エアコンが効かない原因は冷媒ガス漏れかも!簡単ガス漏れ確認方法や点検・修理について解説

エアコン
目次

エアコンが効きづらいことありませんか?

近年の酷暑には室温を快適に保つためのエアコンが欠かせません。電気代や体が冷えること、環境への配慮を理由に使用をためらうと、室内でも熱中症になる危険性があります。そのため、、真夏の酷暑が訪れる前に、正常に稼働するか確認する必要があります。 しかし、見た目だけでは故障しているかわかりません。なかなか冷えないなどの不調は、見た目にも判断できないうえ、稼働させてしばらく経過しないと分からないものもあります。そのため、多少の不具合は自分で対処できるように、エアコンについて知ることが大事です。今回は、エアコンの不調の原因となる「ガス漏れ」について、その原因や修理方法などをまとめました。

エアコンの効きを悪くする「ガス漏れ」とは

エアコンをつけているのになかなか部屋が冷えない、効きが悪くなってきたと感じたら、エアコンの買い替えを検討する前に、ガス漏れを疑いましょう。

エアコンの仕組みを知ろう

まずは、エアコンの仕組みについて簡単にご説明します。エアコンが空気を冷やしたり暖めたりする働きは、液体が気体に変わる際に発生する気化熱を利用しています。その時に使われるのが、フロンなどの冷媒ガスです。冷媒ガスは、室内にあるエアコン機器と、室外機をつないでいるパイプの中を行き来しており、室内の空気を循環させています。 冷房の場合は、冷媒ガスが部屋の中の熱を取り込んで室外機の熱交換器に送り込まれ、コンプレッサーにより圧縮されます。加圧により超高温になった冷媒ガスは回転するファンによって冷却されます。すると、圧縮された気体は熱を発しながら液体に変わります。これによって冷やされた冷媒ガスはパイプを通って室内のエアコンへ届けられ、冷たい風を放出して部屋を涼しくしてくれるのです。 暖房の場合は逆の動きになります。気体になった冷媒ガスが圧縮されることで液体になり、その際に発生する熱で空気を暖めて部屋に温風を届けます。つまり冷媒ガスは、冷たい空気や暖かい空気を運搬し、冷やしたり暖めたりするために欠かせない物質なのです。

冷媒ガスがなくなるとどうなる?

基本的には、通常の使用でエアコンの冷媒ガスがなくなるということはありません。冷媒ガスは室外機と室内機の間を常に循環し、外へ出ることもないため減少しないのです。そのため、定期的にガスを注入するような必要はありません。ガスが減っていた場合、それは何らかのトラブルにより、冷媒ガスが抜けています。 冷媒ガスが減ると、室内の熱を運んで冷やすという動作がうまくいかなくなります。結果、冷房が効きにくくなる、もしくは暖房が効かないという事態に陥ります。 完全に冷媒ガスがなくなると、エラー表示などが出てエアコンが作動しなくなるため、すぐに気づき修理対応することもできます。しかし、冷媒ガスが少しずつ抜けていて現象し続けている場合は、「なんとなくエアコンの効きが悪いな」という程度の認識にとどまります。 大きな変化や目印がないため、今すぐ修理しないといけないということはありません。しかし、効きが悪いエアコンを使い続けていると、エアコンの温度設定や強さを過剰にしても快適な温度にならなかったり、不必要にエアコンを稼働し続け電気代がかさんでしまう事態につながります。 また、大幅に冷媒ガスが漏れる場合、室外機の配管に霜がついたり、室内機の一部だけが冷えて氷が付着するといった目に見える異常が現れることもあります。
霜のついた室外機

配管に霜が付着した状態の室外機

エアコンのガス漏れ時にでる症状

エアコンのガス漏れが起こると、以下の8つのような症状が出てきます。使っていて「なんか変だな」と思ったとき、以下のような症状が出たら、ガス漏れを疑ってみましょう。

冷房または暖房効果の低下

冷媒ガスはエアコンの冷却および暖房プロセスに不可欠なものです。ガス漏れが起こると、エアコンの効率が低下し、十分な冷房または暖房が提供されなくなることがあります。

室内ユニットから異音や異臭

ガス漏れが起こると、冷媒ガスが室内に漏れ出すことがあります。そうすると、漏れだしたガスで室内ユニットから異音や異臭が発生することがあるのです。これは冷媒ガスが外に漏れているサインなので、すぐに対応しましょう。

