屋外コンセント【WK4105 交換】通電しないトラブル事例を解説!

コンセント

屋外で家電製品を使うとき、住宅の壁面に屋外用のコンセントがあると非常に便利です。高圧洗浄機で洗車するときや、電気自動車をご自宅で充電したいときにも、重宝しそうです。屋外コンセントがない場合は、ご自宅の部屋内から、延長コードで給電する方法もありますが、屋外コンセント自体を増設するという手段もあります。

ただ、屋外のコンセントは外に設置されるので、紫外線の影響により劣化しやすかったり、物をぶつけた衝撃で通電しなくなるケースもあるようです。

今回は、実際に、増設した屋外コンセントが通電しなくなった事例を交えながら、当日の作業状況をわかりやすく解説させていただきます。

目次

屋外コンセントが通電しないので修理してほしい

「外にあるコンセントに、電気がきていないので直してほしい。今日中に来てほしい」というご依頼を、都内世田谷区のお客様からいただきました。特定の1箇所のコンセントが通電しないということで、各所の接続不良、もしくは配線やコンセントの損傷が考えられます。

現地に到着し、お客様にコンセントの場所まで案内してもらいます。外見からは、とくに問題なさそうですが手持ちの検電器で検電してみると、電気はきていませんでした。

HIOKI公式ページより:https://www.hioki.co.jp/jp/products/detail/?product_key=583

ちなみに、普段持ち歩いている検電器とは、写真のようなペン型のものです。通電しているコンセントやケーブルにあてて、ボタンを押すだけで検電できます。本来は、コンセントに接続されているケーブルに当てて検電することで、不良箇所を判断できます。現状のケーブルに検電器が反応すれば、ケーブルは通電しているのでコンセントの不良と判断できます。検電器が反応しなければ、ケーブルも通電していないので分電盤側の不良、と判断できます。

今回は、ケーブルが露出しているところがなく、配管にあてても反応はありませんでした。さらに、分電盤側を確認してみましょう。

分電盤側を確認させてもらうと、「屋外コンセント」と記載のある安全ブレーカが落ちていました。これは、お客さんが落としたそうです。「屋外コンセントに電気が来ていないので、ブレーカを確認したが落ちていない。危ないので落としておいた」ということでした。これで、専用回路で供給されている屋外コンセント、と判明しました。

屋外コンセントのところに戻り、検電後コンセントを外し、差し込んである電線も外しました。この状態で背面の差し込み口と、コンセントの差し込み口の導通をテスターでチェックしたところ、導通がありません。このことから、コンセント本体の不良と特定できました。

三和電気計器公式ページより:https://www.sanwa-meter.co.jp/japan/products/analog_multitester/sp-18d.html

ちなみに、使っているテスターは、写真のアナログテスタです。アナログテスターのほうが、導通を確認したいときに、使用レンジと針の振れ幅の関係がつかみやすいので、おすすめです。

【パナソニック:WK4105】を新しく交換して完了

パナソニック製の屋外コンセント「WK4105」を用意していたので、交換します。また、既設の配管は撤去することして、配線を取り出す壁面にアウトレットボックスを新設しました。アウトレットボックスとコンセント間も配管を新設し、新たに配線しておきます。

既設配線と新設配線をアウトレットボックスでジョイント、新しいコンセントに新設配線を差し込んで作業終了です。分電盤のブレーカを復帰させて、テスターにて通電状態も確認できました。

ここで導通のなかった既設コンセントの状態を確認すると、抜け止め機能が働かない状態になっており、プラグを差し込んで回転させても抜け落ちてしまうのでした。このコンセントを使用後にプラグを抜くとき、抜け止めの解除を忘れて、無理に引き抜こうとしたのかもしれません。通常、屋外コンセントはトラッキング現象などを防ぐために、抜け止め防止機能が付いたコンセントが採用瀬れていることが多いです。プラグを差し込んだあと、右に少し回転させて固定します。解除するときはその逆です。覚えておきましょう。

屋外コンセントが通電しない原因とは?

屋外に設置されたコンセントが通電していない場合、以下の原因が考えられます。

コンセントの劣化

屋外に設置されたコンセントは、太陽光の紫外線により表面が劣化しやすいです。なので、コンセントカバーが付いている屋外用コンセントもあり、使わないときはカバーを閉じておくことができます。今回交換した、パナソニック製の屋外コンセント「WK4105」は、上向きにコンセントが配置されており、紫外線や雨の影響を受けにくいようになっています。

関連記事『修理・増設・交換について!屋外に配線する場合の取り付け工事や費用も解説』も併せてご参照ください。

それでも、経年劣化によりコンセント自体の絶縁部分がもろくなり、破損しやすい状態になることもあります。無理な力がかかることで、簡単に割れてしまうことも多いでしょう。

漏電など、環境による問題

台風のあとなど、コンセント内部に水が侵入し、漏電が原因で通電しないこともあります。このときは、漏電ブレーカが落ちるので、住宅全体が停電になることが多いでしょう。屋外コンセントには、アース端子が配置されており、通常、漏電時には漏電ブレーカが電力を遮断してくれます。

コーキング作業

漏電したときは、漏電箇所を特定する必要があります。屋外コンセントが原因だった場合は、水が浸入しないようにコーキングをほどこすなど、再び漏電にならないように対策をとる必要があります。

コンセントの配線が、損傷している

コンセントまでの配線が損傷しているなら、場合によっては通電しないこともあるでしょう。通常、壁面に配置される屋外コンセントの配線は、壁の中や配管を経由しています。目視での確認が難しいので、なにかトラブルが起きてから状態を確認することになります。

確認には、絶縁抵抗計を使うことで、ケーブルの絶縁被覆の状態を確認できるでしょう。絶縁抵抗値が不良となった場合は、配線に引き換えが必要です。壁の中を配線できないなら、壁面に配管を布設して、新たなルートで配線することになります。

屋外コンセントのトラブルも、業者に依頼しよう

今回のように屋外コンセント自体の不良の場合、最初から原因がわかっていれば、業者さんに依頼しなくてもご自身で対応できるかもしれません。ただ、コンセントに電線を接続する作業は、電気工事士の資格がないとできないことになっています。

ケーブル内の導線は、黒、白、緑(赤)と色分けされており、間違えることも少ないですが、途中のボックスでジョイントされている場合は、色が変わるかもしれません。間違えて接続した場合は、地絡となりブレーカを上げることができません。感電したりして、人命にかかわることもある電気に関わる作業は、資格のある専門の業者さんに依頼するようにしましょう。

『DENKI110』では、コンセントのトラブルにも迅速に対応しております。資格を持った作業員が担当しますので、お気軽にご相談ください。

※ページ内に記載されている金額は一例です。対応業者や対応箇所の状況によって実際の金額が異なる場合があります。


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