
テレビアンテナの仕組みを徹底解説!アンテナの種類や特徴も教えます


テレビアンテナの仕組みが上手く理解できずお困りではありませんか?
弊社はアンテナの修理、交換、工事等が得意です。アンテナの仕組みを熟知した作業員が多数在籍しています。
テレビアンテナのトラブルは創業10年の実績のある弊社にお任せください。
家にいるとつい起動してしまいたくなる「テレビ」。皆さんも目にしなかったことはないでしょう。面白いバラエティ番組、緊張感あふれるドラマやアニメ、そして出かける日の天気や日本・世界の情報を把握するために必要なニュース番組など。
これらを視聴するために、テレビというのは現代の人たちにとって欠かせない電気製品ですが、テレビは「目の前にあって、ただつける」だけで番組を見れるわけではありませんね。テレビが映像で表れるのも、音声が聞こえるのも、自宅の家やマンションの屋根の上あたりにお設置されているテレビアンテナが、各局の放送電波を受信しているためなのです。このテレビアンテナのおかげでテレビを通して皆さんお気に入りの番組を視聴できます。
では、私たちがいつも、ときに熱心に、ときに何気なく見ているこの「番組」は、いったいアンテナの力のどのような仕組みでテレビのスクリーンは映し出され、映像内の音声や音楽などを発しているのでしょうか。 この記事では、テレビアンテナがどのような仕組みで電波を受信し、どのような流れでテレビに映像と音声を出力しているしているのか。アンテナの種類や違いなど、アンテナに関する知識を徹底解説していきたいと思います。
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【目安に最適】アンテナ修理の費用相場、工事事例、種類一覧を紹介
アンテナの種類
※画像はパラボラアンテナ
テレビアンテナの種類は、地上デジタル放送を見るための地デジアンテナとBS放送CS放送を見るためのBS CS 110度アンテナというものがあります。
地上デジタル放送やハイビジョン放送(HD)は、地上にある電波塔からデジタル放送受信します。電波塔の代表的なものは東京スカイツリーになりますが、東京スカイツリーから電波を受信できない地域はそれぞれにある中継基地局の電波塔から受信します。
また、地上デジタル放送とは、NHK総合、NHK教育の公共放送と、日テレ、テレビ朝日、TBS、フジテレビ、テレビ東京の5つの民放テレビ局によって放送されています。その他いわゆるローカル局であるtvk、テレ玉、チバテレ、TOKYOMX、群馬テレビ、とちぎテレビ、6つの地方テレビ局も受信可能ですが、7つのテレビ局とは電波塔が違うために、受信できるかどうかは立地条件次第となるでしょう。
それからもう一つの種類のアンテナ・BS CS 110度アンテナは、人工衛星から電波を受信します。地上波の電波塔とは異なり、はるか上空の人工衛星から電波を発していますので、日本全国広域に放送ができます。
1989年に放送法が改正となり、BS放送も一般家庭でも視聴することが可能になりました。
BSアンテナの設置はこちらで注意点等をまとめました。設置を希望の方は事前情報としてご参考までにどうぞ。
室外アンテナ
地デジアンテナは、魚の骨のような形状をしたUHFと呼ばれる八木式アンテナとコンパクトサイズでボックスタイプのデザインアンテナの2種類があります。どちらも形状が違い、設置場所や置方法も異なりますが、地上デジタル放送のためのアンテナになります。
八木式アンテナ

八木式アンテナ(UHFアンテナ)はほとんどの場合、屋根の上の設置となり、古くからたくさんの家で使われています。値段も数千円と、それほど高くありません。
設置のためにはまず屋根の形なども考慮されなければならず、八木式アンテナの足をしっかりと立てられる屋根でなくてはいけません。
まず、アンテナの足にポールを突き立ててネジでしっかりと留め、そのポールからワイヤーを張り巡らせてアンテナを立てる土台を作って設置します。
また、八木式アンテナはステンレス製なのでサビにくく、雨どいなどの細い物につけられるので建物に穴を開けなくてすみます。
アンテナを設置してから少しずつ電波を受信できる最良の角度に調整して、ネジをしっかりと締めます。
以上のように、八木式アンテナは穴を開ける箇所が少ないので、建物へのダメージを抑えることができます。それに屋外のアンテナなので、室内アンテナよりも電波の受信状態が良いと言えます。
しかし、屋外に設置されるので風や雨にさらされ続けたり、鳥の糞などで被害に合ったりしやすいと言えるでしょう。
デザインアンテナ