凍結と霜

ガス漏れによって冷媒ガスの圧力が低下すると、室外ユニットの冷媒管や室内ユニットの蒸発器コイルが凍結することがあります。凍結した部分に霜が付着するので目で見てすぐに異変がわかるでしょう。

室外ユニットから異音

ガス漏れが室外ユニットで発生する場合、異音や異常な振動が発生することがあります。これは圧縮機や冷媒ラインに問題がある可能性があります。使用時にいつもと違う音が室外ユニットから聞こえてきたら確認が必要です。

凍結と霜

ガス漏れによって冷媒ガスの圧力が低下すると、室外ユニットの冷媒管や室内ユニットの蒸発器コイルが凍結することがあります。凍結した部分に霜が付着するので気付きやすいでしょう。

エアコンの動作停止

ガス漏れが進行すると、エアコンが正常に動作しなくなることがあります。エアコンが自動的に停止したり、エラーコードが表示されたりして動作が停止するようなら、ガス漏れの可能性があります。

冷媒ガスの臭い

冷媒ガスは通常無色無臭です。しかし、高濃度のガス漏れの場合には特有の臭いが感じられることがあります。

冷媒ガスが漏れているか確認する方法

冷媒ガスが漏れているか確認する方法
短時間かつ大量に冷媒ガスが漏れた場合、上記のような目に見える違いがあります。完全に冷媒ガスが抜けきると、エアコン自体が動かなくなります。どちらの場合も異常事態が起きていることがわかりやすく、修理するタイミングも計れます。 しかし、少しずつガス漏れしている場合、「エアコンの効きが悪い」という不調が感じられる程度です。これだけではガス漏れの判断ができません。エアコンの効きが悪く、ガス漏れが疑われる場合には、以下の方法で確認してみましょう。

ガス漏れ検知器を使用する

確実にどのくらいガスが漏れているか確認するには、機械式のガス漏れ検知器を使うと良いでしょう。エアコンの冷媒ガス用ガス漏れ検知器が、ホームセンターやAmazonなどのネットショップなどで購入できます。市販されていることもあり、素人にも簡単に扱うことができます。 価格も2,000円から3,000円程度と手ごろです。使いきりではなく、何度でも使えるものであるため各部屋のエアコンを調べたり、引っ越し先で使用することもできて便利です。自分で修理やガスを補填する場合には、どこでガス漏れを起こしているかわからないと作業ができません。エアコンの効きの悪さが気になっている人は、購入することをおすすめします。

洗剤やスプレー式のガス漏れ検知材を使用する

簡単にガス漏れの有無を確認するには、洗剤を薄めたものやスプレー式のガス漏れ検知材が役立ちます。スプレー式のガス漏れ検知材は、配管などの気になる部分に直接吹き付けて使用します。ガス漏れしていた場合、スプレーした液体がブクブクと発砲するので、気体が漏れているかどうかわかります。 この検知材も、ホームセンターなどで1,000円台で購入できます。1回だけの使い捨てではなく、スプレーの中身がなくなるまで何度も使用できます。また、食器用洗剤などを水で薄めて、配管に塗り付ければ似たような作用があります。ガス漏れ発生している場合、漏れているガスによって泡が発生します。 ただし、こちらの方法ではある程度まとまった量のガスが漏れていないとわかりません。ごく微量のガス漏れの場合は、機械式のガス漏れ検知器でないと見つけることができません。

温度差で冷媒ガスの量を確認する

センサー付きのデジタル温度計があれば、エアコンの吸い込み口と吐き出し口の箇所ごとの温度を測ることができます。その温度差が小さいほど、冷暖房の効きが悪いため、冷媒ガスの量が少なくなっていることの証にもなります。 たとえば、エアコンの吸い込み口と吐き出し口の温度差が13度以上の場合、冷媒ガスはきちんと充てんされていて、冷房も効いているのがわかります。しかし、温度差が8度程度なら冷媒ガスの量が50%くらい、2度以内の場合は25%以下しかないと考えられます。 体感で冷房が効きづらいと思うとき、センサー付きの温度計を買って数値として出してみれば、どれほど効きが悪いのか詳密に判別できます。修理が必要だという判断も下すことができるでしょう。センサー付きの温度計は、ホームセンターなどにて1,000円程度で購入できます。

エアコンのガス漏れの原因と修理する方法

上記の方法でエアコンのガス漏れチェックをし、実際に冷媒ガスが漏れていることがわかったら、なるべく早く修理するようにしましょう。冷房がきちんと冷えていなくても、エアコンを稼働させることで電気代は発生します。快適な室温を保つことができずに体調が悪くなったり、別の家電を設置したりして余計な出費につながることもあります。 修理する前に、なぜ冷媒ガスが漏れてしまっているのか、その原因を探りみましょう。その原因によって、修理を依頼する業者や方法も変わってきますので、思い当たることがないか確認してみてください。

