
暖房の設定温度は何度が適温?快適な冬にするコツを解説


冬の寒い季節、お家の中では暖かく過ごしたいものですよね。
特に、寒がりな人や冷え症の人、筋肉量が少なく代謝が良くはない高齢者は暖房の設定温度を上げたくなるものです。
しかし一方で、暑がりな人や、代謝が良く寒さを感じづらい子ども、筋肉量が多く活動的な人は代謝が良く筋肉が熱を発するためあまり寒さを感じません。
同じ部屋にあまり寒さを感じない人と、寒さを感じやすい人がいると設定温度に困ってしまいますよね。
そこでこの記事では、次の内容について解説しますね。
- 暖房の適切な設定温度
- 暖房器具の種類と消費電力
- 暖房の電気代を節約する方法
暖房の設定温度はもちろん、電気代が心配な方も参考にしてください。
20度が標準温度

クールビズが推奨されたとき、室温は28度が良いとはよく言われていましたよね。
体感温度の違う人が複数集まる場所では、誰を基準に冷暖房の温度を設定したら良いか判断に迷うものです。そこで基準になるのが標準温度です。
夏場の冷房稼働時は、室温が28度になるようエアコンなどの冷房を稼働させると良いとされました。これの暖房バージョンともいえるものが、20度です。
室温が20度になるように暖房を稼働させると、比較的多くの人が快適に過ごせます。
ひとり暮らしの家庭や、ひとりで使う私室なら自分にとって快適な温度に設定すれば良いですが、職場などの人が多い場所や、家族が集まるリビングなどは個人個人に合わせた温度設定にはできません。
そのため、標準温度である20度を目安にすると良いでしょう。
もちろん、集まった人が20度では寒かったり、暑かったりする場合は適宜調整しましょうね。
なお、この夏場は28度・冬場は20度という標準温度は環境省が発表した温度です。ひとつの目安ではありますが、必ずしもこれを遵守しなければならないということはありませんよ。
暖房の電気代を抑えるには
冬場の電気代、頭が痛いですよね。
夏場はそうでもなくても、冬場の電気代が思いの外高くついてしまい頭を悩ませた経験がある人も多いのではないでしょうか。
特に、エアコンなどの電気を使用するタイプの暖房は冬場の電気代に直結します。暖房使用中に電子レンジやドライヤーなど消費電力の大きい家電を使用してブレーカーが落ちるのも日常茶飯事なんて方もいらっしゃるかもしれません。
ここでは、暖房の電気代を節約するために、どんなことを考えればよいのかを順に追っていきましょう。
設定温度を下げる
冬場の電気代が上がるのは、夏場の冷房に比べ外気温と設定温度に開きがあるためです。
例えば、外気温30度の日に28度設定でエアコンの冷房を稼働させても、気温差は2度です。しかし、外気温6度の日に20度設定でエアコンの暖房を稼働させたら気温差は14度です。
気温差が大きければ大きいほど多くの電力を消費するため、電気代が上がる傾向にあります。そのため、電気代を抑えるには、暖房自体の節電をするしかありません。
環境省によれば、冬場に暖房の設定温度を1℃低くするだけで10%ほどの節電になるとのことです。設定温度を1℃低くするだけでも十分電気代の節約につながります。
設定温度は上げ下げし過ぎない
暖房や冷房の設定温度を極端に上げ過ぎたり下げ過ぎたりしていませんか?