こちらは骨の形をしたUHFアンテナと違い、箱型で家の壁面につけるタイプのアンテナです。パラボラアンテナ(BS CS 110度アンテナやスカパーHDアンテナ)の土台などに取り付けるタイプもあり、家の景観を損なわないおしゃれな形をしています。色の種類も数種類あり、設置場所に合わせて選ぶことができます。
しかし、設置場所によっては電波に受信感度が悪い場合があります。たとえば取付け位置が低くかったり、テレビの周波を送ってくる電波塔に対して正面を向いていなかったりすると、電波を受信しづらくなってしまうのです。
やはり、屋根の上に突き出たように設置されている八木式アンテナより感度が悪くなってしまうのは仕方ないでしょう。
ただ、近年デザインアンテナもよく改良されており、精度の良い物も出てきています。例えば、外壁面に設置するのではなく、屋根裏の頂点付近に取り付けることで、八木式アンテナと変わらない性能を発揮できるようになりました。風雨や鳥の糞害なども避けられて、一石二鳥になっています。マスプロ電工から販売されている「ユニコーンアンテナ」などもデザインアンテナの一種です。
パラボラアンテナ
皿型をしているため「ディッシュアンテナ」とも呼ばれます。こちらは地デジではなく衛星放送を受信するためのアンテナですが、家庭用のものは小型で、ベランダなどに設置されているのを見かけます。最近では黒いパラボラアンテナもありますが、太陽熱をよく吸収してしまうため劣化が早くあまりお勧めはできません。
室内アンテナ
それでは、次に室内アンテナの種類について述べていきましょう。
卓上アンテナ
文字通り机や出窓など、台の上に置けるアンテナです。手のひらサイズの小さなアンテナでどこにでも設置できます。
値段も数千円とお手頃価格な上に、屋外アンテナなどと違い、業者さんを呼んで設置するという必要がありません。依頼すればそれだけで数万円かかりますから、室内アンテナにすれば手間と料金を省くことができます。
しかし、設置場所や居住場所そのものに問題があるときは、きちんと電波を受信するのが難しい場合もあるようです。
ペーパーアンテナ
WSKYのペーパーアンテナは下敷きのような薄い板で、両面テープなどで壁に設置します。卓上アンテナのように置き場所を取ることなく、できるだけ高いところにつけた方がテレビの映りが良いでしょう。窓などに取り付けたほうが、受信状態が良いようです。付属品として吸盤がついてきたり、もともとペーパーアンテナに引っかける穴などが開いているものもあります。デザイン的にもおしゃれなものがあり、部屋の雰囲気に合ったものを選ぶことができます。
値段もかなり安いものからあり、気軽に購入ができるでしょう。卓上アンテナと同じように、アンテナ設置のための業者などを呼ぶ必要がないので工事料などはかかりません。
しかし、状況によっては電波の受信状態が悪く、増幅器と合わせて使うことも必要になってくるかもしれません。その場合にはかなり強力に電波を受信できるので、風雨などに影響されることがないでしょう。
室内アンテナのデメリット
では、室内アンテナのデメリットについても述べていきましょう。
まず、屋根に設置する八木式アンテナに比べると電波の弱いときがあります。家の中で一番電波状態の良いところを探さなくてはいけません。
また、今まで良い状態で映っていたのに、急に映らなくなってしまうということもあるようです。
低い場所よりは高い場所に取り付けたほうが受信状態が良いでしょう。さらに、窓ガラスの種類によっては電波を遮断してしまうものもあるようなので、注意する必要があります。
あまり安価なものを選ばずに、性能の良さにこだわって少し高めの室内アンテナを購入するほうがいいかもしれません。
電波の強さについて
数ある地デジ対応のテレビアンテナから最適なものを選択するには、放送局、テレビ会社から自身の住んでいる地域までどれだけの電波が届いているかという数値が参考となります。この一般に届いている電波の強さのことを電界強度といい、dB(デシベル)という単位で表記されます。
電界強度は60dB以上で受信できる地域を中電界地域、80dB以上で受信できる強電界地域と呼ばれており、電波強度が60dBを下回る地域は弱の電界地域となり、一般の受信ができないと考えられています。 あくまでも下の図は目安になりますので、ご自身の住まいの正確な電界強度は分かりませんが、サイトを活用することで受信地域の目安を調べることもできます。 放送エリアの目安を調べられる
電波とはなにか
