コンセントの基本を徹底解説!種類や関連アイテムも教えます
家庭やオフィス、店舗、工場などあらゆる場所で使用する「コンセント」ですが、その構造や種類、コンセント関連の商品については詳しく知らないという人も多いのではないでしょうか。
コンセントとは、壁に埋設された電源プラグの差し込み口のことです。「あれ?コンセントって、家電製品のコードの先の突起部分のことじゃないの?」と思った方もいると思います。その突起部分は、コンセントではなく先述の電源プラグなんです。
コンセントに関して、上記のような勘違いをされている方も少なくありません。そこでこの記事では、コンセントの基本を徹底解説していきます。
コンセントの基本を徹底解説!構造やプラグとの違いは?
コンセントについての知識の基本となるのは、その構造です。また、冒頭のように「電源プラグ」と混同している人も少なくないため、コンセントと電源プラグとの違いも解説していきます。
コンセントと電源プラグの違い
コンセントの正式名称は「配線用差込接続器」といい、差し込み口となる凹部が2ヵ所あるものです。英語では「outlet」「socket」と言います。コンセントは和製英語です。プラグは家電製品の電源コードの先端についている突起で、電気の供給を行うためにコンセントに差し込むものです。
コンセントの構造と仕組み
コンセントの主要な構造と仕組みは以下の要素で成り立っています。
プラグ受け(コンセントの穴)
コンセントの電源供給部分で、電源プラグが挿入される箇所です。さまざまなタイプがありますが、日本では一般的に穴が2つあり、楕円形状になっています。プラグ受けの表面はカバーで覆われており、裏側の穴は壁から延びる配線が接続されています。
地絡(アース)端子
コンセントを使用する際の安全を確保するための地絡端子です。家電製品によっては、電源プラグに地絡用のプラグピンが3本付属していますが、このプラグピンを差し込む穴が地絡端子です。地絡端子のあるコンセントは「接地極付きコンセント」と呼ばれたりもします。
絶縁体
コンセントは外側を絶縁体で覆われていますが、これは電気的な絶縁を行い、誤った触れ込みから保護するための素材となります。通電している金属に触れると通常は感電してしまいますが、絶縁体で覆うことで電気を通しにくくなるため、安全性が保たれます。
スイッチ
一部のコンセントにはスイッチが付いており、内蔵された電源のオンオフができるようになっています。スイッチの切替により、必要な時だけ通電するような設定が可能となり、待機電力(機器を使用していなくても消費するわずかな電力)を抑えられるなどのメリットが得られます。
電源プラグの形状と種類
異なる国や地域で使用される電源プラグにはさまざまな形状があります。主なものには以下のような種類があります。
Type A
タイプAは日本、アメリカ、カナダ、台湾で使用される標準的な形状です。2つの平行なフラットブレードが特徴的。このタイプの電源プラグを海外で使用する場合、コンセント形状が異なるため、適合するプラグをつける必要があります。
Type B
タイプBは、主にインド、オランダ、デンマークなどで使われるプラグの形状です。タイプAのブレードに加え、地絡ピンが追加されているのが特徴的です。
Type C
タイプCは、主にヨーロッパで広く使われるプラグの種類で、韓国やインドネシアでも用いられています。2本の円筒状のピンがついているのが特徴的です。
Type D
タイプDは、主にインド、バングラデシュ、ネパールなどで使われています。丸い形状のピンが3つついているのが特徴的です。
Type BF
イギリス、アフリカ、香港などで使われる。2つの平行なフラットブレードに1つのブレードが垂直についている形状が特徴的です。
コンセントの種類(壁・床・天井・多口)を解説