特にエアコンは、設定温度を目指して稼働するものです。温度を上げたり下げたりを繰り返していると、エアコンに余計な負担をかけるだけでなく余分な電力も消費します。その結果、電気代も上がってしまうのです。
電気代を抑えたいのなら、適温に設定したあとはリモコンをいじらない方が良いんですよ。
窓の断熱
外気温の影響を最も受けるのは窓です。外が寒い時期は特に影響を受けやすく、断熱性が低いと窓から室内の熱が逃げてしまいます。
ですから、暖房の設定温度を下げて電気代を節約するには、外気温からの影響を抑えるのが有効です。例えば、窓ガラスに断熱シートを貼ったり、カーテンを断熱素材にすると良いでしょう。
また、窓に立て掛けて冷たい空気が入って来ることを予防する断熱素材もあります。断熱のアイテムを複数組み合わせても良いですし、扱いやすいものから試してみるのも良いでしょう。
サーキュレーターの併用
扇風機やサーキュレーター、シーリングファンなどを併用して部屋の空気を攪拌(かくはん)させる方法です。
空気は暖かいと上に行き、冷たいと下に行くという性質があります。そのため、サーキュレーターなどで上に流れてしまった暖かい空気を下に流れるよう空気を動かすのです。空気が混ざれば良いので、使う道具は何でも構いません。扱いやすいもので試すと良いでしょう。
また、足元だけを暖めるタイプの暖房器具を併用するという方法もあります。
厚着をする

部屋の中では身軽に過ごしたい方には億劫かもしれませんが、上着を1枚はおったり、厚手の靴下を履いて寒さ対策をするという方法もあります。室内でも動かないでいると寒い為、座っている間はひざ掛けをかけるのも良いでしょう。
特に、暑がりな人と寒がりな人が同じ部屋で過ごす際は、寒がりな人の方が温かい恰好をすることで電気代節約になります。
しかし、寒がりな人はそもそも筋肉量が少なく代謝が低いために寒さを感じていることもあります。筋肉量が少ない人にとっては、寒さ対策の上着も疲労原因となりえる場合があります。電気代を気にするあまり、体調に考慮しない温度設定にしてしまっては本末転倒ですよね。
また、あまり着込みすぎると動きづらいですし、料理など火を使う時には危険なこともあります。
使用電力を気にするのも良いですが、無理のない範囲で節電を心掛けましょうね。
フィルターの掃除をこまめに行う
エアコンのフィルターは空気中のホコリや汚れを取り込みますから、それらが蓄積すると詰まってしまうことがあります。詰まったフィルターはエアコンの効率を低下させ、冷暖房の能力に影響を与えます。
こまめにフィルターを掃除することで、エアコンの動作をスムーズに保ち、電気代を節約することが可能です。汚れたフィルターがエアコンの効率を下げることなく、快適な室温をキープするために、定期的なメンテナンスをおすすめします。
環境省によると、フィルター掃除を2週間に1回行うことで、暖房時の消費電力が約6%(冷房時は約4%)も削減できるとのことです。
自動運転モードで使用する
エアコンの自動運転モードは、室温を一定に保ちながらも、無駄な運転を防ぐことができる優れた機能です。通常、エアコンをON・OFFするたびに多くの電力が消費されますが、自動運転モードは室温が目標値に近づいたら運転を抑え、無駄な電力の浪費を最小限に抑えることができます。これにより、電気代を節約しながら快適な室温を維持することができます。
節電のために「弱」で運転している方もいると思いますが、室温を目標値に近づけるのに時間がかかってしまいます。そのため、かえって消費電力が多くなり、電気代節約には逆効果になりかねません。室温が設定温度になるまでは、自動運転モードにしておくのがおすすめです。
暖房器具の種類と消費電力を比較
「エアコンよりも電気代がお得な暖房器具があれば、そちらをメインに使いたい」と考えている方は多いと思います。あるいは、エアコン1台だと寒さを感じるため、局所的な暖房として別の暖房器具の併用を検討されることもあるでしょう。
エアコンを含め、暖房器具を使う際は、それぞれの消費電力を知っておくと良いです。下記に種類ごとの消費電力一覧を掲載します。
暖房器具の種類 | 消費電力 |
---|---|
電気ストーブ | 約800〜2,000W程度 |
石油ファンヒーター | 約800〜1,500W程度 |