電波とは何かを理解することは、日常で使用される多くの電子機器の仕組みを把握する上で非常に重要です。電波は電磁波の一つであり、1秒間に約30万kmのスピードで移動し、その速度で地球を7回半も回ることができます。
この電波は、空間を伝わる電気エネルギーの波で、日本の電波法では周波数が3THz以下のものを指します。1887年にドイツの物理学者ヘルツが、電磁波が空間を伝達することを証明しました。無線を利用する際、電子機器の選定には電磁波、周波数、波長が重要な要素となり、機種を選ぶ際の目安となります。
電磁波
電磁波とは、電場と磁場が相互に作用し合いながら空間を伝達する波のことです。電波も光もこの電磁波の一種です。電磁波は金属に電流が流れ、電界と磁界が作用したものです。電界とは電力による力がプラスからマイナスに向かうときに発生する空間で、電圧が高いほど強くなり、発生源から離れるほど弱くなります。一方、磁界とは磁気の力が作用する空間で、電流が大きいほど強くなり、発生源から離れるほど弱くなります。
導線に電圧がかかっていないと電界も磁界も生まれませんが、1秒間に何回もプラスとマイナスが入れ替わることで、はじめて電波が空間に放射されます。金属に電流が流れ磁界が発生し、電流の向きが交互に変わると新たな磁界が発生し、この交互の動きで空間に伝わっていくことを電磁波といいます。たとえば、赤外線や紫外線も電磁波の一種であり、この総称に含まれます。
周波数
周波数とは、電磁界の強さを表すもので、単位はヘルツ(Hz)です。1ヘルツ(Hz)は、波が1秒間に1往復することを意味し、波の繰り返し回数を示します。周波数が低いと、電波の指向性が弱く、障害物があっても回り込みやすい特性があります。これにより、目的地に容易に到達する一方で、伝達できる情報量は少なくなります。
逆に、高い周波数の電波は指向性が強く、直進性に優れていますが、障害物に吸収されやすくなります。そのため、高周波数では大量の情報を迅速に伝えることができます。これらの特性を理解することで、家庭内の電気系統や家電の効率的な利用が可能です。
波長
波長とは波の1周期の長さを指し、電磁波の周期的な減少で次の波が来るまでの水平距離のことです。波長は周波数と反比例の関係にあり、周波数が高いほど波長は短くなります。波長が短い電波は多くの情報を一度に伝送できますが、建物や山などに遮られやすいです。一方、長い波長の電波は広い範囲に信号を届けることができます。電波と光は周波数が異なるだけで共に電磁波です。
例えば、シャボン玉を作る動きは電波の波長と似ています。大きく膨らませると波が高くなり、息を切りシャボン玉が空中に出た瞬間が電波を放出したイメージに近いです。
テレビアンテナ 電波受信の仕組み
放送局のカメラで撮影された映像は「プリズム」を通して色が赤(R)緑(G)青(B)に分解され、CCD(光の明暗に比例した電流を発生する素子)によって画像の色や明るさの情報を画面左上から右下へなぞるように一列の電気信号に置き換えられます。その際に画像の位置を表す信号である同期信号が画面に順次に割り当てられていき、映像の電気信号が作成されます。
しかし、電波の波は非常に弱いため、このままでは家庭のテレビアンテナには届けられません。 変調(波形を変える)という処理をおこない搬送波に乗せて発信されます。その後、東京タワーやスカイツリーなどに設置された送信アンテナから電波として各地に発射されるのです。 下の図のように、電波は波となっていますが、アンテナのまわりにはパソコンや携帯電話などの様々な電波が飛んでいます。その中でもテレビ放送という特定の周波数に共振し、大きな電流を誘起することでテレビアンテナは映像や音声を受信しています。
アンテナが送受信する電波の特徴とは
アンテナは電波を使って情報を送受信する重要な装置です。その性能を最大限に引き出すためには、電波の特性を理解することが重要です。電波とは、周波数が300万MHz以下の電磁波で、その周波数はHzという単位で表されます。電磁波は、電気が流れる物の周辺に生じる波で、波の大きさを数値で表したものが周波数です。
電波は、赤外線、可視光線、紫外線、X線などと比べて周波数が低いという特徴があります。具体例として、電波の反射、減衰、干渉、そして周波数による違いがあります。これらの特性を理解することで、家庭内の電気系統や家電の使用に役立つ知識が身につきます。
障害物で反射したり回り込む動きをする
電波は障害物に当たると反射や回折の性質を示します。例えば、壁や家具により信号が遮られると、電波の一部が反射し、一部は回り込んで進行します。この性質により、金属や建物の壁などは通り抜けず、反射して方向を変えます。
