分電盤のサイズの選び方は?住宅やビルや業務用の選定方法教えます

漏電

分電盤のサイズを選ぶ際にはいくつか注意点があります。

分電盤を準備する前にまずはこちらをチェックしておきましょう。

住宅やビル、業務用の分電盤の選び方まで詳しく解説します。

目次

分電盤のサイズの重要性

分電盤なんてどれも同じと思うかもしれませんが、決してそんなことはありません。サイズが違っても使えることは使えますが、正しいサイズを選ばないと危険が及ぶ可能性があるので気を付けましょう。

まずは分電盤のサイズの重要性について解説します。

サイズ選定の影響

適切な分電盤のサイズを選定することは、電気設備の効率性と信頼性に大きな影響を与えます。適切なサイズの分電盤を選ぶことで、電力供給を正確に管理し、電気設備を過負荷から守ることができるので、危険を避けるためにもサイズ選定に注意しましょう。

また、サイズ不足の分電盤を使用すると、ブレーカーが頻繁に落ちるなどの問題が生じ、電気系統の不調和を招く可能性があります。ブレーカーは頻繁に落ちるとブレーカー本体が傷むことはもちろん、漏電や火災に繫がる大きなトラブルを引き起こす可能性があるため危険です。安心して快適な生活を送るためにもサイズ選定は重要なポイントといえるでしょう。

安全性への寄与

分電盤は電気設備の安全性に直接関連しています。サイズが合っていない分電盤を利用し続けると、無理に調整しようとして大きな不可がかかります。負荷がかかり続けた結果、火災や漏電の危険を引き起こすケースが多々あるため、安全のためにも正しいサイズの分電盤を利用しましょう。正確なサイズ選定により、分電盤内での電力制御と分配が効率的に行われ、過熱や過負荷からくる火災や故障を防ぎます。

さらに、適切なサイズの分電盤は短絡や漏電などの異常を検出し、保護機能を発動させる役割を果たします。電力を節電しようと思い小さめの分電盤を選んでしまうとむしろ逆効果で、大きな負荷がかかってしまい修理費がかさむことになりかねないため注意が必要です。

電力需要との関連性

電力需要は建物や施設によって異なり、時間帯によっても変動します。どの程度の面積の場所に設置するのか、最も電力が利用されるのはどの時間帯なのか考えた上で計算することを忘れてはいけません。これは家庭やオフィスビルなどシーンによって大きく異なるためチェックしてみてください。

選定した分電盤のサイズは、その建物や施設の電力需要に合わせて調整される必要があります。過去の電力使用データや将来の拡張計画を考慮してサイズを決定することで、電力需要の変動に柔軟に対応できます。とくにビルや工場に設置する場合は近隣の電力使用データをチェックした上で分電盤サイズを選ぶと参考になるでしょう。

住宅用分電盤のサイズはこのくらいがベスト

ここからは住宅用分電盤のサイズについて解説します。

同じ一般家庭用の分電盤でも、状況によって設置するべきサイズが異なりますので注意が必要です。住宅用分電盤を選ぶときにはこちらを目安に考えてみてください。

一般的な住宅の電力需要

一般的な住宅の電力需要は、家庭内の電化製品、照明、エアコン、キッチン機器などによって異なります。住宅の広さ、住む人数、使用する電化製品の種類や数に応じて電力需要が変動します。

例えば夫婦2人世帯で、30坪~50坪の部屋に住んでいる場合、必要回路が14回路~20回路が分岐回路吸うの目安ですが、大体30~40Aのサイズ(電気を多く利用する家庭の場合はもっと上のサイズ)が目安です。

普段ご家庭でどの程度電気を利用するのか、家庭内の電化製品や住宅の広さから、電力需要を考えて分電盤のサイズを検討しましょう。

選定ポイント

ここからは住宅用分電盤のサイズを選定する際に考慮すべきポイントをご説明します。

選ぶポイントは以下の通りです。

電力需要の予測

住宅内で使用される電力機器の一覧を作成し、それぞれの消費電力を把握します。将来的な電力需要も考慮に入れましょう。

電力機器の利用で想定されるのが、電子レンジや冷蔵庫、テレビ、ドライヤーにクーラーをはじめ、温水便座や洗濯機なども含まれます。家庭によっては食器洗い乾燥機やクッキングヒーターなども含まれるでしょう。これらの電子機器をどの程度利用するのか考えつつ、コンセントをどの程度設置するのかも考えて下さい。

コンセントの穴の数が多ければ多いほどその分電力も上がります。

拡張の可能性

住宅の増改築や新たな電化製品の導入を考慮し、将来の拡張に備えた分電盤を選びます。最初から電力がマックスではなくこれから電力が上がる可能性もゼロではありません。利用する可能性がある電力を検討した上で、家族が増えるなど家庭環境が変わる可能性も考えて少し多めの分電盤を設置しておくと安心です。

