富士通 エアコン(AS-AH222M)取り付け

エアコン

エアコンが突然壁から外れたら、誰しも驚くことでしょう。しかし、エアコンが落下するトラブルは意外と多く、大慌てでお電話されるお客様もいらっしゃいます。

エアコンが脱落する原因として、壁や取り付け強度が不足していることが挙げられます。一般的なルームエアコンの重量は10㎏前後ですから、この重みに耐えられるよう施工する必要があります。

しかし、作業員に知識がなく適切な施工が行われなかったり、手抜き工事が行われたりすると、室内機の重みで壁が破損したり室内機の落下に繋がります。

今回は、「富士通 エアコン(AS-AH222M)」の取り付け事例を参考に、壁から外れたエアコンの再取付け方法をご紹介します。

目次

エアコンが壁から外れてしまった為取り付けてほしい。

お客様からお電話にて、エアコンが壁から外れてしまったので取り付けてほしいとのご依頼をいただきました。

以前より壁に設置してあるエアコンが傾いているような気がしていたそうで、弊社に点検を依頼するか迷っていたとのことです。ご自分で直せないものかと、室内機本体を手で軽く押したところ、エアコンが壁から落下してしまいました。

エアコンが落下するトラブルは多く、弊社でも毎年多くのご相談をお受けします。「すぐにエアコン取り付けを対応します」とお応えし、エアコン工事に慣れたスタッフがお客様のご自宅に向かいました。

壁がボロボロでアンカー施工でも修理不可の状態

お客様のご自宅でスタッフが調査を行ったところ、エアコンが落下しており、ドレンホースと配線コードで繋がれて宙に浮いた状態でした。

お客様がご無事で何よりでしたが、壁がボロボロでクロスの下の合板が少し見えてしまっています。最近の住宅は、壁紙の下地が石膏ボードになっている所が多く、エアコン取り付けの際は補強のために合板が貼られているケースも多いです。

既存のエアコンは、取り付け金具がビスで数カ所留められている状態でしたが、経年劣化による緩みが起きてしまったのでしょう。取り付け位置を少しずらし、アンカー(石膏ボードにエアコンを固定するためのネジ)で施工することも検討しましたが、壁の強度に不安がありました。

また、エアコン本体の経年劣化もあり、別の場所に設置し直すことを推奨させていただきました。お客様のご承諾を得て、エアコンを取り寄せし、後日取り付け工事を行いました。

富士通のエアコン(AS-AH222M)を新規取り付け

今回は、壁がボロボロの場所のエアコンを撤去し、壁の状態に問題のない場所に新規でエアコン設置する工事を行いました。壁の強度に問題が起きないよう、アンカー施工なども実施しました。

ここでは、富士通のエアコン(AS-AH222M)の取付工事の内容をご説明します。

富士通のエアコン(AS-AH222M)設置の工事内容

1.既存のエアコンを撤去する

まず、室外機側のポンプダウンを行い、冷媒ガスを回収します。次に、ブレーカーを落とし、既存のエアコンの電源プラグをコンセントから抜き、部屋の養生を行います。

その後、配管や配線を取り外して室外機を撤去します。続いて、室内機のドレンホースを取り外し、室内機と据付金具を撤去します。この時、室内機に接続された配管や壁の配管穴を塞ぐパテなども取り外します。

2.壁にボードアンカーを施工する

石膏ボードの壁は強度が弱く、通常のビスを打ち込むと壁が崩れたりエアコンが落下してしまうことがあります。そこで、強度を持たせるために専用のボードアンカーを施工します。

ボードアンカーを打ち込んでからビスやネジを止めれば、石膏ボードとの密着度が上がり、ネジが簡単に緩むことはありません。アンカーを打ち込む時は、力を入れ過ぎないよう加減が必要です。