一方、紙、木、ガラスなどは電波を通しやすいです。さらに、障害物がある場合、その端に沿って電波が移動し、再び広がります。これにより、建物の陰にいる場合でも通信が可能です。
距離が離れると弱くなっていく
電波は距離が離れるにつれて一定の割合で減衰します。これにより、基地局や電子機器から発信された電波は、遠距離に進むほど弱くなります。例えば、家庭内ではルーターから遠い部屋でWi-Fi信号が弱くなるケースが発生します。無線通信を行う際、遠距離の相手との通話や映像が乱れるのは、電波の減衰が原因です。
さらに、電波は回折や反射によって移動距離が増えたり、物体を通り抜けたりする際に減衰します。特に、水中では電波がより減衰しやすくなるため、風呂場でスマートフォンを利用した際に通話ができなくなることがあります。これらを理解し、家庭内の電気機器の配置や利用方法を適切に調整することが重要です。
電波同士で干渉してしまう
電波は、同じ周波数帯同士で送受信されるとお互いに干渉を起こし、影響を与える現象が発生します。これにより、通信が不安定になり、通信速度が低下したり、音声や映像が乱れることがあります。例えば、電子レンジのそばでは、同じマイクロ波帯を使用するWi-Fiがつながりにくくなるケースがよく見られます。
無線ルーターやBluetoothデバイスなど、同じ周波数帯を利用する機器が多い環境では特に注意が必要です。干渉を避けるためには、チャンネルの設定を変えたり、混雑していない周波数帯を選ぶことが重要です。これにより、Wi-Fiの安定した接続が確保され、通信速度も向上します。
周波数で特徴が変わる
電波が利用される場所は多岐にわたります。例えば、衛星通信、レーダー、防災無線、携帯電話、テレビ、ラジオ、トランシーバー、電波時計、無線LAN、Bluetoothなどです。周波数によって特性が異なり、それにより利用法が変わります。下記はそれぞれの名称と特徴、活用例を示した表です。
名称 | 周波数 | 特徴・活用例 |
---|---|---|
超長波(VLF) | 3kHz~30kHz | 波長が長く、水中や山を越えて伝わる。例: 潜水艦の通信など |
長波(LF) | 30kHz~300kHz | 地表を伝わり反射しやすく遠くまで伝わる。例: 一部のラジオ放送、電波時計など |
中波(MF) | 300kHz~3MHz | 昼間より夜の方が遠くまで伝わり、他の電気機器からの影響を受けやすい。例: AMラジオ、船舶通信など |
短波(HF) | 3MHz~30MHz | 電離層に反射し、地球の裏側まで伝わる。例: 国際線航空機の通信、遠洋船舶の通信など |
超短波(VHF) | 30MHz~300MHz | 直進性があり、建物の影にも回り込む。例: FMラジオ、警察無線、防災無線など |
極超短波(UHF) | 300MHz~3GHz | 高速で多くの情報を送れる。例: 業務用無線、地上デジタルテレビ放送、携帯電話など |
マイクロ波(SHF) | 3GHz~30GHz | 光に似た性質を持ち、特定の方向に向けて強い電波を放つ。例: 衛星放送、無線LAN、レーダーなど |
ミリ波(EHF) | 30GHz~300GHz | 多くの情報を送れるが天候の影響を受けやすい。例: 簡易無線、人工衛星との通信、電波望遠鏡など |
サブミリ波 | 300GHz~3THz | 現代技術では巨大な設備が必要で、通信用にはほぼ利用されていない。例: 電波望遠鏡など |
家電製品や家庭内の電気系統の周波数への理解は、適切な機器選定やトラブルシューティングに役立ちます。各周波数帯域の特性を知り、生活に適した情報を得ることが重要です。
日常生活でも電波は使われている
我々の生活は多くの無線通信技術によって支えられています。例えば、自動車はカーナビゲーションやGPSを搭載し危険性が減り、安全性と利便性が向上しています。この機能は電波の発達によるもので、高速移動中でも正常な位置情報を提供します。
テレビでは、以前はアンテナの受信状況により画面の表示が乱れやすかったですが、デジタル化により現在では安定した視聴が可能です。アンテナと受信機の構造が改良されたおかげで、修理の頻度も少なくなりました。
また、電子レンジは電波で食品を温める便利な家電ですが、その構造上、一部には電波漏れ防止シートが使用されています。特定の形の食品、特に卵を電子レンジで加熱する際には注意が必要です。
さらに、携帯電話や固定電話の通信も、電波の受信状況次第で通信が遅れることがあります。特に年末年始などでは通信自体が集中し、電波が部分的に不足する場合もありますが、電話会社の努力により緊急連絡は確保されています。電波は有限であり、その重要性を再認識することが必要です。