エアコン設置の際の工事ミスは取り付けた業者に依頼

最近新しくつけたばかりなのにエアコンの効きが悪いという場合は、エアコンを取り付けた際の工事ミスが考えられます。特に、以前の家では問題なく使えたエアコンが引っ越し先に移設後に不具合を起こした場合や、新しいエアコンで取り付けてから1年以内の場合は、十中八九施工時の取り付けミスが原因です。 エアコンの取り付けには、配管を接続する際に、決められたトルクで締め付ける必要があります。このトルク管理がしっかりされていないと、ナット部分がゆるんでガスが漏れやすくなります。 エアコンの取り付けは、経験や知識が豊富な職人さんがおこなっていると考えがちです。しかし、家電量販店や引っ越し業者に引っ越しやエアコン購入のオプションで施工を依頼することも多く、あまり詳しくない人が作業にあたることも少なくありません。もちろん、手順通りにきちんとやれば滅多に不備はないはずです。けれど、専門ではない上に経験も浅い人の作業は確実性を薄くなります。 エアコン設置後あまり時間が経っていないのに接続部分からガス漏れがある場合、取り付けを担当した業者に点検を依頼しましょう。その際、保証期間であれば点検や修理が無料になることもあります。契約時の保証内容を確認してから問い合わせすることをおすすめします。 また、エアコン設置前に取り付け時にどういった保証があるか確認してから契約すると良いでしょう。もし、取り付けによるミス判明後、保証や契約の内容に齟齬が生じたら、国民生活センターなどに相談してください。

古いエアコンの劣化によるガス漏れは買い替えも検討する

すでに何十年も使用しているエアコンの場合、特に取り付けなどで不備がなくても、配管や部品が劣化してヒビが入ったり、亀裂が生じて破損していたりする可能性があります。結果、自然にガス漏れしてしまうことがあります。 その場合、破損している部品や配管を交換することでも解消されます。しかしエアコン自体が古い場合は、エアコンそのものの買い替え検討をおすすめします。配管が劣化するほど使っているのなら、エアコン内部の部品も古くなっており、直したそばからほかの部分も故障するおそれがあるからです。 せっかく配管を新しくしても、ほかの部品が壊れてしまっては、都度修理をしなくてはなりません。結果的に、都度出費がかさんでしまいます。また、エアコンなどの家電は年々機能面が進化していて、古いものと比べると省エネ性やコストパフォーマンスが高く、年間の電気代も大きく変わりきます。修理費などもあわせて考えると、新しいものを買ったほうが長い目で見てお得になる可能性が高くなります。

初期不良の場合はメーカーに問い合わせる

頻繁に起こることではありませんが、エアコンの初期不良による故障もあります。新しいエアコンを購入して専門の職人さんに取り付けてもらい、配管の接続などにミスがないのにガス漏れが生じている場合です。初期不良は、メーカーや購入した店舗に連絡をして、修理や交換が可能か問い合わせましょう。 保証期間内なら無料で修理や交換できることもありますの。買ったばかりのエアコンに不調があるようなら、できるだけ早く保証期間内に問い合わせしましょう。

原因がわからない場合は専門業者に依頼する

ガス漏れしているとわかっても、ガス漏れ原因がわからない場合、または、ガス漏れの判別はできないけれどエアコンの効きが悪い場合は、エアコン専門の業者に点検や修理を依頼しましょう。 専門業者なら、ガス検知器や温度計などの機器も用意してあります。エアコン内部の冷媒ガスの量もしっかり計測してもらうことができます。エアコンの効きが悪い理由がほかにある可能性もあります。ガス漏れしているのなら確実に修理をしてもらえますので、エアコンもしっかり動作するようになるでしょう。 専門業者にエアコンの点検を依頼する場合の相場は3,000円前後です。業者や距離により出張費がかかる場合もあります。さらに修理をしてもらうと部品を交換する必要が出るため、交換部品によっても料金に差があります。相場としては合計1万円から5万円程度かかることが想定されます。 修理を依頼する場合には、必ず点検してもらって先に見積もりを取ってもらい、修理にいくらくらいかかるか把握してから決めるようにしましょう。場合によっては、エアコンを新しく購入したほうが安いこともありますので、修理費があまりに高額になるようなら、買い替えたほうがいいかもしれません。