富士通のエアコン(AS-AH222M)の室内機の重量は7㎏。他の商品と比べると軽量ですので、アンカーで補強すれば重みで落下することはないでしょう。

3.室内機の取り付け

施工前
<施工前>
<施工後>
今回は既存の配管穴が使用できる位置でしたので、穴開けはしません。まずは壁に据付金具を取り付けます。

ドレンホースと配管をテープで留め、室内機を据付金具にひっかけるようにして取り付けます。

配管類を穴に通した後パテ止めをするのですが、一般的な配管穴用パテよりも粘着力のある高粘着パテを使用しました。

4.室外機の設置

ベランダの床に水平になるように室外機を設置します。

続いて、室内機と室外機それぞれの配線の接続を行います。端子盤に正しく差し込むこと、端子盤の番号とケーブルの色を合わせることが大切です。

ドレンホースや配管の固定を行い、ドレンホースの先が上向きになっていないか、水に浸かっていないかなどを確認します。

冷媒配管の接続を行う前に、配管パイプにフレア加工を行います。フレア加工とは、銅管をラッパ状に広げることです。

5.配管の接続とエアパージ

フレアナットをトルクレンチで締め付け、配管の接続を行います。

エアパージには真空ポンプ、ゲージマニホールド、チャージホースを使用します。サービスバルブを全閉にし、ガス側のキャップを外したら、ゲージマニホールドのホースを接続します。

ゲージマニホールドの低圧側バルブを全開にし、真空ポンプを運転して真空引きを15分程度行います。連成計が-0.1MPaになったらバルブを全閉にし、運転を止めます。

サービスバルブの液側を開閉してガス漏れ検査を行い、チャージホースを外します。サービスバルブの弁棒を開き、キャップをトルクレンチで締め付けます。

6.試運転を行う

アース工事を行い、ブレーカーとエアコンの電源を入れ、試運転を行います。

冷暖房運転やランプの点灯、排水などに問題がないことを確認し、作業完了です。

富士通のエアコン(AS-AH222M)の機能と特徴

  • 省エネ基準クリアのルームエアコン「nocria(ノクリア)」シリーズ
  • 0.5℃刻みの温度設定可能、外気温50℃の猛暑でも運転可能
  • 特許技術「熱交換器加熱除菌」でエアコン内部のカビ菌や細菌を除菌
  • 「入」「切」同時設定ができる24時間プログラムタイマー
  • フロンラベルA(地球温暖化への影響が少ない)のR32冷媒使用
  • 別売の空気清浄フィルターを使用すれば空気中のカビや雑菌、においを除去できる

エアコンが外れる原因と対処法について

ここでは、エアコンが壁から落下してしまう原因と対処法をご紹介します。

壁の劣化や地震による崩落

エアコンが壁ごと落下した場合は、壁の経年劣化が原因です。例えば、壁の石膏ボードが腐食して脆くなる、築年数の古い建物の土壁がエアコンの重みに耐えられなくなるなどのケースがあります。

地震で揺れが発生した場合も、壁が崩落してエアコンが落下する恐れがあるでしょう。

壁ごとエアコンが落下するのを防ぐには、壁に直接エアコンを取り付けるのではなく、石膏ボードに下地を入れてビス留めしたり、タテサンと呼ばれる金具を強度の高い場所(天井の周り縁や鴨居)に設置してからエアコンの据付金具を取り付ける方法が有効です。

据付金具の施工不良や経年劣化

エアコンが据付金具ごと落下した場合は、据付金具の施工不良や経年劣化によるビスの緩み・歪みなどが原因です。取り付けから数年以内に落下した場合は、施工不良の可能性が高いでしょう。

体重をかけたり室内機本体に触れたりすると、よけいに落下しやすくなるため危険です。

据付金具が劣化する前に新しい金具に交換することが望ましいです。エアコン本体が古くなっている場合、エアコンも新しいものに交換すれば工事費用がお得になります。

参考記事『エアコンの落下は死亡事故の原因にも!落ちないか心配・壁から浮いているという方必見!落下防止や地震対策等を解説』

エアコンが落下してお困りのお客さまはDENKI110にご相談ください

今回は、実際の工事事例をもとに、壁から外れたエアコンの再取付け方法を解説しました。

エアコンが落下した場合、壁の補強などを行って再取付けすれば元のように使用できることがあります。今回のように、壁が脆くなっており同じ場所に取り付けが難しいケースでは、方向を変えて設置する場合があります。

補強の方法やエアコン取り付けの方法は壁材によって異なるため、業者による調査を行った上で施工することをおすすめします。

エアコンが落下してお困りの方は、エアコン取り付け工事の実績が豊富なDENKI110にご相談ください。

参考サイト: DENKI110(電気工事)

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