電波が相手に伝わる仕組み
電波で情報を伝える原理は、送信側が発信する電波を空間で変化させ、受信側がその電波を検出することで成り立っています。無線機のアンテナを使い、送信機で電気信号を高周波に変換し、アンテナがその信号を電波として送信します。無線機には送受信の関係があり、電波干渉の恐れもあるため、電波使用のルールと仕組みが存在します。簡易無線は、その信号を音声に変えた状態を利用する基本的な無線機です。
無線機のチャンネルは定められた周波数にセットされ、同じチャンネルの無線機同士で通信が可能です。簡易無線は、2つのカテゴリーに分かれ、免許局と登録局があります。さらに、特定小電力トランシーバーやIP無線機など、さまざまな無線通信技術が利用されています。特にIP無線機はインターネットを使用し、日本全国どのエリアでも接続や中継や通信が可能な特徴を持っています。
電波の利用許可は総務省が管理し、通信機器の周波数帯は国際電気通信連合(ITU)が管理しています。これにより、正しく安全に電波が利用される仕組みが確立されています。
電波を利用するときの「電波法」というルールがある
無線通信の利便性は私たちの生活を大きく変えましたが、その背後には電波法という法律があります。日本では電波の混信を防ぎ、効率的な利用を確保するために厳密なルールが存在します。電波は干渉しやすいため、ルールなしでは円滑な通信ができません。
電波法は、スマートフォン、テレビ、ラジオ、無線機などの日常の多くの場面で利用される電波を効率的に、公平に利用するための法律です。この法律には以下の主要な内容が含まれます。
・電波を利用する機器には技適マークが必須です。
・一部の無線機は、技適マークに加えて無線局の免許が必要です。
・無線局の開設や運用には総務大臣の免許または登録が必要です。
全106条からなる電波法には、無線局の免許や電波の利用状況調査など、細かいルールが定められています。これにより、日常での電波利用が公平かつ効率的に行われます。
すべての無線機に免許は必要か
電波法に基づき、ほとんどの無線機は電波を発する際に免許が必要です。しかし、全ての無線機が例外なく免許を取得しなければならないわけではありません。例えば、特定小電力トランシーバーは出力が非常に小さいため、技術基準に適合した機器であれば個別の免許は不要です。また、IP無線機も事業者が包括免許を取得しているため、エンドユーザーである使用者は個別に免許を取得する必要がありません。
さらに、簡易業務用無線機(登録局)は免許ではなく登録が必要ですが、レンタルを利用すれば通常は業者が登録と開設届の手続きを行うため、借り主が手続きを行う必要はありません。通常、業務用無線機は出力が高く、特定小電力トランシーバーでは通信が難しい距離でも利用でき、災害にも強い特徴があります。手軽に業務用無線機を使いたい場合は、レンタルを活用しましょう。
各無線機にはそれぞれの用途や背景に応じた適用があり、この点を理解することが重要です。具体的な使用目的に合わせて、適切な無線機を選び、法律や登録手続きへの対応をしっかり行うことで、安全かつ効果的に利用できます。
テレビアンテナの受信
放送局のカメラで撮影された映像は「プリズム」を通して色が赤(R)緑(G)青(B)に分解され、CCD(光の明暗に比例した電流を発生する素子)によって画像の色や明るさの情報を画面左上から右下へなぞるように一列の電気信号に置き換えられます。その際に画像の位置を表す信号である同期信号が画面に順次に割り当てられていき、映像の電気信号が作成されます。
しかし、電波の波は非常に弱いため、このままでは家庭のテレビアンテナには届けられません。変調(波形を変える)という処理をおこない搬送波に乗せて発信されます。その後、東京タワーやスカイツリーなどに設置された送信アンテナから電波として各地に発射されるのです。
電波は波となっていますが、アンテナのまわりにはパソコンや携帯電話などの様々な電波が飛んでいます。その中でもテレビ放送という特定の周波数に共振し、大きな電流を誘起することでテレビアンテナは映像や音声を受信しています。
配線などの仕組み(受信した電波を信号化してTVの映像で映るまで)

アンテナが受信した電波は、屋外型ブースターによって最適な状態になるまで増幅されます。「電波の強さについて」で説明した強電界地域の場合、このブースターを使用することはありません。しかし、複数の部屋にアンテナ線を分配する場合、アンテナのすぐ近くで高い数値で増幅したほうが画質の劣化が少なくなります。
