えたことは有るでしょうか。似たような効果をもたらすもので扇風機があります。しかし、扇風機とは全く違うことはもう御存じですよね。 エアコンはガスで冷気を作り出しています。冷気を作るということは、空気を冷やしているのです。つまり、ガスがなくなったら・・・。当然ですが、エアコンを作動させても涼しくはなりません。このガスが抜けてしまったら・・・。まず、なんといってもガスを補充しなければなりません。では、どこに頼む?ここを見ている方なら、もうお分かりになっていますよね。ガスはエアコンにとってもっとも大切な部品なのかも知れないですよね。
屋根の上などの高所や、瓦の上などの不安定な場所に室外機がある場合でも、ガスチャージに対応することが可能です。スタッフの安全はもちろん、部品や機材の落下などにも注意して作業を行います。
ガスチャージの場合は、作業員の現場到着から1時間前後の作業時間をいただいています。迅速かつ丁寧な対応で、エアコントラブルを確実に解消いたしますので、エアコンでお困りの際はお気軽にご相談ください。
エアコンの調子が悪いと感じたら、まずガスの状況を確認しましょう。エアコンのガス漏れ以外にも、水漏れや異音、冷房が効かない場合など、様々な不具合が考えられます。事前にエアコンクリーニングを行うことも大切です。
また、エアコンの設置場所や室内環境も重要です。ガラスやカーテンの配置、サッシの調整なども考慮しましょう。定期的なメンテナンスと適切な使用方法を心がけることで、エアコンの性能を最大限に引き出し、快適な暮らしを維持できます。
エアコンの選び方やメンテナンスについては、インターネットやアプリで最新情報をチェックし、DIYで対応できる部分は自分で行いましょう。プロに依頼する場合は、事業者の口コミや評判を確認し、信頼できるサービスを選ぶことが重要です。2023年、2024年の最新モデルも参考にして、エアコンの更新やリフォームを計画しましょう。
エアコンが故障したり、交換が必要になった場合のエアコンの取付は専門業者にお願いしましょう。エアコン取付工事の内容を知りたい方はこちらをご参照ください。『DENKI110』では資格を持った作業員が実際に対応致しますのでお気軽にご相談ください。
そのほかのガス補充の対応事例
埼玉県越谷市東越谷でエアコンが冷えない
越谷市東越谷のマンションから、エアコンが冷えなくて困っているとご相談いただきました。早速お伺いし調べたところ、ベランダに置かれた室外機からのガス漏れを確認しました。5月に引越してきたという方で、移設作業の過程でガスが抜けてしまっていたようでした。
東京都葛飾区四つ木でエアコンのガス不足
葛飾区四つ木の戸建てから、エアコンの効き目が悪いとのご連絡をいただきました。現場へお伺いし室内のエアコンと室外機の双方を調査したところ、室外機からガス漏れしていることがわかりました。在庫の冷媒ガスをホースで取り付け注入作業を行い無事に作業完了しました。
東京都新宿区中落合でエアコンのガス補充
新宿区中落合の戸建住宅からパナソニック製のエアコンが冷えないとご連絡がありました。現場へお伺いし電気式検知器でエアコンと室外機の調査をしたところ、ガス漏れを発見しました。早速対応する冷媒ガスを注入したところ無事にエアコンが冷えるようになりました。
東京都三鷹市上連雀で室外機のガスチャージ
三鷹市上連雀のビル管理者様から、エアコンが冷えなくなったといってご依頼いただきました。お伺いし調査を行ったところ、1階外のエアコン室外機からのガス漏れを確認いたしました。トラックに積んであるガス(410A)をチャージングホースで取付け、注入作業を行いました。