家電製品を使う際に使用する壁面コンセントはもっとも普及しているコンセントといえます。しかし実際には、コンセントには床下コンセントや天井コンセント、多口コンセントなどの種類があるんですよ。
あまり馴染みがない方も多いと思いますので、コンセントの種類についても解説します。
壁面コンセント
文字通り壁に設置されたコンセントのことで、「壁コンセント」「壁埋め込みコンセント」と呼ばれることもあります。壁面コンセントの裏側には配線が接続されており、電気を供給するブレーカー(配電盤)へと繋がっています。
床下コンセント
床下コンセントは、床下に収納されたタイプのコンセントで、リビングダイニングやキッチンに設置されるケースが多いものです。
壁面コンセントとの違いは、プラグ受けが常に露出しているかしていないかにあり、常に露出していない床下コンセントは部屋の美観を良くするのに効果的です。
壁から距離のある場所で電気を使いたい時に便利ですが、配線工事は壁面よりも床下の方が難易度が高い傾向にあります。
天井コンセント
天井コンセントは、壁面コンセントと同じ形状のコンセントが天井に設置されているもののことです。シーリングライト専用の配線器具とは区別されており、映像機器やタブレットなど通常の電化製品に電気供給できるのが最大の特徴です。
家具の多い部屋などで、壁面から電源をとるのが難しい場合に最適。主に教育機関やオフィス、工場、商業施設で使用されます。天井コンセントに似たものに、天井からコードを引っ張って使うタイプの「リーラーコンセント」があります。
多口コンセントと延長コード
通常、コンセントは1つの電源プラグを接続するために、1セットのプラグ受けが設置されています。多口コンセントとは、1つのコンセントに複数セットのプラグ受けが設置されているもので、セット数分の電源プラグを差し込むことができるものです。2口コンセントや3口コンセントと呼ばれます。
また、コンセントに差し込むことでプラグ受けの数を増やせる「電源タップ」というものもあります。電源タップの中には、延長コード式になっている商品もあり、壁から離れた場所でも電気の使用が可能です。
コンセント関連のアイテムをご紹介!
日ごろよく使うコンセントの利便性を高めるには、専用の商品を使用するのが手っ取り早いです。ここでは、コンセント関連のアイテムをご紹介します。
コンセントカバー
コンセントカバーとは、コンセント表面を覆うホワイトやベージュのフェイスプレートのことです。このカバーはビスで固定されている場合もありますが、手で簡単に外すことができます。
最近では、カラーバリエーションも豊富で、ブラックやレッド、ブルーなどの色が選べるほか、木目調やアンティークデザインのおしゃれな商品もあります。
コンセントタップ
コンセントタップとは、延長コード式の多口コンセントのことです。電源タップやマルチタップとも呼ばれます。コンセントの数が足りない時に工事不要で増やせる便利な商品です。
以前は、コンセントタップといえばホワイトカラーが定番でしたが、最近はおしゃれなものやかわいいデザインのものも発売されています。
コンセントボックス(配線ボックス)
コンセントの数が多かったり、電源タップを使用したりすると、壁周辺の電源コードがごちゃごちゃしやすいです。こうなると、見栄えが悪い上に掃除がしにくく、メンテナンスも面倒です。
コンセントボックス(配線ボックス)は、壁のコンセントや配線を覆うように設置するだけで見た目をすっきりさせられる商品です。木目調の物が多いため、フローリングとの相性が抜群です。
コンセントキャップ
コンセントキャップとは、プラグ受けに差し込むことで穴を塞ぎ、ホコリや湿気から守るための商品です。コンセントが原因の火災や感電、子ども・ペットのいたずらを防ぐのに役立ちます。
コンセントタイマー