屋内に引き込んだアンテナ線は、“分配器”でテレビアンテナが必要な部屋の数だけアンテナ線を分けます(図のようにパラボラアンテナのような別のアンテナも使用している場合、“混合器”を使って周波数の伝送路を一つにまとめる方法もある)。そして、TV端子からそれぞれの機器につながります。それぞれの「地上デジタル」と「BS・CS放送」のアンテナ入力を、分波器を使って一本のケーブルで配線されてきた二つの入力を各電波に再度分け、それぞれのテレビに接続しています。
地デジ(2Kテレビ)と4Kテレビの違い
4Kテレビの「4K」とは、画素数のことを指しています。分かりやすく例えると通常のハイビジョンテレビの4倍の画質であり、画像が非常にきれいです。 画素とは映像を構成する色の点であり、この画素数が多いと一つ一つの点が小さくなるので、複雑な色合いの画像も滑らかに映し出すことができます。 逆に画素数が少ない場合、点が大きくなるため複雑な色を表現できず単調な画質となります。
フルハイビジョンテレビは、4Kテレビと比較して2Kテレビとも呼ばれており、大型のテレビほど画素も大きくなるので、4Kと2Kの画質の違いがより理解できます。 画質の良い4Kテレビではありますが、デメリットももちろんあります。 分かりやすいもので第一に挙げられるのは、2Kと比較して「高価格」であること。さらに、ブルーレイやテレビ番組に4K対応のコンテンツがいまだ少なく、4Kテレビの性能を発揮できる機会が現在は少ないという点も告げられます。また、今後4K対応のテレビ放送が増えたとしても、専用のチューナーを購入しなければ4K対応のテレビ放送を見ることができません。
テレビやアンテナの工事を考えているのであれば、専門業者に相談しましょう。TVアンテナ工事について知りたい方はこちらでご確認ください。『DENKI110』では資格を持った作業員が実際に対応致しますのでお気軽にご相談ください。
パラボラアンテナと八木式アンテナの違い

パラボラアンテナ
パラボラとは「放物線」という意味で、アンテナの内部が放物線のように半円になっていることからこの名前が付きました。 一般的には衛星放送を受信するアンテナのことを示しており、BS放送やCS放送を見るときに使用されます。
パラボラアンテナの特徴を思い浮かべるときにお皿の形状を想像する方が多いでしょうが、そのお皿の手前、中心部に小さなお玉のような部品があり、この部品が受信機になります。放物線が描く波長の焦点は光が集まる点としての性質を持っており、これを活かしてアンテナに届いた電波が受信機に集まるようになっています。
パラボラアンテナは指向性が鋭いため、電波の発生している方向へある程度正確にアンテナを向ける必要があります。アンテナの方向調整は非常に難しく、適切な方向に設置しなければ衛星放送は受信できません。
他の特徴としては、その皿の形状から効率的に側面や後方のへの電波の漏れが少ないことと、効率よく電波の電力を扱えることが告げられます。 最近では光回線の普及によりパラボラアンテナの数が減少しつつありますが、宇宙通信や被災時の臨時衛星回線などで活躍しています。(光ケーブルが遠距離の通信が得意でないため) 皿状の反射器の大きさもさまざまで、家庭用の衛星放送のサイズから数十メートルのものや、電波望遠鏡を活用するものになると100メートル以上のものも存在します。
BSアンテナの設置はこちらに注意点等をまとめました。併せてご参照ください。
八木式アンテナ
一方、八木式アンテナは、私たちが生活しているうえで、屋根の上などで一番目にするアンテナだと思われます。現在終了したアナログ放送でも使用され、地デジ放送になった今でも各家庭で使用されています。1926年に発明されたテレビを見るときに使われた歴史長いアンテナで、長さが異なる三つの棒が一つのアンテナとなっている形です。
「配線などの仕組み」の図でもすでに記述しているように、短い棒から「導波器」「放射器」「反射器」になっています。 パラボラアンテナと同じく指向性が高いため、電波を送っている放送局に合わせなければ電波の受信はできません。各局に割り当てられた電波の周波数を合わせることで放送を見ることができます。
また、八木式アンテナの場合、素子が多いほど得る利益が高くなります。 単純な構造でありながら高性能であることは、日本では当初評価されていませんでしたが、アメリカでは高く評価され、戦時中アメリカの軍のレーダーの性能を向上させたともいわれており、現在では世界中で八木式アンテナが使用されています。
