ブレーカーの安全な上げ方とは?原因と手順を徹底解説!
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もしも電気が消えていたら
もし急に電気がつかなくなったとしたらほとんどの方がブレーカーを上げようとするでしょう。しかしブレーカーを上げても電気が復旧しない時もあります。ブレーカーが落ちる原因とブレーカーの種類について説明します。
まずどこに原因があるのか探りましょう
ブレーカーが落ちて電気が消えてしまった、照明が消えて真っ暗になってしまった。そんな時はまず何が原因かを調べる必要がありますが、その前に下記の行動が必要です。
冬場であればファンヒーター、ストーブ、こたつ等の暖房器具の電源を切りコンセントを抜きましょう。ドライヤーやアイロンなどの高熱を発する家電やミキサーや電気ドリルなどの刃物が付いている電動器具も同様です。
電気が復旧しても使用している家電や器具のコンセントが入ったままでは、ブレーカーが上がったとしてもまたすぐに落ちてしまうためです。
ブレーカーは「電力会社との契約以上のアンペアを使用した」場合や、「漏電」が発生した時に落ちてしまいます。
ブレーカーには担当があり、それぞれ上げ方が違う
ブレーカーと一口にいっても幾つか種類があります。ブレーカーには「アンペアブレーカー」「漏電ブレーカー」「安全ブレーカー」の3つがあり、それぞれに担当する役割が違います。
アンペアブレーカー
アンペアブレーカーとは電力会社との契約アンペア数の電流を流すブレーカーです。アンペアブレーカー、サービスブレーカー、契約ブレーカーといった名称で呼ばれていますが見分け方としてはスイッチの上に契約している電力数(例:30A)が記載されているものになります。契約電力以上の電気を使用するとブレーカーが落ちます。
漏電ブレーカー
漏電ブレーカーは漏電事故を防ぐためのブレーカーです。家庭内で使用している電気器具や配線関係に漏電が起きると異常を感知して自動的にブレーカーが落ちる仕組みになっています。漏電遮断器とも呼ばれ漏電による火災や事故を未然に防ぐための大事なブレーカーです。
安全ブレーカー
安全ブレーカーは分電盤から各部屋に電気を送るための回路です。分電盤上で複数のスイッチがまとまっている箇所を指して安全ブレーカーと呼んでいます。契約している電力は安全に各部屋ごとに配線されています。部屋の一部の電気だけ使えない時はこの安全ブレーカーが落ちている場合が多いです。
ブレーカーの上げ方
ブレーカーに複数種類があるのは前述した通りです。もしもブレーカーが落ちた時はどのブレーカーが落ちたのかを確認し、それぞれのブレーカーの上げ方で対処して電気を復旧させる必要がありますので下記の図を参照にご確認ください。
また、合わせてブレーカーが落ちる原因や落とさない為の予防策も紹介します。
症状(状態) | 原因 | 対処法 |
---|---|---|
平常運転。問題なし。 | ||
契約アンペア数を超えて電気を使用している可能性あり | ①アンペアブレーカーの対処方法 | |
漏電している可能性あり | ②漏電ブレーカーの対処方法 | |
一か所で集中して電力が使われている可能性あり | ③安全ブレーカーの対処方法 | |
・契約アンペア数を超えて電気を使用している可能性あり ・漏電している可能性あり |
④アンペア ブレーカーと漏電ブレーカーの対処方法 |
|
・契約アンペア数を超えて電気を使用している可能性あり ・一か所で集中して電力が使われている可能性あり |
⑤アンペアブレーカーと安全ブレーカーの対処方法 | |
漏電している可能性あり | ②漏電ブレーカーの対処方法 | |
・契約アンペア数を超えて電気を使用している可能性あり ・漏電しているか可能性あり ・一か所で集中して電力が使われている可能性あり |
⑥すべてのブレーカーの対処方法 |
①アンペアブレーカーが落ちている場合
契約しているアンペア数を超えた電力を使用していることが考えられます。アンペアブレーカーをONにしないと家全体の電気はつきません。
アンペアブレーカーはスイッチを上げるだけで元に戻りますが、それまで使用していた電気器具のスイッチをオフにするかコンセントを抜いておかないと、電力が復旧しても戻したそばからブレーカーは落ちてしまいます。アンペアブレーカーを戻す時は家中の電気器具のスイッチがオフになっているか確認しましょう
予防策
・同時に使用する電力の見直し
・契約アンペア数の確認
アンペア数の上げ方については、「電気のアンペア変更がしたい!変える前に確認すべき注意点を解説!」でも紹介していますのであわせてご覧ください。
②漏電ブレーカーが落ちている場合
家のどこかで漏電が発生している可能性があります。
漏電は火災や事故を引き起こしかねないので注意が必要です。慎重に対処しましょう。
漏電個所の確認方法
漏電ブレーカーがOFFになった時は、安全ブレーカーも全てOFFにします。この時、安全ブレーカーが元々OFFになっている箇所があるかもしれないので、メモや写真を撮るなどして元に戻せる状態にしておきましょう。漏電ブレーカーをONにしたら、次に安全ブレーカーのスイッチを一つずつ順番に入れていきます。安全ブレーカーをONにした時に漏電ブレーカーがOFFになったら、その安全ブレーカーが担当している部屋で漏電が起きています。漏電発生箇所以外の安全ブレーカーはONにして、漏電が起きている箇所の安全ブレーカーはOFFにしたままにしておきます。漏電を地震で修理するのは危険なので、漏電箇所の確認や修理・交換には専門業者にお願いしましょう。
予防策
