エアコンの暖房が止まる原因は霜取り運転?対策方法を教えます

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エアコンの暖房が止まる理由とは?霜取り運転の対策をしよう

暖房を付けていたのにエアコンが止まってしまった経験はありませんか?その主な原因は霜取り運転です。この運転はエアコンが室外機に付いた霜を溶かすために一時的に停止するもので、特に冬季には頻繁に発生します。

このような霜取り運転でエアコンが止まる回数を減らすためには、設定温度を適切に保つ、フィルターの掃除を定期的に行う、また室外機の配置を見直すといった対策が有効です。加えて、室外機周辺の積雪を取り除くことも重要です。

また、エアコンが止まる原因には霜取り運転以外にも、故障や設定ミスなどが考えられます。各種トラブルの対策方法や原因の解説、修理費用の目安、効率的に部屋を暖めるためのポイントも紹介していますので、これらの情報を参考に、2024年の冬も快適に過ごせるようエアコンのメンテナンスを行いましょう

暖房が急に途中で止まる原因は霜取り運転

エアコンの暖房が急に途中で止まる原因は、多くの場合「霜取り運転」です。冬場にエアコンの暖房が止まると疑問に感じることがあるかもしれませんが、霜取り運転はエアコンが正常に機能している証拠でもあります。ここでは、霜取り運転の詳細とそれを確認する方法を紹介します。

そもそも霜取り運転とは

霜取り運転とは、エアコンの室外機の熱交換器に付いた霜を溶かすために行われる運転です。冬場にエアコンの暖房が止まってしまう主な原因はこの霜取り運転にあります。霜取り運転が行われている時、エアコンは霜を溶かすために暖房を使っており、その間、室内は暖まりません。エアコン自体は正常に機能しており、故障ではありませんので、霜が溶けるまで待ちましょう。

室外機に霜が付く原因

霜取り運転の詳細は上記の動画で紹介しておりますので、是非ともご参照ください。

エアコンで暖房運転をしている際、室内を暖めるためには室外機から冷たい空気を外に出す必要があります。この過程で、室外機の内部にある熱交換器が冷え、空気中の水分が結露し凍ることがあります。結露した水分が凍ると室外機に霜が付着し、暖房運転が出来なくなるため、霜取り運転が開始されるのです。

霜取り運転中か確認するには

では、霜取り運転が原因かどうか確認するにはどうすれば良いでしょうか。以下の特徴が見られる場合、霜取り運転の可能性が高いです。

エアコンのランプが点滅している。点滅後10~15分で運転が再開すれば、霜取り運転の可能性が高い。
雪の日や極寒の中、室外機が雪や氷に覆われている場合に暖房が止まり、ランプが点滅している。
「ぷしゅー」という音がするとともにエアコンが止まった場合。
エアコンが停止する時間が一時的である場合、霜取り運転の可能性が大です。

これらの状況下でエアコンが停止した場合、まずは霜取り運転を疑いましょう。霜取り運転は通常5~15分間続くので、この間は暖かい風が出なくても故障ではないと安心してください。ただし、20分以上経過しても運転が再開しない場合は、エアコンの故障の可能性があります。

霜取り運転中だとランプが点滅する機種が多い

霜取り運転中には多くのエアコン機種で運転ランプが点滅します。この点滅は霜取り運転中であることを示す一般的なサインです。ただし、ランプの点滅が霜取り運転かどうかは機種によって異なるため、取扱い説明書で確認しておくと安心です。事前にエアコンの取扱い説明書を理解しておくと、霜取り運転の状況を容易に識別できるでしょう。

夏の冷房中は霜取り運転にはならない

霜取り運転は外気温が低く、熱交換器の結露が凍る冬場に発生するものです。従って、夏場の冷房運転中には霜取り運転は発生しません。夏場にエアコンが停止する場合は、他の原因を疑う必要があります。この基本的な違いを理解しておくと、各季節でのエアコンのトラブルへの対応がスムーズに行えるでしょう。

暖房が止まる回数を減らす対策方法

寒い日にエアコンの暖房を使っていると、霜取り運転によって暖房が止まることがあります。これは完全に避けることは難しいですが、いくつかの工夫によって霜が付きにくい状態を作り、暖房が止まる頻度を下げることができます。ここでは、考えられる4つの対策方法について詳しく解説します。自宅のエアコンの状態や使い方に基づいて、適した対処法を判断しましょう。

