コンセントボックスとは?種類やメンテナンス方法も解説
各家庭に設置されているコンセントには、「コンセントボックス」というパーツが取り付けられています。コンセントボックスとは、電気配線が収納された箱のことで、別名「アウトレットボックス」とも呼ばれています。一般的なコンセントボックスは壁の中に埋め込まれており、コンセントやスイッチなどの配線器具を収納するために取り付けられます。
今回は、そんなコンセントボックスの概要や種類、使用するメリットを解説します。また、コンセントボックスと混同されやすいケーブルボックスについても紹介していきます。
コンセントボックスのとは
コンセントボックスとは、壁面内などに設置されているコンセントをボックスに収納して、プラグへ電源を送るための器具です
「コンセントボックス」という名称からコンセントに限定されていると思う方もいるかもしれませんが、スイッチや照明などサイズ(規格)が合うものであれば、照明器具を取り付ける際の電源差込口などにも同じ装置が使われます。
そのため、ひと口にコンセントボックスと言っても、さまざまなサイズや形状のものがあり、用途に応じて選ぶ必要があります。たとえば、コンセントボックスを追加したい場合は壁の中に埋め込みできないので、露出した状態で設置することもあります。
また、コンセントボックスは配線の分岐や保護をする重要な役割をしているため、火事を防ぐためにも欠かせない装置となっています。
コンセントボックスの種類
家庭内に設置されるコンセントには、壁面コンセント・床コンセント・多口コンセントなど、さまざまな種類がありますが、それぞれ用途に応じたコンセントボックスを使用する必要があります。
具体的なコンセントとコンセントボックスの種類は次のとおりです。
【壁面コンセント】
壁に取り付けられる、電気機器や電子機器のプラグを挿入するための一般的なコンセントのことです。一般的に家庭やオフィスで使用され、埋め込み型や露出型などがあります。
通常、部屋で使用するコンセントはこちらの壁面コンセントになります。基本的には設計の際に埋め込み型のコンセントボックスの位置を決定しますが、あとから追加することも可能です。
追加の場合は壁の中に埋め込むことができないので、外に出た状態の露出型を使用することになります。
【床用コンセント】
床用コンセントは床に設置されるコンセントで、パナソニックなどのメーカーからは、ポップアップ式のシンプルなタイプも出ています。床面から電源供給されるため、低い位置で電気を使いたいときに便利です。
また、床材の下にコンセント装置ごと入れ込むことも可能で、スッキリとスタイリッシュな見た目に仕上げることもできます。
【多口コンセント】
多口コンセントは、1つのコンセントボックスに複数の電気プラグを挿入できるようになっており、増設や拡張が必要な場合に便利なコンセントです。電源タップと呼ばれることもあり、上記で紹介した壁や床に設置するものとは全く異なります。
コンセントボックスを使用するメリット
コンセントボックスを設置することで電線が保護され、ホコリの蓄積などによるトラッキング現象を防ぐことにもつながります。配線類をまとめて収納できるため、宙に浮いた状態にならず、配線同士の絡まり防止にも期待できます。
また、ケーブル類をまとめるものには「ケーブルボックス」と呼ばれる商品もあり、こちらはコンセントと電化製品の間の配線を収納できるものとなります。デスク周りやコンセント周りの配線を収納できるので、ケーブルを隠したい時に便利に使えます。
ケーブルボックスはおしゃれなデザインのものが市販されているので、インテリアとして使えるのもメリットです。
コンセントボックスと壁コンセントの構造
壁の中に設置されているコンセントボックスは、基本的に外から見えることがないので、「どのような構造をしているのだろう?」と疑問に思う方も多いと思います。ここでは、コンセントボックスを含む壁コンセントの基本的な構造を紹介します。
フェイスプレート
スイッチやコンセントの設置部分を覆っているパーツで、外から見えるプレートのことです。白やベージュなど壁の色に合わせて取り付けられることが多く、パチっとはめ込むだけのものやビスで止めるものなどがあります。
また、コンセントの引き抜きや事故防止のために、箱型タイプのボックスカバーを取り付けているご家庭もあるかと思いますが、その場合はフェイスプレートとボックスカバーが一体になっています。
ベースプレート
フェイスプレートの内側にあるプレートで、フェイスプレートが動かないように固定するために取り付けられます。二口コンセントの場合は上下2ヶ所をビスで固定します。
コンセント本体
ベースプレートの後ろには、コンセント本体が固定されています。電気を通すための差込口がついたもので、裏側にはケーブルがでています。接続されている端子とケーブルの数は、コンセントによって異なります。
コンセントボックス
上記のコンセント本体の後ろ側にあるのが、コンセントボックスです。ビスで固定されているのでドライバーを使えば外すことはできますが、コンセント本体のケーブルがコンセントボックスの穴を通っているので、落ちないようになっています。
コンセント本体は壁にビスで止まっているものの、コンセントボックスがあることで安定感が増したり、壁の断熱材との接触を防いだりすることができます。一般的なコンセントボックスは手前に引っ張って取り出すことができますが、中には取り出せない構造のものもあります。
コンセントボックスの点検について
コンセント周りはホコリや湿気が溜まると「トラッキング現象」を起こすことがあり、定期的な点検が大切です。ただ、電気工事の知識がない方がコンセントの中を開けて点検することは難しいので、コンセントに不具合を感じたり変な臭いがしてきたら、必ず専門業者に点検調査を依頼してください。
なお、コンセントの設置や増設は電気工事をともなうため、『電気工事士』という資格が必要になります。無資格者がコンセントを増やそうと思って工事をおこなうと違法になってしまうので注意しましょう。
