山口市で電源の入らないエアコンの点検!室内機の基盤交換で運転再開
電源の入らない原因を基盤交換で対応
湿気で基盤故障になることもある
山口県山口市嘉川にお住いのK様
山口県山口市嘉川にお住いのK様から、「エアコンの電源が入らないからどうすれば良い?」とお問い合わせをいただきました。リモコン操作では電源ランプが点滅したり、何も反応することなく止まってしまうそうです。エラー表示もないため、その状態では故障原因の特定しかできない可能性もあります。そのため点検できたとしても、修理できるかどうかはわかりません。K様にはそうご案内させていただき、ひとまず点検作業ということでご自宅へ伺いました。まずは電源プラグがコンセントにピッタリ差し込まれいるかを確認。エアコンが取り付けられているのはリビングですが、部屋の照明とエアコンのブレーカーは別になっており、エアコンのブレーカーは落ちていません。リモコンの運転スイッチを押しましたが、K様のおっしゃられたとおり電源は入りませんでした。リモコンには不具合も見当たらず、液晶画面も表示されます。つまり電池は切れておらず、室内機への信号も送信できています。
K様にお聞きしたところ、「2年ぶりに電源を入れてみた」とのこと。2年前の夏は使わなくても過ごせたそうで、今年は暑いから使いたいと思われたそうです。長期間エアコンを使っていないと、室内機や室外機の反応が鈍くなることもあります。また、エアコンのブレーカーや配線の問題、本体の故障、ガス漏れなども考えられるでしょう。ブレーカーや配線、ガス漏れは修理可能ですが、本体故障は原因によって対応の難しい状態になっているケースもあるかもしれません。エラーが表示されていないので、どこにトラブルが発生しているのか現時点では断言することができません。室外機の周囲を確認させていただきましたが、ファンにゴミが詰まっているわけではなく、障害物も置かれていませんでした。目視したところ異常もありません。リモコンの操作に問題はありませんが、室内機の応急運転用ボタンも押してみます。まったく電源が入らないため、本体故障である可能性が高まってきました。
長い目で見れば新しく買い替える方法もあります。ただ、修理をして使い続けるかどうかはお客様が選ぶことなので、K様にお聞きしました。その結果、「どうにか修理をして欲しい」とのご要望だったため、室内機を分解して確認させていただきます。よくあるケースで言うと、お客様がご自分でエアコンの掃除をしたあとに電源が入らなくなることもあります。もちろんどこまで掃除をしたかにもよりますが、K様のお話しでは「そんなに分解したわけじゃないけど、使い終わったあとで掃除をしたと思う」ということなので、もしかしたら基盤が故障してしまったのかもしれません。掃除は褒められるべきメンテナンスの1つですが、場合によっては故障に繋がることもあります。洗浄したあとの乾燥が足りなければ、基盤に錆が付着してしまうこともあります。室内機に外気の湿気が入り、基盤回路の故障が起こったりもします。
K様宅のエアコンは、壁の穴と室内機の間に配管が設置されていません。そのため外気の湿気が室内機に入りやすく、基盤に影響していることも考えられます。基盤を故障させた原因がどちらかは判断しかねますが、どちらも当てはまる状態です。室内機のカバーを取り外し、基盤を確認します。見た目に目立った傷や破損は見られませんが、基盤交換をさせていただきました。いくつか基盤の在庫を持っていましたが、メーカーや機種によっては手元に置いておらず、取り寄せなければならないときもあります。今回は基本的な点検費用と基盤交換の対応をさせていただいたので、両方を合計して税込26、400円(6、600+19、800)の費用となります。エアコン本体を新しく買い替えるよりは安価ですが、購入してから8年以上経過しているそうなので、次に不具合が見つかったら本体の買い替えを検討したほうが良いかもしれません。K様にそれをお伝えし、作業終了したところでエアコンを試運転させてみました。
電源は正常に入ります。エアコンの運転も問題なく、修理できて一安心です。基盤交換しても直らない場合は、モーターや他の部品に不具合があることもあります。確認してみなければわかりませんが、古いエアコンでは修理費用も高くなる可能性があるため、買い替えと修理のどちらがベストか業者へ相談してみてください。修理対応の際は、メーカーや量販店の保証範囲も確かめておきましょう。エラー表示のある場合は説明書の指示に従い、エアコンのチェックをします。指示どおりに対応しても解決できないときは、業者へ連絡して修理を依頼してください。
基盤交換はDIYで工事できる?