設定温度を下げる

寒い時ほどエアコンの設定温度を高くしがちですが、設定温度が高いほど室外機から冷たい空気を外に排出する力が強くなり、霜が付きやすくなります。エアコンの設定温度は18~22℃を目安にすると良いでしょう。霜取りの頻度だけでなく、エアコンにかかる負担や消費電力も減らせるため、長期的に見て経済的なメリットもあります。

フィルターの掃除を定期的にする

フィルターが汚れたままの状態で放置していませんか?汚れたフィルターはエアコンの性能を低下させ、霜取り運転の回数を増やす原因になります。2週間に1回を目安にフィルターを掃除しましょう。

最も望ましい方法は水洗いですが、時間が無い場合には掃除機でホコリを吸い取るだけでも効果があります。定期的なフィルター掃除はエアコンの効率を高め、霜取り運転の頻度を減らすための基本です。

雪が多い場所では室外機の位置をなるべく高くする

室外機の側面や下部が雪に埋もれると、エアコンが正常に動作しなくなる恐れがあります。特に雪が多い地域では、室外機を高い位置に設置すると良いでしょう。

ただし、室外機は非常に重いので、自分で位置を調整するのは危険です。大怪我を避けるためにも、プロの業者に依頼して配管調整も含めて設置位置を変えてもらいましょう。防雪フードを使用するのも良い対策であり、室外機に直接雪が付くのを防ぐことができます。

エアコンそのものを交換する

エアコンを新しいものに交換することで、霜取り運転の回数を減らすことができます。特に寒冷地用のエアコンは、室外機の底にヒーターが内蔵されており、霜取り運転からの復帰が早いためおすすめです。

また、Panasonicの「ハイブリッドエネチャージシステム」搭載エアコンは霜取り運転中でも暖房が止まらない機能があります。新たに購入を検討する際は、これらの最新機能を持つモデルを選ぶと良いでしょう。

やってはいけない対策方法

ここでは、エアコンの故障を招いたり、霜取り運転の回数を増やしたりする可能性がある、やってはいけない対策方法を紹介します。間違った方法を用いると、エアコンの寿命や性能に悪影響を及ぼすことがありますので、正しい対策を学びましょう。

お湯を室外機にかける

霜を取るために室外機にお湯をかけるのは避けましょう。一時的に霜を溶かしたとしても、後々その水滴が凍り付いてしまい、再度霜取り運転が開始される恐れがあります。さらに、お湯が室外機の内部に侵入し、機器自体の故障を引き起こす可能性もあります。このように、お湯をかける方法は逆効果であり、一時的な対策に過ぎません。

室外機の吸い込み口をふさぐ

室外機の吸い込み口をふさぐのも避けましょう。たとえば、室外機の周りに植木鉢や他の物を置いて風よけをすることがありますが、これは逆効果になることが多いです。室外機が冷えた植木鉢の温度を気温と勘違いして霜取り運転が起動してしまいます。

また、室外機から吐き出された空気を再び吸い込んでしまう「ショートサーキット」が発生し、暖房機能が低下する原因にもなります。エアコンの効率を維持するためにも、周囲に障害物を置かないようにしましょう。

室外機に霜取りスプレーをする

自動車のフロントガラスなどに霜が付いた時に使用する市販の「霜取りスプレー」を使う方法も避けてください。これらのスプレーはエアコンの室外機用に設計されていないため、非常に危険です。

実際に市販の霜取りスプレーを室外機に吹きかけたことで発火したケースも報告されています。エアコンの霜取りには、専用の対策方法を用いることが重要です。室外機に霜取りスプレーを使用するのはやめましょう。

霜取り運転以外でエアコンが止まる原因とは

エアコンの暖房が止まる原因は霜取り運転だけではありません。霜取り運転のランプが付いていないのに暖房が止まる場合、他に原因が考えられます。以下に霜取り運転以外でエアコンが止まる原因を紹介します。