その他
ケーブルテレビ

通常のテレビは各建物に設置されたアンテナで各局の放送電波を受信します。言い換えれば無線放送です。ケーブルテレビの場合は有線放送。つまりケーブルを用いて、そのケーブルの中を情報が伝わって家庭のテレビ番組やニュースを見ることができるという仕組みとなっております。
アンテナを必要とせず、山間部などの電波が届きにくい場所でもテレビを見ることができ、台風や強い風が起きても情報を受信できるうえ、上記のように有線による接続のため回線が安定するメリットを持ちます。 ただし、地上波と異なり特殊な専門のチャンネルが多く、視聴するのに契約が必要になり、契約する放送サービスによって別途の工事、視聴台数ごとに契約、月々の使用料金を支払わなければいけません。
また、おもにインターネットの固定回線はケーブルテレビと同じ原理で有線でつながれているので通信品質はあまりよくありません。これはもともと放送用データを受信するためにもちいているケーブルに手を加えたうえで強引にインターネットの利用を可能にしているためで、光TVと比較するとどうしても通信品質が落ちてしまいます。
光TV(インターネットテレビ)

光TVはインターネット用の光回線を利用した放送受信サービスです。基本的にはケーブルテレビと似ていますが、光TVならではのメリットも存在します。 ケーブルテレビ同様アンテナを設置する必要がなく、光回線とご家庭のテレビを専用の光TV対応チューナーで接続、または光回線とPCを接続することによりさまざまな映像コンテンツを視聴できます。
ケーブルテレビと異なりネット回線が主になっているため、通信速度が非常に早いので、スムーズに映像を視聴できます。 ただし、光TVを利用するための光回線は自身の住んでいる環境やその地域に依存しやすく、光回線が適用されるエリアや環境によって電波の速度や受信速度が大きく変化するため、まれに正常に映像が表示されない可能性があります。
テレビを快適に視聴するために
私たちがテレビを視聴するうえで“アンテナ”というのは非常に重要な存在です。そして、今自分が住んでいる家によっても、電界強度の強さによっても、アンテナやテレビ屋内の各設定を変えていかなければいけません。
この記事ではおもに二つのアンテナを紹介してきましたが、電波を受信する仕組みや用途は異なっていても“指向性”が非常に高いといった部分は全く同じです。 アンテナは風に非常に弱い代物です。もし強い風などでアンテナが倒れたり、方向が変わってしまった場合、素人の力で方向を修正するのは難しいので、専門の業者を呼んで方向調整をしてもらいましょう。
また、晴れていい天気にかかわらずテレビをつけた際に画像や音声の不調、または映らないなどが起こった場合は、アンテナの各部品が故障したなどの不具合が出た恐れがあるので、その場合も専門の業者をお呼びください。
自分でテレビやアンテナの不具合を直そうとしても、高所作業になるので注意が必要です。安全にテレビやアンテナの工事を行うなら専門業者にお願いしましょう。テレビが映らない・受信しないトラブルでの対処法はこちらでご確認ください。『DENKI110』では資格を持った作業員が実際に対応致しますのでお気軽にご相談ください。
アンテナは自分で設置できるか?

屋外に設置する八木式アンテナを自分で取り付けられるかというと、少し難しいと言わざるを得ないでしょう。やはり屋根の上まで上がらなくてはいけないですし、それなりの道具も必要です。素人には危険性が伴う可能性が高いでしょう。
それに、もし設置できたとしても、風雨に耐えられるか疑問ですし、電波状態を確かめるには専門の機材が必要です。ですから、アンテナを設置の際には業者に任せたほうがいいでしょう。
一方で室内アンテナの場合は、自分で設置するのが簡単です。アンテナそのものも通信販売や電機店で購入が可能ですし、値段もそれほど高くありません。
また屋内での使用ですから、風雨にさらされて傷むことがないのもメリットでしょう。それにメンテナンスや修理が簡単で、寿命がきたとしてもすぐに取り換えられます。
場所によっては受信状態がよくないところもありますが、家の中で一番電波状態の良いところを見つけ出して設置する工夫が手間でなければ、室内アンテナでも良いでしょう。
テレビやアンテナの工事を考えているのであれば、専門業者に相談しましょう。TVや地デジのアンテナ工事の詳細はこちらでご参照ください。『DENKI110』では資格を持った作業員が実際に対応致しますのでお気軽にご相談ください。
設置費用はどのくらいかかるか?
