コンセントの増設したいけど、一体どんなコンセントの増やし方があるのか全く想像つかない人も多いでしょう。そんな方はまず、どんな目的を持ってコンセントを増設したいのか把握することから始めましょう。コンセントの数はいくつ増やしたいのか、どんな場所に設置したいのかによってもコンセント増設工事は変わってきます。
コンセントの増設工事をするにあたり、『実際にどのようなコンセントを増設できるのか』『そのコンセントの差し込み口はいくつ必要か』『設置したい場所はどこになるのか』、実際に自分の目的に沿って確認しましょう。
コンセントを増設する際に配線方法として、2種類あります。新しくコンセントを増設したい場所へ、既存の電気配線があればその配線を分岐させて接続します。配線を引く距離が短いこともあり、比較的安価で済む場合があります。
この場合は、同じ回路での安全ブレーカー(配線用遮断器)を共有することになるため、もともと使っていた電化製品などと同時に使うことでブレーカーが落ちやすくなることがあります。1つの安全ブレーカーが同時に使える電力は、100ボルト回路だと消費電力が2,000ワットになります。
②分電盤から新しく配線を引く
分電盤は、漏電ブレーカー・安全ブレーカー・アンペアブレーカーから構成されています。その分電盤は、家や建物のそれぞれの部屋に繋がるように配線に電気を分配しています。
消費電力が1,000ワット以上の機器を増設する場合、分電盤から新しく専用配線を引くのがいいでしょう。例えば、エアコンなどの消費電力が大きい電化製品もそれに当たります。まずは専用の回路が空いているか、確認することが必要になります。
ブレーカー自体に空きがあれば、新しく配線を引くことはできますが、空きがない場合は分電盤にブレーカーを増設します。そのスペースさえないのであれば、分電盤を新しく交換した方が良いでしょう。
コンセント増設の配線方法
①露出配線
増設するコンセント用の配線を壁や天井に沿わせたり、配線を見えたままにして工事する方法です。露出配線は施工は簡単ですが、延長コードのような長い配線が部屋を通るため見た目があまりよくない場合もあります。
露出配線は「ケーブルモール」を使って、配線を目立たせなくするように施工できます。壁や壁紙と同系色のケーブルモールなどにして、配線が通っているのを目立たせなくすることもできます。
②隠ぺい配線
増設するコンセントの配線を隠す工事方法です。建物を建設するのに配線は、天井裏や壁の中などに収めて目立たないように配線します。これを同様にして増設するコンセントの配線を壁の中に納めてしまう配線を隠ぺい配線と呼びます。
コンセントを増設したい場所に障害物などがあると、それを避けて増設しないといけませんので、実際に増設できる場所というのは家の構造を見て判断することもあります。また配線の距離が長かったり、天井を経由しないといけない場合や、ボードなどの張り替えがある場合は、費用が更に掛かってくることもあります。
室内からは見えないように壁に穴を開けて屋外の壁面に配線する方法もあります。そこからできた穴に配線工事でコンセントを増設することもできます。自分の現状を見て、業者と自分に適する配線方法を相談しましょう。
コンセントの増設って自分でもできる?
DIYでのコンセント増設は資格がある人だけ!
「コンセントを増やすにはどうする?」「コンセントを増設するのに配線ってどうやって引くの?」などコンセント増設におけるお悩みもたくさんあります。実際に自分でコンセントの増設ができるか気になっている方もいるでしょう。
コンセントの増設は注意点として、「電気工事士」の資格がないとコンセント増設はできません。なぜなら、壁の中の配線を通して新しく壁に穴を開けたりして、コンセントを増やすからです。電気配線を資格がない人が行うと、実際問題として感電の恐れや火事に繋がる恐れがでてきます。
資格なしでコンセントの増設をしたら……
まず資格がない状態でコンセント増設を行うと、配線を繋げたりする作業が必要になります。電気作業になりますので、感電する恐れや家の火災への恐れがあります。実際のコンセント増設で起こりうる事故は2種類です。
感電事故
電気への知識もなしに、ブレーカーを下げずにそのまま作業してしまうことで感電する恐れがあります。
漏電火災
電気配線の関係で、電線との繋ぎ合わせが上手くいかずに電線や配線がむき出しになってしまって漏電してしまうことや、水の近くに配線が通っていることでショートしてしまうことにもなりかねません。
資格を取得していない人が増設工事をすると、3年以下の懲役または罰金がかせられます。コンセントを増設したいという方は、必ず免許を持った専門業者に頼むようにしましょう。
アパートやマンションのコンセント増設について
アパートやマンションでコンセントの増設をするには
マンションなどでの賃貸でコンセントを使うのに、どうしても「たこ足回線」になってしまって不便という方も中にはいるでしょう。ですがマンションでのコンセント増設は、大家さんか管理会社の許可が必要になります。マンションなどでは退去する際に原状回復が必要になる場合があります。
まずは、自分のマンションでコンセント増設をしていいかどうかの許可を取るようにしましょう。
アパートやマンションでのコンセント増設での注意点
アパートや分譲マンションなどでコンセントを増設するとなったときに、基本的に壁に穴を開けるような作業はやめた方がいいでしょう。マンションの壁の中には、テレビ配線やネットの配線など、電気の配線が直接埋め込まれている場合が多いからです。
また、コンセントの増設をした際に規定以上の消費電力を使うことでブレーカーが落ちやすくなることもあります。その場合は同じ時間に使う家電を減らさないといけない場合もあります。
結局のところ、大家さんや管理会社での許可が必要になるため、コンセント増設での相談をすることが大切です。許可がもらえた場合もコンセント増設を担当する業者との間で、一度電気配線のことについて相談してみることがいいでしょう。