自分でガスを充てんするのは危険

ガス漏れしている箇所がわかったのなら、自分でガスを充てんさせれば安く済むと考える人もいらっしゃいます。確かに、自分でガスを補充することは不可能ではありません。しかし、ガスはうまく扱わないと爆発する危険性のあるものです。作業にあたり、配管内部を真空にするといった難しい作業も必要になります。作業のための専用の器具をそろえないといけません。 市販されている冷媒ガスも1万円以上と高額で、しかも自分で用意しなければならないので、決して安上がりとは言えません。何より危険ですので自分でガスを充てんするのはおすすめしません。自分でおこなうのはガス漏れチェックにとどめ、実際の修理は専門業者にまかせましょう。 エアコンは自分で交換や取付での工事を行うと、万が一の漏電や火災の原因になるので気を付けましょう。安全にエアコン取付工事を行いたいなら専門業者にお願いしましょう。エアコン取付の内容を知りたい方はこちらをご参照ください。『DENKI110』では資格を持った作業員が実際に対応致しますのでお気軽にご相談ください。

エアコンのガス漏れ以外で冷えない原因

エアコンのガス漏れはしていない様子なのに、エアコンが冷えないということもあります。そういったときには以下の原因が考えられます。

電源の問題

そもそも電源が入っていない、電源から電気が届いていないという可能性があります。エアコンが電源に接続されていて、正常に電源が供給されていることを確認します。ブレーカーが落ちていないか、コンセントが正しく差し込まれているかも、確認しましょう。

リモコンの問題

エアコンのリモコンが正常に動作していないと、電源が入らなかったり操作が伝わっていなかったりしてしまいます。電源ボタンを入れているのにつかない、温度設定をしているのに反応しないというときは、電池の交換が必要かもしれません。

フィルターの詰まり

エアコンのフィルターが詰まっていると、効率が低下し冷暖房効果が悪くなります。フィルターを掃除をしたり、交換をしたりしてください。自分では掃除しきれないときにはプロを呼んでしっかりと掃除をしてもらうのもよいでしょう。

室外機の問題

エアコンの室外機に問題がある場合、冷媒ガス漏れや圧縮機の故障などが考えられます。異音や異常な振動がする場合は、プロの点検が必要です。

冷媒ガスの不足

エアコンの冷媒ガスが不足していると、冷房または暖房効果が低下します。冷媒ガスの漏れを修理し、ガスを補充する必要があります。

センサーの問題

エアコンには温度センサーが組み込まれています。これが正確に動作しないと、エアコンが適切に制御されません。センサーの故障や汚れによる影響をチェックしてみましょう。

配管の問題

冷媒ガスを運ぶ配管に問題がある場合、エアコンが正常に動作しないことがあります。配管の損傷や漏れを点検します。

設定ミス

エアコンの設定が誤っている場合、効果的に動作しないことがあります。モード、温度設定、ファン速度などを確認し、必要に応じて設定を変更します。

まとめ~エアコンの効きが悪いときは早めにガス漏れをチェック

エアコンの効きが悪いときは早めにガス漏れをチェック
「エアコンの効きが悪い」と感じていても、わざわざガス漏れを確認したり、修理を依頼する人は少ないです。実際には、ガス漏れしている可能性は少なくありませんし、業者の取り付けミスもあり得ます。 原因が設置ミスの場合でも、取り付けから時間が経ちすぎると、保証期間が切れて高額な修理費用が発生することもあります。エアコンが効きにくいと感じたら、ある程度は自分でガス漏れをチェックし、修理する場合はなるべく保証の効く業者に依頼しましょう。修理費によっては買い替えも検討してみてください。

※ページ内に掲載されている料金は作成日当時のものです。状況や時期により実際の料金とは異なる場合がありますので、詳細は電話でお問い合わせください。


【業者に依頼する場合】

電気の110番は3つの安全・安心をお約束します。 まずはお気軽にご相談ください。お見積もりやご相談は無料です。

①Pマーク取得企業。(登録番号:10862679(03)号)
個人情報の管理が行き届いている企業に付与されます。 あなたの個人情報を安全に保護します。

②お客様専用窓口を設置。
施工後もご安心ください。 あなたに寄り添い、しっかりご対応させていただきます。

③安心の無償保証。
保証期間内の1年間であれば、万が一施工に不備があった場合は無償で対応します。 施工技術に自信がある当社だからこそできるサービスです。

TOPへ戻るボタン

0120-905-832