部屋の広さとエアコンのスペックが合っていない

部屋の広さとエアコンのスペックが合っていないと、暖房の効きが悪くなります。エアコンには対応畳数が記載されているので、それに合ったエアコンを使うことが重要です。暖房効率が悪いまま使用し続けると、エアコンの故障を招く恐れがあります。不具合が発生しないよう、部屋の畳数に対応したエアコンに交換することがポイントです。

また、木造住宅や鉄筋コンクリート造など、家の作りによって気密性が異なり、畳数の目安も変わります。自宅の建材を把握しておくことで、最適なエアコンを選ぶことができます。

設定のミス

設定を誤って「冷房」や「ドライ」、「送風」モードにしてしまうケースも、エアコンの暖房が止まった原因となることがあります。現在のモードが暖房になっているかを確認しましょう。また、「省エネモード」をOFFにしてみると暖房の効きがよくなるかもしれません。これも試してみる価値があります。

室外機に異物がある

エアコンの室外機に異物が挟まると、暖房機能に悪影響を与える可能性があります。例えば、虫や葉っぱが挟まっている場合は、専門業者に依頼して取り除いてもらいましょう。費用は10,000~15,000円程度で、交換が必要な場合は20,000円以上かかることもあります。定期的なチェックとメンテナンスが大切です。

リモコンの故障や不具合

リモコンが故障していると、リモコンの操作に対してエアコン本体が反応しないケースがあります。まずはリモコンの電池が切れていないか確認し、必要なら新しい電池に交換してみましょう。

それでも改善しない場合は、エアコン本体に付いている「応急運転ボタン」を押してみてください。このボタンで暖房が正常に動作する場合、リモコンが故障しています。リモコンの修理が必要な場合は、専門業者に依頼しましょう。

エアコン自体が故障?その特徴とは

暖房が止まる場合は、エアコン自体が故障している可能性もあります。故障のサインを見逃さないようにすることが重要です。ここでは、エアコンの寿命や修理の依頼先、修理の費用相場について紹介します。エアコンの寿命を知り、必要に応じて適切な対策を講じましょう。

エアコンの寿命は約6~10年

エアコンの寿命は6~10年とされています。これは国税庁が定める「法定耐用年数」や、メーカーが定めた「標準使用期間」に基づいています。統計上の寿命は13年ですが、購入から6~10年経過して故障が発生した場合は修理よりも交換をおすすめします。

なぜなら、寿命が過ぎたエアコンは一度故障すると、修理をしても他の部分がすぐに故障することが多いためです。交換の方法としては、家電量販店での処分や不用品回収業者に依頼する方法があります。

エアコンの修理費用の相場

エアコンの修理費用は、故障箇所によって変動します。暖房の停止に関係する主な故障箇所とその修理費用相場は以下の通りです。

故障箇所費用相場
リモコン9,000~20,000円
室外機の交換20,000~110,000円
冷媒ガス漏れ27,000~50,000円
冷媒回路32,000~85,000円
コンプレッサー58,000~105,000円

各エアコンメーカーの修理の依頼先

エアコンの寿命やメーカーの保証期間を過ぎていない場合は、まずメーカーに修理を依頼するのが最適です。以下に主要なメーカーの故障窓口を紹介します。

ダイキン

インターネット窓口「エアコンサポート」
お電話での連絡先ダイキン工業株式会社/コンタクトセンター
0120-881-081

Panasonic

インターネット窓口「エアコンお問い合わせ」
お電話での連絡先Panasonicエアコン修理
0120-878-692
※受付時間9:00~18:00(年中無休)

三菱

インターネット窓口「ルームエアコンお問い合わせ」
お電話での連絡先三菱電機お客さま相談センター
0120-139-365
※受付時間9:00~19:00(平日)9:00~17:00(土・日・祝日)

日立

インターネット窓口「エアコンお問い合わせ」
お電話での連絡先日立家電エコーセンター
0120-3121-68
0570-0031-68(有料)携帯電話・PHSから
※受付時間9:00~18:00(月~土)9:00~17:00(日・祝日)

SHARP

インターネット窓口「エアコンお問い合わせ」
お電話での連絡先SHARP修理相談センター
0120-02-4649(フリーダイヤル)
0570-550-447(有料)携帯電話・PHSから
※受付時間9:00~20:00(月~土)9:00~17:00(日・祝日)