テレビをきれいに観たいと思えば、やはりアンテナを設置しなくてはいけません。その際には業者に依頼するのが一番でしょう。
一般的に作業内容は、アンテナ工事、ブースター工事、アンテナ自体の代金などを含めて、相場は5万~10万円くらいになるでしょう。大手電機店などでも工事を請け負っているところがありますから、いくつかの社に見積もりをもらってみるのが一番です。
ホームページなどで金額が提示されているところがありますが、実際の工事の金額とはかけ離れている場合が多いようです。
アンテナ工事を依頼する場合は、はじめにしっかりと工事内容と金額を確認するようにしましょう。
地デジが映らなくなったら?

突然テレビが映らなくなったら、とても焦ってしまいますよね。アナログ時代よりもデジタル放送の現在のほうが電波は安定しているはずですが、ときたま映らなくなってしまうことがあるかもしれません。
そんなときに、アンテナに問題があるかどうか確かめる方法があります。
電波状態を確認する
地デジを観ていて急に映らなくなったら、まずは電波状態を確認しましょう。
リモコンに受信状態を確認するボタンがあるはずです。テレビメーカーによってリモコンの操作は若干違いますので、取り扱い説明書などを読んで確認しましょう。
メニューなどの項目から「受信設定」を探し、受信レベルを確認してください。
受信レベルが低い場合、「アッテネーター」という項目を探し、ONにしてみましょう。受信レベルが上がるはずです。機種によってはONにすることで下がってしまう場合もあるので、ONとOFFを繰り返して受信状態を確認しましょう。
その他、アンテナ自体が物理的に壊れてしまっている可能性もあります。台風や雪などで折れ曲がってしまったり、角度が変わってしまったりするのです。その場合は自分で直すのは難しい作業になるでしょう。
エラーコードを確認する
テレビ画面にエラーコードが出た場合、テレビを購入した時についてくる製品取扱説明書にその意味が載っているはずです。
どの製品にも共通のエラーコードとなっていますので確認してみましょう。
もしE202が出たら、その地域に障害が発生している可能性があります。もしくはメンテナンス中でしょう。
E203の場合は、放送終了か放送休止しているチャンネルです。新聞のテレビ欄などで放送されているかどうか確認しましょう。
その他のエラーコードが出た場合については、取扱説明書を確認してください。
B-CASカードを確認する
最近のテレビには、横や後ろ側などにB-CASカードを入れるところがあります。カードが奥までしっかりと入っていないとテレビが映りません。カードが汚れている場合にも、うまく機能しないことがあります。ICチップの部分を布でふいてあげましょう。
配線を確認する
アンテナやB-CASカードに問題がなければ、配線についてもう一度確認してみましょう。途中で抜けていたりしっかりと接続されていなかったりしないか、一つ一つきちんと確かめていく必要があります。テレビの横や裏を見て、アンテナ線が入力端子から外れていないか確認しましょう。接触不良の場合もありますから、一度はずしてからもう一度差し込むという作業を何度か繰り返すのも有効です。
もし、これらのことを試みてもテレビが映らない場合には、故障も考えられますので一度、業者を呼んで見てもらうほうがいいでしょう。
屋根の上のアンテナなどは個人で作業するのが難しいので、業者に任せる方が安心です。
まとめ

テレビを観るためにアンテナは欠かせないものです。そのアンテナの仕組み、屋外アンテナと室内アンテナの種類を解説しました。どちらを選ぶかは、その時の居住状況や環境によるでしょう。自分にとって一番いいと思えるものを選ぶべきです。
アナログ放送が終了し、地上デジタル放送となった現在は八木式アンテナが一般的といえますが、箱型タイプのデザインアンテナも多くなってきました。景観を損なわずに設置できるのが人気です。とはいえ、家の状況によっては室内アンテナでも十分なところがあります。その場合には卓上型やWSKYのペーパーアンテナなどでも十分にテレビを観ることができるでしょう。
もし、テレビアンテナを八木式アンテナにするなら、業者とよく相談し、工事費用などを確認する必要があります。ホームページなどでは客寄せのために安い料金を設定している場合がありますので、数社に見積もりをお願いしたり自分でしっかりと費用を確認したりしましょう。
テレビが欠かせない現在は、よりきれいに観ることに関心が高まっています。自分にとって良いアンテナを選択し、テレビライフを楽しみましょう。
アンテナの不具合を直すとなると。高所作業になるので注意が必要です。安全にテレビやアンテナの工事を行うなら専門業者にお願いしましょう。テレビが映らない・受信しないトラブルでの対処法はこちらでご確認ください。『DENKI110』では資格を持った作業員が実際に対応致しますのでお気軽にご相談ください。
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