基盤交換になるいくつかの事例
基盤交換はお客様が対応しても構いません。ただ、室内機であっても室外機であってもカバーを取り外し、複雑な回路と構造を確かめながら作業しなければならないため、経験がなければ難しいでしょう。取り外すよりも取付けるほうが手間もかかるため、業者へ任せたほうが無難です。万が一基盤交換に不具合があった場合は、エアコンが完全に故障してしまうことも考えられます。故障してから業者を呼ぶと当初の予定より予算オーバーになることもあるので、初めから呼んでおいたほうが良いかもしれません。
基盤トラブルの種類
基盤トラブルで多く見られるのが、室内機と室外機の通信がうまくいかないケースです。基盤に不具合があれば通信エラーが起こります。この場合は室外機の基盤故障を疑われるでしょう。以前のインバーター基盤は 制御・ダイオード・トランジスタに分かれていましたが、現在はほとんどこれらが一体化された基盤になっています。そのほうがコストを抑えて製造できるため、お客様へは安く省エネに対応したエアコンを販売することができます。ただ、一体化されているため、故障すれば基盤を丸ごと交換しなければならなりません。コストをかければ故障の少ない基盤を製造することも可能ですが、修理する場合は一体型のほうが費用を抑えられると言われています。エアコンの部品は約8~10年くらいの耐久性なので、この時期にあたる基盤にはさまざまな不具合が現れるのかもしれません。メーカーによっても基盤の性能に違いがあり、購入して5年以内に故障する製品もあります。
また、基盤には電源基盤と制御基板があります。電源基盤は室外機のコンプレッサーやファンなどを動かすため、制御基板に電源を供給する役割があります。制御基板は温度検知やリモコンの通信を受信、温度調節を管理する働きがあります。どちらもそれぞれに重要であり、その機種専用に製造されているため汎用品での代替えは難しいでしょう。基盤には電子部品が集められていますが、雷サージ電圧を受けて保護回路部品が壊れることもあります。基盤の上にある半導体の部品が破損していれば修理が難しいため、多くの場合で丸ごと基盤交換になると思っておいてください。一般的には電源基盤と制御基板が同時に故障することはありませんが、自然災害の影響を受けてしまえば、修理はほとんど対応できない状態になります。
暮らし方に合わせたマルチ交換
新築戸建てのエアコン工事にお勧め
「マルチエアコン」という言葉をご存知ですか?エアコンは室内機と室外機の1セットが一般的ですが、マルチエアコンは使っていないエアコンの機能を他の部屋の空調に使うことのできるエアコンです。そのため室外機1台で床暖房ユニットや壁埋め込み型エアコンなどを動かすことができ、5室対応の種類であれば最大5台の空調設備まで接続することができます。各部屋にそれぞれエアコンを取付けるとそれだけ室外機も必要になりますが、マルチ交換にすれば見た目にもすっきりした室外機の配置と空調の快適さを手に入れられます。「そんなにたくさん部屋がないから」と思われるお客様もいらっしゃるかもしれません。夫婦2人だけの暮らしなら大丈夫かもしれませんが、家族構成によっては5台取り付けられているご家庭もあります。リビング・主寝室・子供部屋・客室など設置する部屋にもよりますが、子供が成長して個別の部屋が必要になれば自然とエアコンの台数も増えます。
最近は酷暑や厳寒が訪れているため、エアコンを使わない状態で1年を過ごすことがないかもしれません。お住いの地域によっても違いますが、夏の暑さを乗り切るためにエアコンを絶対に使用するお客様もいらっしゃいます。マルチエアコンにすればスキップフロアのスペースに取付けることができたり、カーブのある天井に配置することも可能です。間取りやインテリアに応じて空調を整えられるため、新築戸建てを考えている場合にお勧めです。既に建てられている場合はリフォームの際に工事可能ですが、複数の空調設備を設置するため、壁や天井などに大掛かりな工事が求められるかもしれません。「故障したらどうなるの?」と思われるお客様も多いですが、修理は問題ありません。さらに「5台のうち1台だけ新しくする」「2台だけ接続を切り離して欲しい」など、マルチ交換に対応してもらえます。ただ、業者によって工事の技術は異なるため、実績のあるところを選んでください。
マルチエアコンは室外機を経由して、他のエアコンとも繋がりがあります。そのため工事に不具合が起これば、他の部屋の空調に影響が及ばないとも限りません。室外機自体が故障すれば、すべての空調が使えない事態も想定されます。デメリットに意識を向けると「マルチエアコンは辞めたほうが良いかも」と思われがちですが、天井や壁に埋め込む空調設備として組み込めるので、部屋の雰囲気を壊さず邪魔にならないでしょう。旅館やホテルなどでは、ゲストルームの壁や天井にエアコンが設置されています。それと同じような状態を作り出すことができるため、どんな部屋のイメージにも合わせられます。都市部では複数の室外機を設置するスペースの問題もあるため、マルチエアコンの注目が集まっています。室外機を置かなければエアコンを設置はできません。屋根の上や2階のベランダへ取付けているご家庭もありますが、マルチエアコンであれば室外機の問題は解決します。
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