東芝

インターネット窓口「エアコンWEB修理受付」
お電話での連絡先東芝生活家電受付センター
0120-1048-76(フリーダイヤル)
0570-0570-33(有料)
※受付時間9:00~18:00(月~土)、9:00~17:00(日・祝日)

富士通ゼネラル

インターネット窓口「エアコンお問い合わせ」
お電話での連絡先富士通ゼネラルコールセンター
0120-089-888
※受付時間9:00~19:00(平日)9:00~18:00(土・日・祝日)

効率よく部屋を暖める方法

エアコンの暖房効率を上げると、機械への負担が減り、不具合や故障のリスクを減らせます。寒い日に暖房運転をできるだけ止めないためにも、エアコンの効きを良くするコツを覚えておくと安心です。以下に、効率よく部屋を暖めるための具体的な方法を紹介します。

風向きは下

暖房を使用する際は、エアコンの風向きを下に設定しましょう。冷たい空気は床、暖かい空気は天井に溜まる性質があるため、風向きを下向きにすることで効率よく暖房を行えます。吹き出し角度が60度未満だと温風が舞い上がり、足元が冷えてしまいますので、60度以上に設定しましょう。

また、風速を速く設定するのもポイントです。床の近くまで暖かい風が届くように風速を強めにします。自動で風速を調整できる機種では、自動モードにしておくと便利です。

サーキュレーターを併用する

サーキュレーターや扇風機を併用すると、部屋の上部に溜まる暖気を循環させることができます。足元だけ寒いと感じる場合は、サーキュレーターを使うことで暖房効率を上げましょう。使用のポイントは、風が床から天井に向かうように設置することです。

また、エアコンの風とサーキュレーターの風が直接ぶつからないように、設置位置にも注意が必要です。アイリスオーヤマなどの製品を導入するのもおすすめです。

断熱シートを貼る

窓に断熱シートを貼ることで、外からの冷気を防ぐことができます。これにより低い温度設定でも部屋を効果的に暖めることができます。断熱シートは手軽に取り付けられ、エネルギー消費を抑えつつ暖房効率を向上させる優れたアイテムです。冬の寒い季節にはぜひ利用してみてください。

厚手のカーテンにする

厚手のカーテンも、外からの冷気を防ぐために有効です。特に床まで届く長さのカーテンを使用すれば、暖房効果が一層高まります。ただし、厚手のカーテンを使うと部屋が暗くなってしまう場合があります。部屋の明るさを保ちつつ暖房効果を上げたい場合には、他の方法と併用するのが良いでしょう。これにより快適な居住環境を維持しながら効率よく部屋を暖めることができます。

まとめ

本記事では、エアコンの暖房が止まる理由とその対策について詳しく解説しました。エアコンの暖房が止まる主な原因は、霜取り運転です。霜取り運転が発生した際には、エアコンのランプが点滅することが多く、これを確認することで判断可能です。また、霜取り運転を防ぐためには設定温度を下げる、定期的にフィルターを掃除する、室外機の位置を高い位置に設置するなどの対策が効果的です。

また、エアコンが止まる原因には霜取り運転以外にも部屋の広さとエアコンのスペックが合っていない、設定ミス、室外機に異物がある、リモコンの故障や不具合などがあります。これらの原因を対処するためには、適切な設定や部屋の状態を見直すことが重要です。

エアコン自体が故障している場合には、エアコンの寿命や部品の耐用年数を確認することも必要です。修理費用や修理を依頼する際の見積りも事前に確認しておくと良いでしょう。エアコンの寿命は約6〜10年と言われており、場合によっては修理よりも買い替えを検討することが合理的です。

効率よく部屋を暖めるためには、エアコンの風向きを下に設定する、サーキュレーターを併用する、断熱シートを貼る、厚手のカーテンを使用するなどの方法が有効です。これらの対策を実践することでエアコンの暖房効率が上がり、機械への負担も減少します。

以上のように、エアコンの暖房が止まる原因や対策について理解しておくことは、効率的に寒い時期を過ごすために非常に重要です。問題が発生した際には、見積りやサービス内容をLINEなどで簡単に確認できる業者に相談することも一つの手段です。適切なメンテナンスと対策を実践し、快適な冬を過ごしましょう。

※ページ内に記載されている金額は一例です。対応業者や対応箇所の状況によって実際の金額が異なる場合があります。


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