・古くなった電化製品の見直し
・水回りの電化製品の見直し
・日ごろから電気代が高くなっていないかの確認
漏電についてはこちらの記事にて詳しく紹介していますのであわせてご覧ください。
③安全ブレーカーが落ちている場合
安全ブレーカーは一つ一つに使用できる電力の上限が定められています。その配分された電力の容量を超えた時に安全ブレーカーは落ちます。台所、玄関、居間、洗面所などに割り振られており全体では契約電力を超えてはいなくても、一か所で集中して電力を使用したときに安全ブレーカーは落ちます。
安全ブレーカーが落ちた時には、対象の部屋で使用している電気器具のスイッチを切るかコンセントから抜いた後で安全ブレーカーのスイッチを元に戻しましょう。
予防策
・対象の部屋での同時に使用する電力の見直し
・家電製品の故障や不調
ブレーカーが落ちる詳しい原因についてはこちらの記事にて紹介していますのであわせてご覧ください。
④アンペアブレーカーと漏電ブレーカーが落ちている場合
契約しているアンペア数を超えた電力を使用しており、家のどこかで漏電している可能性があります。安全ブレーカーを全てOFFにしてから、アンペアブレーカー、漏電ブレーカーの順番で戻してください。各ブレーカーの詳しい戻し方は①と②をご参照ください。また、漏電箇所を確認する方法も②をご参照下さい。
⑤アンペアブレーカーと安全ブレーカーが落ちている場合
契約しているアンペア数を超えた電力を使用しており、家のどこか一カ所で集中して電力が使われている可能性があります。あまりないケースですが集中して電力が使われている場所だけで契約アンペアを超えた電力を使用している事が考えられます。各ブレーカーの詳しい戻し方は①と③をご参照ください。
⑥アンペア、漏電、安全ブレーカー全てが落ちている場合
契約しているアンペア数を超えた電力を使用しており、家のどこかで漏電している且つ一カ所で集中して電力が使われている可能性があります。こちらも滅多にないケースでありますが、万が一発生した場合は、安全ブレーカーを全てOFFにしてから、アンペアブレーカー、漏電ブレーカーの順番で戻してください。各ブレーカーの詳しい戻し方は①と②と③をご参照ください。また、漏電箇所を確認する方法も②をご参照下さい。
それでもブレーカーが上がらない場合
アンペアブレーカー、漏電ブレーカー、安全ブレーカーの落ちる原因とブレーカーの復旧の仕方を説明してきました。しかし前述した対処方法でもブレーカーが復旧しない場合にはどうすべきでしょうか。そんな時はブレーカー自体の故障や落雷のケースが考えられます。
ブレーカー本体が故障しているかも、、、、、、
ブレーカーの本体に不具合があると勝手にブレーカーが落ちてしまうことがあります。特にたくさんの電力を使用していないのにブレーカーが落ちてしまう時はブレーカーの故障を疑ってください。
アンペアブレーカーや安全ブレーカーが故障しているかの確認
アンペアブレーカーや安全ブレーカーが故障している時の確認方法は、家の全ての電気器具のコンセントを抜いてください。コンセントを全て抜いてもブレーカーを復旧出来ないようであればブレーカー自体の故障の可能性が高いです。
漏電ブレーカーの故障を確認する方法
漏電ブレーカーの場合には専用に確認できる装置が付いています。つまみの横にある赤いボタンはテストボタンと呼ばれ、漏電ブレーカーの故障を確認する役割を持っています。漏電ブレーカーがONになっている状態でテストボタンを押し、漏電ブレーカーが落ちれば動作は正常です。逆にテストボタンを押しても漏電ブレーカーが落ちなければ故障している可能性があります
落雷や街自体が停電している可能性も、、、、
ブレーカーの故障ではありませんが雷が家の避雷針に落ちることでブレーカーが下がることがあります。避雷針は雷が落ちる時の過剰な電力を逃がしてくれる役割を持っており、落雷でブレーカーが落ちたとしてもブレーカーを上げるだけで復旧できるはずです。
またブレーカーは落ちていないのに照明が消えて停電状態になることもあります。この様な時はエリア全体での停電が考えられます。近隣のお家も停電状態になっているか確認して、電力会社にいつ復旧するのか問い合わせてみてください。
ブレーカーの故障が起きたらすぐに修理や交換について相談しましょう
ブレーカーの故障や不具合で一番怖いのが漏電です。漏電は、電気配線の老朽化であったり電気器具が水に濡れることで発生します。漏電で引き起こされる事故で一番怖いのは火事です。劣化した配線を使用してしまい発火を引き起こし、大火事に繋がるケースも珍しくありません。軽度の漏電であっても感電の危険性があります。漏電が発覚した時には速やかにメーカーや修理の専門業者に問い合わせて交換や修理について相談しましょう。ブレーカーの不具合も同様です。
最後に
ブレーカーが落ちやすい等の不具合がある場合には、すぐにプロへ相談しましょう。特に漏電に関しては前述した通りに大きな火災や事故に繋がる可能性もあります。漏電による火災や感電は最悪の場合には人が死ぬことも考えられる程の危険性があります。
ブレーカーに関するトラブルが起きた時はすぐにプロに相談しましょう。
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参考サイト『DENKI110:漏電』
https://denki110.net/leakage/
※ページ内に記載されている金額は一例です。対応業者や対応箇所の状況によって実際の金額が異なる場合があります。
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