エアコンのせいで喉が痛い!対処方法から予防策まで解説します!
近年の日本の夏は、夜であっても気温が下がらず熱帯夜となるケースが多いです。熱帯夜とは、夜間の最低気温が25℃以上だった日のことですが、熱がこもる都心の熱帯夜に、エアコンは欠かせないでしょう。そんな夏の夜に「エアコンをつけたまま寝たんだけど、朝起きたらのどが痛くて」といった経験はありませんか?
エアコンの使い方によっては、体が冷えすぎることで体調不良になる人も多いようです。体が冷えた感じはしないのに体調が優れないなら、エアコンがまき散らすカビが原因かもしれません。冬場の暖房運転でも、部屋の空気が乾燥することで、のどが痛いと感じることもあるでしょう。
今回は、エアコンをつけているときの体調不良について、対処方法から予防策まで、詳しく解説させていただきます。
エアコンをつけているとのどが痛い!その原因は?
部屋が乾燥している
のどが痛いと感じるときは、部屋の空気が乾燥しているのかもしれません。乾燥してのど粘膜の水分が減少すると、細菌やウイルスが付着しやすくなり、そこから炎症を起こすことがあります。
のどにとっての快適な湿度は、約60%といわれています。空気が乾燥する冬場は、その乾燥した空気を暖房で暖めることで、さらに湿度(相対湿度)が下がります。空気は温度が上がると含むことができる水分量も増えるので、暖房で暖められた空気はまわりの水分を奪っていくのです。冬場の暖房時に加湿をしないと、部屋の湿度は20%まで下がることもあります。
高温多湿なイメージのある夏場であっても、部屋の空気は乾燥します。夏場、水分を多く含んだ空気は、エアコンで冷やされると含んでいられる水分量が減ります。搾り取られた水分はドレン配管から外へ排出され、冷やされた空気は再びエアコンで冷やされ、湿度が下がります。冷房運転中の夏場の部屋の湿度は、40~50%程度となるので、のどにとっては快適といえないかもしれません。
エアコンがカビをまき散らしている
空気を循環させて部屋の温度を調整するエアコンには、大量のホコリが付着します。そのほとんどはフィルターによって排除されますが、そのフィルターの清掃を怠っていると、エアコン内部にホコリが侵入しやすくなります。侵入したホコリは、熱交換器に付着して水分を含むことでカビに成長してしまうのです。
エアコンを運転中に、カビ臭いニオイが気になりだしたら、内部でカビが増殖しています。エアコンクリーニングを実施するべきですが、そのまま使用しているとカビがまき散らされ、体調不要を感じることもあるようです。
外気との気温差、寒暖差
人間は、暑いときには血管を膨張させ、体の中の熱を外に逃がして体温を下げようとします。逆に、寒いときは血管を収縮させて、体の熱が逃げないようにして体温を調節します。もともと備わっているこの機能ですが、一日に何度も寒いところと暑いところを行き来すると、その体温調整がうまくいかなくなることがあります。冷房病とも呼ばれる症状ですが、自律神経の機能が失われ、体にさまざまな不調をきたすことがあります。
口呼吸になっている
人の呼吸には、鼻呼吸と口呼吸があります。鼻から空気を吸い込む鼻呼吸には、空気と一緒に入ってきた細菌やウイルスを排除する効果があります。これにより、風邪を引いたり、体調不良になりにくいです。さらに空気は鼻の中を通っている間に、温度が上がり加湿されるので、体に優しい状態で取り込まれることになります。
口呼吸には、鼻呼吸のような効果はなく、細菌やウイルスもそのまま取り込んでしまうことになるのです。
エアコンをつけているとのどが痛い!その対策は?
のどを保湿する
のどが乾燥しているとき、マスクをつけると簡単にのどを保湿できます。就寝時もマスクをつければ、口呼吸になっても、のどのうるおいを保つことができます。保湿することを目的としたマスクも販売されているので、試してみてください。
また、部屋を加湿することでも、のどを保湿できますが加湿器がない場合は、濡れたタオルを部屋に干す、という方法もあります。バスタオルのような大きいタオルを湿らして、ご自身の近くに干しておくだけで加湿効果が期待できます。
エアコンクリーニング
エアコンからの、カビ臭いニオイが気になるときは、エアコンクリーニングを実施しましょう。エアコン内部には、熱交換器と呼ばれる金属製の部品があり、そのフィンの隙間を空気が通過することで、温度が調整されます。その際に、熱交換器の内部にホコリがたまりカビが発生してしまうのです。エアコンクリーニングでは、その隙間のカビを除去する必要があり、水や液体の洗浄剤を使用します。
もちろんご自身でも、エアコンクリーニングを実施できますが、エアコン周辺が汚れないように養生をしたり、洗浄剤をしっかり洗い流す必要があります。さらに、フィルターを自動清掃してくれる機能が付いた、多機能モデルは内部の構造も複雑です。
ご自身でのエアコンクリーニングに不安を感じるなら、専門の業者さんに相談するようにしましょう。
上記のように、エアコン室内機の吸い込み口に、もう一枚フィルターを追加する商品も販売されています。
鼻呼吸対策品を利用
寝ているときは、鼻呼吸を意識できないのでマスクの利用をおすすめしますが、マスクが気になるときは、鼻呼吸対策品「ナイトミン 鼻呼吸テープ(小林製薬)」も試してみましょう。
エアコンの使い方を工夫しよう
エアコンの設定温度は、夏なら28℃、冬なら20℃、が目安になります。
夏のエアコン設定
夏の寝苦しい夜は設定温度を下げてしまいがちですが、寝ている間に体が冷えてしまうかもしれません。そんな時は、扇風機やサーキュレーターで気流をつくることで、部屋の温度のムラもなくなり、気流を感じることで体感温度も下がることもあります。
就寝中でも「朝方は暑くないので、扇風機だけで十分」という場合は、タイマー運転機能を活用してみましょう。
冬のエアコン設定
乾燥する冬場は、エアコンから吹き出す温風はさらに乾燥しているので、直接当たらないように風向きを調整しましょう。暖房運転時、風向きを「おまかせ」に設定するとエアコンは下向きに、温風を出そうとします。温かい空気は天井付近にこもりやすいので、床面に向けて温風を吹き出すのです。なので、のどの乾燥を防ぐには、ご自身の顔付近にエアコンの風が当たらないように調整しつつ、上下の向きはなるべく下向きとなるように調整しましょう。
エアコンクリーニングを業者に依頼しよう
エアコンを運転してのどが痛いとき、夏は冷房による体の冷え、冬は乾燥した温風、が原因であることが多いでしょう。エアコン内部の汚れ、カビが原因かもしてないと感じたときは、一度、送風で運転してみましょう。高温多湿の夏場であれば、送風で、ある程度ニオイがするのは仕方がないのかもしれませんが、乾燥して暖房を多用している冬場に、送風で、ニオイが気になるなら、カビの増殖が進んでいると判断できそうです。送風運転時のニオイでも、ある程度、内部の状況を把握できるでしょう。
エアコンクリーニングを実施する場合、「多機能モデルは内部の構造が複雑である」と覚えておきましょう。ある程度の分解作業が必要であり、分解しやすいように設計されていますが、手順を間違えると時間がかかったり、パーツが破損してしまうこともあります。エアコンクリーニングは、業者さんへの依頼も含めて、検討するようにしましょう。
『DENKI110』ではエアコンクリーニングにも迅速に対応しております。お気軽にご相談くださいませ。
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