とくに現在2人夫婦世帯の場合は、将来的に親御さんと同居したりお子さんが生まれる可能性を考えるとさらに消費電力はアップします。増築されて部屋数が増える場合は特に多めの分電盤を設置するべきでしょう。また拡張をしてから考えるというのも1つの手ですが、その際には再度分電盤を設置し直す必要があるかもしれないことを頭に入れておいた方が安心です。

保護機能

過電流や短絡からの保護を提供する分電盤を選定し、安全性を確保します。消費電力が設定されている電力よりもオーバーした場合はブレーカーが自動的に落ちて漏電などの危険を抑えますが、保護機能が過剰に働いてしまうと分電盤そのものの故障に繋がる可能性もあるため、頻繁に落ちることがないように、保護機能が過剰に働く事がないように余裕を持って分電盤サイズを選ぶべきでしょう。

ブレーカーの数

必要なブレーカーの数を確認し、分電盤に収められることを確かめます。ブレーカーは基本的に一部屋に付き1つ設置するものですので、部屋数が増えれば増える程ブレーカーの数も増える傾向にあります。キッチン、リビング、洗面所、お風呂、それぞれの部屋など何カ所電気が必要なのか考えた上でブレーカーの数をチェックしてみてください。

ブレーカーが足りないと電力供給に支障をきたす可能性が高いため、ブレーカーの数で悩んだときには多めの分電盤を選んだ方が安心です。

サイズの規格

住宅用分電盤のサイズには標準的な規格が存在し、一般的なサイズには外形寸法(高さ、幅、奥行き)があります。国や地域によって異なる場合があるため、地域の電気規格に合致する分電盤を選びましょう。

分電盤の取付け寸法
住宅用分電盤に取り付け高さの規定はないとされていますが、(目安)分電盤上端が床から2m以下の範囲に取り付けすると管理やメンテナンスする際に楽であるとされています。

家庭用でも戸建て住宅に設置する分電盤なのか、分譲マンションのように他の住宅とセットで設置する分電盤なのかによっても設置するサイズやタイプが異なりますので注意しましょう。

業務用分電盤のサイズ

ここからは業務用分電盤のサイズについて解説します。家庭用とは異なりさらに消費量が予想される業務用分電盤は、このくらいのサイズがあると良いでしょう。

商業施設や工業用途の電力需要

業務用分電盤は、商業施設や工業用途における電力需要をサポートします。これらの施設では、照明、エアコン、機械設備、コンピューターシステムなど多岐にわたる電化製品と設備が使用され、高い電力需要があります。

余裕のあるサイズを選ばないと頻繁にブレーカーが落ちてしまい営業に支障があります。また1つの分電盤で足りない場合もありますので、分電盤をいくつ、どこに設置するのかなども細かく検討する必要があるでしょう。

業務用分電盤のサイズを選ぶ際に留意すべきこと

業務用分電盤のサイズを選定する際には、以下のポイントに留意することが重要です。順番にチェックしてみましょう。

電力需要の評価

商業施設や工業用途の電力需要を詳細に評価し、各電化製品や設備の消費電力、運転時間、同時作動率などを考慮します。商業施設や工場など大規模な電力を利用することが予想される場所に設置される場合、こちらが最も大切なポイントと言っても過言ではありません。

どの程度の電化製品が利用されるのか、消費電力はどのくらいなのか、何時~何時までが最も稼動する可能性が高いのかまで検討した上で分電盤のサイズを選んでみてください。

将来の拡張

今後の業務拡大や新たな設備の導入に備えて、分電盤の拡張余地を確保します。余裕のあるサイズを選びましょう。商業施設や工場の場合や特に将来的に拡張する可能性が非常に強く、拡張するタイミングで付け直そうとすると大変な工事が必要になります。

今後の拡張の可能性に合わせて最初から大きなサイズを設置しておけば、業務を止めることなく大規模工事などをすることなく設置が可能です。大規模な工事の場合は特に設置する場合は特に設置工事に複数日業務を止める必要が出てくる場合がありますので、売上に影響を出さないためにも最初から大きなサイズを設置しておいた方が無難でしょう。

保護機能

過電流や短絡からの保護を提供する分電盤を選び、設備やシステムの安全性を確保します。漏電の可能性を防止しユーザーの安全を守る保護機能ですので、こちらも重視して選びましょう。保護機能がない分電盤を利用すると各コンセントなどから漏電する可能性が高く、商業施設の場合はお客様が関係する大事故に繫がる可能性があります。

火災や漏電によって大きな事故が発生することがないように、保護機能がどうなっているかも合わせて確認した上で分電盤を選ぶべきでしょう。

制御オプション

適切な制御オプションを考慮し、設備の遠隔制御や監視を可能にする分電盤を検討します。 分電盤は各電気設備に電気を供給する役割を担っているのですが、電気を安全に分配するために制御オプションが設けられてるタイプも少なくありません。