コンセント本体やコンセントボックスの点検
定期的にコンセントボックスを視覚的に点検し、損傷、変形、または異常な部分がないか確認します。とくに寸法があっていないコンセントボックスは、しっかり固定されていない可能性があるので、取り替えが必要になる可能性もあります。
次に、配線がしっかりと接続されており、絶縁が保たれているかを確認します。断線や摩耗が見られる場合は、修理または交換などの対応をおこないます。
防水・防塵機能の確認(屋外の場合)
屋外に設置されたコンセントの場合は、防水・防塵機能が損なわれていないか確認します。電気配線に水がかかると漏電やショートを起こす可能性があるので、雨がかからない状態をキープできていることが大切です。
また、屋外コンセントを設置して10年以上経っている場合は劣化具合もチェックしておきます。
コンセントボックスのメンテナンスについて
普段の掃除で壁の中に設置されたコンセントボックスを手入れするのは難しいと思いますが、コンセント周りのホコリや汚れはできるだけ溜めないようにしましょう。また、配線を収納できるケーブルボックスは、部屋の隅のほうに設置することも多いので、髪の毛やホコリなどが溜まりやすくなります。
ケーブルボックスには複数の電気コードを収納しているご家庭も多いと思いますので、定期的に掃除して髪の毛やホコリを溜めないようにしてください。また、長く使うためにはコードの束ね方にも気をつけましょう。
コードの端子同士や端子の元部分に負担がかかると断線しやすくなるので、少しゆる目に折りたたんで結束バンドなどで止めておくとよいです。コードが絡まったまま使用している方もいるかもしれませんが、ケーブルボックスの中でも外でもコードが絡まった状態で放置するのはNGです。
というのも、複数のコードが絡まっていると、1本1本のコードが放熱しづらくなり、同時に大量の電気が流れるとカバーが溶けてしまう可能性があるからです。コードのカバーが溶けると火事になる危険性が高まるので、必ず定期的にケーブルボックスの中を見て、絡まっていないかやホコリが溜まっていないかをチェックしてくださいね。
また、屋外でケーブルボックスを使用する場合は、雨水や湿気から守れる防水性・耐候性のあるものを選び、時々拭き掃除しておくことをおすすめします。ケーブルボックスやプラグには、小さな子供やペットが触れないように配慮して安全に使いましょう。
おしゃれなコンセントボックス(ケーブルボックス)の紹介
ここからは、おしゃれなコンセントボックスとケーブルボックスを紹介します。楽天やAmazonには、パナソニックや未来工業など、さまざまなメーカーのコンセントボックスが販売されています。購入前には必ず寸法を測り、設置場所のサイズにあうかどうかを確かめておきましょう!
未来工業 PVKボックス 中形四角浅型・ノック付 ベージュ PVK-ANJ
防犯カメラのアダプターとコンセント接続の収納、中継ボックスなど多用途に使えます。高温には注意が必要ですが、衝撃耐性のある樹脂製なので軽量で色も目立ちにくくなっています。
メーカー | 未来工業(MIRAI) |
カラー | ベージュ、ミルキーホワイト、グレー |
サイズ | 11.4 x 11.3 x 5 cm |
設置タイプ | ネジ取付式 |
素材 | 耐衝撃性樹脂 |
RESTMO コンセントボックス 屋外 電源 防水 ボックス IP54
中の空間が広く、コンセントブラグを入れてもゆったりコードが入れられるサイズで、蓋はロック式クリップで簡単に開閉できます。また、防水性に優れているため、屋外での使用も可能。屋外用の照明やタイマーコンセントなどの電気機器に最適です。
メーカー | Restmo |
カラー | ブラック |
サイズ | 32 x 22 x 13 cm |
設置タイプ | ネジ取付式、直置き |
素材 | – |
ケーブルボックス 選べるサイズ コードケース コード収納 『整理収納アドバイザー監修』 コンセント隠し
本体は「木目タイプ」と「単色タイプ」があり、カラーやサイズ、セット内容も選ぶことができます。お部屋のイメージや収納したい物のサイズに合わせて選べるのが良いですね!
メーカー | 不明 |
カラー | ホワイト・ブラック・グレー |
サイズ | S・M・L |
設置タイプ | 直置き |
素材 | – |
コンセントボックスは100均でも取り扱いアリ!
上記はダイソーで販売されている商品です。(時期によって取り扱いがない場合もあります)
本体サイズは23.5cm × 9cm × 9cmで、20cmまでの長さの電源タップも収納できます。また、この他にも木目調の組み立て式収納ボックスなども販売されています。セリアでもこちらと同じケーブルボックスを扱っているようなので、安く済ませたい方はぜひチェックしてみてくださいね!
コンセント関連で困ったことがあればDENKI110にご依頼ください!
コンセントボックスは建物内で安全に電気を通すために設置する「箱」のことで、壁の中に埋め込まれています。そのため、日常的に目にすることはあまりありませんが、コンセントに不具合を感じたら専門業者に調査を依頼しましょう。
また、家庭で多くの電化製品を使っていると、ケーブルが絡まったりホコリが溜まってしまったりすることも多いと思います。今回紹介したようなケーブルボックスを上手に使って、見た目をスッキリさせつつホコリや汚れからケーブルを守りましょう。
コンセント周辺の不具合には電気工事が必要になることもあるので、トラブルがあれば『DENKI110』までお気軽にご相談ください。原因がわからない場合でも、調査から修理・工事まで一貫しておまかせいただけます。
※ページ内に記載されている金額は一例です。対応業者や対応箇所の状況によって実際の金額が異なる場合があります。
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