コンセントタイマーとは、タイマー機能の付いたコンセントのことです。時間を設定しておけば、自動的に電源のオンオフが切り替えられる優れもの。節電により電気代節約が期待できます。
コンセントを使用する際の安全と注意事項
コンセントは皆さんにとって身近なものですが、電気が流れているため感電などの危険があることを忘れてはいけません。コンセントに触れて感電した場合、しびれを感じるだけでなく、やけどや後遺症を負ったり、死亡事故に繋がる恐れがあります。
ここでは、安全にコンセントを使用するための注意事項を挙げていきます。
1.過負荷への対策
電気の使い過ぎなど、コンセントの過負荷への対策法についてです。
電力容量を確認する
一般家庭で1つのコンセントに流せる電流は「15A(アンペア)」までです。家庭における電圧は100Vですので、15Aと100Vの掛け算により、使用電力の上限は「1500W」までとなります。
各コンセントの電力容量を確認し、接続する電気機器の消費電力がどの範囲内に収まるようにしてください。
電源タップを適切に使用する
電源タップを使用しても、コンセントの電力容量が多くなるわけではありません。電源タップを使用する場合、過負荷を防ぐために許容電力を超えないようにしましょう。
1つのコンセントで1500W以上の電気を使い続けると、過負荷によりコンセントが溶けたり焦げたりする恐れがあり大変危険です。2000Wを超えると、回路ごとの安全ブレーカーが落ち一時的に停電状態になります。
2.電気の事故から身を守る
ご自分や家族を電気の事故から守るための注意事項です。
湿った手で操作しない
水は電気を通しやすい性質を持ちます。そのため、湿った手でコンセントを操作すると体に電気が通りやすくなり、感電のリスクが高まります。湿った手でコンセントやスイッチを触らないようにし、感電事故を防いでください。
不明な故障の場合は適切に対処する
どの家電製品も使えない場合はコンセントの不具合、特定の家電製品のみが使えない場合は機器本体もしくはプラグの不具合と判断できます。
コンセントやプラグが故障する原因はさまざまですが、経年劣化や断線、漏電などが考えられます。コンセント関連で異常がある場合、ご自分で点検や修理することは大変危険です。専門家に点検・修理を依頼すようにしてください。
子どもの取り扱いに注意する
乳幼児などのいたずらが原因で感電事故を起こす事例は少なくありません。家庭に小さな子どもがいる場合、プラグやコンセントに興味津々になることがあるため、安全カバーを使用するなどの対策が必要です。
3.適切な使用と保守
コンセントを安全に長期使用するための適切な使用方法と保守についての注意事項です。
コンセントを清掃する
コンセントやプラグの間に埃が溜まり湿気が加わると、プラグのブレード間で火花放電が繰り返されます。これにより電気を通しやすくなり(この状態はトラッキング現象と呼ばれます)、火災につながる恐れがあります。定期的にコンセント周りを清掃し、埃や汚れを取り除くようにしてください。コンセントの清掃は過熱を防ぐのにも効果的です。
プラグを適切に使用する
電源プラグが重い家具の下敷きになったり、無理のある状態でコンセントに繋がれていたりする場合、プラグが変形することがあります。変形したプラグを使用すると発熱・発火する可能性があるため大変危険です。プラグが変形していないか、しっかりと差し込まれることを確認してください。
長時間使用しない時は抜く
電源プラグをコンセントに差しっぱなしにしておくと、ホコリが溜まりトラッキング現象のリスクが高まります。長時間使用しない場合は、プラグを抜いておくことでホコリの蓄積を防ぎましょう。また、これにより不要な電力消費を防ぐこともできます。
コンセントに挿すだけでWi-Fiが使えるホームルーターとは?