ガスファンヒーター | 使用時にはほとんど電力を消費しない(点火などで一時的に消費あり) |
石油ストーブ | 約50〜150W程度 |
ガスストーブ | 使用時にはほとんど電力を消費しない(点火などで一時的に消費あり) |
電気ヒーター付きこたつ | 約500〜1,000W程度 |
床暖房 | 能力や運転モードによって異なるが、中程度の使用で数百〜1,000W程度 |
エアコン | 約130~1,280W(6畳)130~1,290W(8畳)135~1,420W(10畳) |
エアコンは部屋全体を温められる暖房器具でありながら、他の種類と比べて消費電力が少ないです。
ガスファンヒーターやガスストーブは、電気代はそれほどかかりませんが、ガス代が高くなりやすいのがネックとなります。また、石油ファンヒーターや石油ストーブは灯油が必要ですので、プラスで費用がかかります。
それに、なんといってもエアコン以外の暖房器具は冬場しか使えません。エアコンは冷房器具としても使えますし、梅雨の時期には除湿機能も果たしてくれます。燃費が良くて一年中使えるエアコンはメインの暖房としておすすめです。
なお、エアコンの消費電力は、ダイキンのルームエアコン(2023年モデル/Eシリーズ)を参考にしています。
エアコンを長く快適に使用するためのポイント
エアコンの一般的な寿命は10年程度です。エアコンを快適に、少しでも長く使い続けるためにはいくつかのポイントを押さえる必要があります。
部屋に合わせたパワーを選ぶ
エアコンを新しく設置する時や買い替える際、部屋の広さに応じたものを選んでいますか?
たとえ部屋の広さに合わせたものを選んでいても、冷房稼働時の適応畳数を参考にしていると「冬場は余計に電気代がかかるうえに寒い」なんてことが起こるかもしれません。
先に述べたように、エアコンの稼働は冷房稼働時よりも暖房稼働時の方が多く電力消費します。それは、その分パワーが必要になるともいえます。
エアコンを選ぶ際は、冷房稼働時の適用畳数だけでなく暖房稼働時の適用畳数も確認した上で購入しましょうね。
なお、密閉度の高い鉄筋コンクリート造りのマンションと比べ、一軒家の木造住宅の方が暖房効率が下がります。部屋の密閉度が異なるためです。
北向きの住宅など、あまり日がささない立地の場合も同様です。
冷えやすい住宅の場合は、パワーが足りないことを想定して適用畳数ギリギリではなく余裕を持ったタイプのエアコンを選ぶと良いでしょう。
エアコンの交換で何を選んだら良いのか迷った際は、電気工事業者に相談するのも良いですよ。
電気の110番ならエアコン相談だけでなく、設置工事まですべて承っております。お気軽にお問い合わせくださいね。
エアコンクリーニングを行う
エアコンのフィルター掃除はご自分で行えますが、内部に蓄積した埃や汚れは除去できません。エアコン内部は湿気がこもりやすいため、カビが生えやすい環境でもあります。エアコンにホコリや汚れが溜まっていると、暖房効率が低下して余分な電気代がかかります。
内部の汚れをキレイにするには、エアコンクリーニングが必要です。エアコンクリーニングはフィルターより奥にあるパーツを分解して専用の洗剤や水で洗うというものです。エアコンの使用頻度が高い場合は年1回、最低でも2年に1回を目安にエアコンクリーニングするのがおすすめです。
エアコンは電気機器のため、扱いが難しく素人ではなかなかクリーニングできません。業者に頼んでエアコンクリーニングを実施しましょう。
エアコンクリーニングや交換などは専門業者にお願いしましょう

それでも暖房が効かない時は、業者に相談をしてエアコンクリーニングをしたり、修理や交換をしたりします。
今回ご紹介した暖房の電気代を節約する方法は、エアコンが問題なく作動することを前提としています。そもそも、エアコン自体が故障している場合などは、本来の暖房機能を発揮できないため、修理しなければなりません。
エアコンクリーニングや点検・修理・交換をご検討の方は、どうぞお気軽にDENKI110にお問い合わせください。
※ページ内に掲載されている料金は作成日当時のものです。状況や時期により実際の料金とは異なる場合がありますので、詳細は電話でお問い合わせください。
【業者に依頼する場合】
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