普段目には見えづらい部分だからこそ制御オプションを利用して電気の事故が起きる可能性を最小限に抑える必要があるでしょう。

サイズの規格

業務用分電盤のサイズには、国際的な電気規格や地域の基準に従った規格が存在します。選定の際には、特定の国や地域で適用される規格に合致することが重要です。

サイズの規格がどの程度の物かは国や地域によっても大きく異なりますので、設置を依頼する前にプロに相談すると安心です。基本的に国内であればそこまで大きな差はありませんが、業務用などの大きな分電盤で地方に設置する場合は、念のため確認しておいた方が安心といえるでしょう。

ビル用分電盤のサイズ

ここからはビルに分電盤を設置する際のサイズの選び方を解説します。ビルのサイズによっても異なりますが安定して電力を供給するためにはこれらのポイントを抑えておきましょう。

高層建築物やビルの電力配分

ビル用分電盤は、高層建築物や大規模なビルでの電力配分の中心的な要素です。これらの施設では、多くの電力消費ポイントがあり、異なる階層やエリアへの電力供給を適切に管理する必要があります。

特に高層ビルの場合はフロアごとにも利用電力が大きく異なる可能性がありますので、どのフロアにどんなオフィスが入る可能性があるのかなども見越した上でビルの電力配分を考えておくと安心です。

カスタマイズされたサイズの重要性

ビル用分電盤のサイズは、特定のビルやプロジェクトの電力需要に合わせてカスタマイズされることが一般的です。これは、ビルの機能、サイズ、および使用目的に応じて異なります。カスタマイズされたサイズは、電力供給の効率性とセキュリティを向上させるために不可欠です。

カスタマイズする際にはプロに相談すると計算をした上でぴったりの分電盤を選んでもらえるので安心です。

サイズ選定は一定のポイントを抑えておけば安心

分電盤のサイズを選ぶときにはこのように、一定のポイントを抑えておけば安心して選べます。ガイドラインに沿って安全に使えるサイズを選びましょう。最後にサイズ選定のガイドラインをまとめます。

サイズ選定のガイドライン

分電盤の適切なサイズを選定するために、電力需要を正確に評価することが必要です。

まず、ビルや施設の電力消費を理解し、ピーク時と通常時の電力需要を把握しましょう。電力需要の評価には、過去の電気料金請求書や電力使用履歴を参考にすることが役立ちます。商業施設やビルの場合は特に時間帯によって何倍も消費電力が変わることが予想されますので、サイズ選定や電気契約をする際にも判断材料にするといいでしょう。24時間稼動する工場の場合はまた話が変わってくるかも知れませんが、反対に夜間の方が電力消費が激しいというケースもあるため、最も電力を消費するのがどのタイミングなのか検討した上で、余裕を持ったサイズを選択することが大切です。

予備容量を考慮する

また検討した上でピッタリのサイズの分電盤を選ぶのはあまり良くないでしょう。予備容量を考慮することも重要で、将来の電力需要増加に対処できるように設計されるべきです。これは商業施設やオフィスビルに限らず家庭用の場合も同じことが言えますが、将来的に状況がまったく変わるケースは少なくありません。商業施設系の分電盤の場合は特に、状況が変わってから再度工事をするとなると数日工事が必要になる可能性があるため、最初から余裕のある分電盤を設置すると安心です。

普段の消費電力だけではなく、急遽イベントなどを行うことで予備電力が必要になる商業施設なども少なくありません。予備容量を考えずにいつもよりも大きな電力を使ってしまった場合、建物全体のブレーカーが確実に落ちますので充分気を付けないといけません。あらゆる可能性を考慮して余裕のある分電盤を選択しましょう。

ブレーカー関連で困ったことはプロに相談!

分電盤のサイズに悩んだときはもちろん、分電盤の調子が悪い、分電盤の設置を依頼したいけれどどこに依頼すれば良いかわからない、そんなときには信頼できるプロに相談しましょう。

とはいえ、ブレーカーに関するお悩みを受けている業者はたくさんありますので、どこに頼めば良いか悩んでしまいますよね。ブレーカーに関するプロフェッショナルをお探しならDENKI110に依頼するのがベストです。

DENKI110は東証プライム上場企業グループ会社の電気事業者で安心して利用できるうえに相談が無料でできるため、何か気になることがあったら気軽に連絡してみると良いでしょう。分電盤のサイズをどれを設置すれば良いのか相談に乗ってくれるだけではなく、電気に関するありとあらゆるトラブルに対応してくれるので、いざというときにスピーディーに解決してくれます。こちらは個人、法人、住宅や施設に関係なく規模に合わせて対応してもらえるのも嬉しいポイントです。 

ブレーカーのトラブルは放置していると火災や漏電などの危険に繫がる恐れもあるため、早めの相談が大切です。

大きな事故に繋がる前に相談するのはもちろん、分電盤サイズに悩んだときや設置工事に関する悩み相談なども親身に話を聞いてもらえますので、まずはDENKI110に相談してみてはいかがでしょうか。

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※ページ内に掲載されている料金は作成日当時のものです。状況や時期により実際の料金とは異なる場合がありますので、詳細は電話でお問い合わせください。


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