日々いろいろな家電製品が開発・販売されていますが、中でもインターネット関連の商品は需要が大きい機器といえます。例えば、コンセントに挿すだけでWi-Fiが使えるホームルーターという商品は、ご家庭でネットを利用する方にとって非常に便利なものです。
では、ホームルーターとはどんな商品なのか、通信回線の契約は必要なのか、メリット・デメリットは何か、順に解説していきます。
ホームルーターとは
ホームルーターとは、コンセントに挿すだけでWi-Fiが使える室内据置タイプのルーターのことです。コンセントに電源プラグを差し込むと、Wi-Fiの電波が発生してモバイル回線に繋げられます。
似た商品にポケット型Wi-Fiがありますが、外出先で使用できる反面、電波の強度が弱く通信速度が遅いのが弱点です。これに対して、ホームルーターは安定した電波や通信速度を維持できる機器になります。
通信回線の契約は必要か
コンセントに挿すだけの簡単な手順でネットに繋げられますが、通信回線の契約があることが条件となります。通信会社と契約し、専用のSIMカードを貰う必要があります。
メリット
ホームルーターの主なメリットを挙げていきます。
- 光回線のような開通工事が不要
- 利用開始までの期間が短く、最短で当日に可能
- 引越し時に撤去工事が不要
- 月々の利用料金が安い
- 通信状態や通信速度が比較的安定している
光回線と比較して、手間や時間がかからないこと、料金が安いことがメリットです。また、ポケット型Wi-Fiに比べて安定性が高いのもメリットです。
デメリット
ホームルーターの主なデメリットを挙げていきます。
- 光回線に比べると通信状態や通信速度が劣る
- 室内でしか使用できない
- 回線の混雑時などに速度制限される恐れがある
ホームルーターはコンセントがなければ使用できないため、基本的に室内で使用することになります。また、Wi-Fiを利用するため周囲の環境や建物の気密性などによっては電波が受信しにくい可能性があります。
コンセント関連のおすすめ商品をご紹介!
インターネットショッピングでは、最新のコンセント関連商品が低価格かつ送料無料で購入できることがあります。家電製品を今よりも便利に使用したいと思ったら、ぜひ新しい商品を購入してみましょう。
ここでは、コンセント関連のおすすめ商品をご紹介します。
パナソニック 【モダンプレート】 コンセントプレート【1連 3コ用】 WN6003W 木目調柄 250デザイン 151-175 165番 日本製
大手電機メーカーのPanasonicのコンセントプレートです。おしゃれな木目調は和室にも洋室にも合わせられ、温かみのある雰囲気になります。工事不要なので賃貸住宅に住む方でも設置できて安心です。デザインやコンセントの数のバリエーションがあるのも嬉しいポイントです。
メーカー | パナソニック |
カラー | 木目調 |
サイズ | 12×7×0.7㎝ |
素材 | アクリロニトリルブタジェンスチレン(ABS) |
ケーブル収納ボックス 2段タイプ【PAN】ケーブル 収納 まとめる ケーブルボックス おしゃれ 北欧 ルーター収納
2段タイプのコンセントボックスなので収納できる幅が広がります。家電製品の電源コードやコンセントだけでなく、電源タップやホームルーター、モデム、スマホ充電器などコンセント関連のものがこれ一台で隠せる優れもの。天板に観葉植物や小物を置いてインテリアとして活用するのもおすすめです。
重量 | 4.5㎏ |
カラー | ホワイト/ブラウン×ブラック/ブラック |
サイズ | 幅39.5×奥行15.5×高さ39㎝ |
素材 | プリント紙化粧パーティクルボード |
サンワサプライ コンセント タイマー プログラム 24時間タイマー アナログ式 15分単位
家電製品の電源を最短15分単位~オンオフできるコンセントタイマーです。スイッチを切り替えれば常時通電することも可能。通電ランプ付きなので電源のオンオフがひと目で分かります。最低限必要な機能をもったシンプルなコンセントタイマーですので、どなたでも簡単に使用できます。
メーカー | サンワサプライ |
サイズ | 幅80×奥行42.5×高さ97㎜ |
機能 | 常時通電切り替えスイッチ付き、通電ランプ付き |
定格電圧 | AC100V 50/60Hz |
コンセントや電源プラグのトラブルは電気工事店に相談を!
今回は、コンセント・電源プラグの基礎知識や種類、安全のための注意事項、ホームルーターの概要、コンセント関連のおすすめアイテムを一挙にご説明しました。
コンセント関連のトラブルは感電や火災につながる恐れがあるため早急に解決するのが望ましいです。点検や修理には専門知識や技術が必要で、配線工事が必要になる場合は電気工事士の資格がなければ作業できません。
コンセントや電源プラグの不具合や修理交換はDENKI110にご相談下さい。
※ページ内に記載されている金額は一例です。対応業者や対応箇所の状況によって実際の金額が異なる場合があります。
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