「分電盤」の英語例文や仕組み、種類を解説!

漏電

ブレーカーについて調べていると、よく目にする「分電盤」という言葉。電気に詳しい方であればご存知かもしれませんが、私たちが普段生活していると分電盤という言葉を使う機会はあまり多くありません。

しかし、分電盤は日常生活にとても深く関わっているものであり、「なくてはならない存在」とも言えるほど、重要な役割をしています。そこで本記事では、分電盤の役割や種類について、以下の内容を詳しくご紹介します。

  • 分電盤とは
  • 分電盤の英語表記と例文の紹介
  • 分電盤の役割と種類ついて
  • 分電盤の選び方について
  • 分電盤の重要性と安全性について

分電盤とブレーカーとの違いや、英語での表記・例文など幅広く解説していますので、ぜひ最後までご覧ください。

目次

分電盤とは?ブレーカーとの違いは?

分電盤とは?ブレーカーとの違いは?イメージ

多くの方は、「分電盤」よりも「ブレーカー」という言葉のほうが馴染みがあると思います。部屋の電気が落ちてしまったときに、「ブレーカーが落ちた!」とブレーカーが設置されている場所に走った経験がある方も多いのではないでしょうか。

お姉さん

“the breaker trips”
訳)ブレーカーが落ちた

分電盤とは、電力会社から送られてきた電気が通っている設備のことです。幹線(ケーブル)を通って家庭内に取り込まれた電気は、分電盤によって各部屋へとわかれていきます。逆に、分電盤によって電気が分かれるからこそ、複数の部屋で電気が使えるとも言い換えられます。

また、ブレーカーは「漏電ブレーカー」や「アンペアブレーカー」「安全ブレーカー」など個別の装置を指す言葉で、これらの装置をまとめたのが分電盤ということになります。

それぞれの違いを以下の表にまとめてみました。設置場所は「分電盤の中の設置位置」のことで、一般的な位置を記載しています。

ブレーカーの名称設置位置用途
漏電ブレーカー(遮断器)分電盤の中央漏電・過電流が起こった時に落ちる
アンペアブレーカー分電盤に向かって左契約した電力量以上を使うと落ちる
安全ブレーカー分電盤に向かって右回路ごとに設置されており、電気を使いすぎると落ちる

分電盤の英語表記について解説

分電盤の英語表記について解説イメージ

次に、分電盤と関連する英語表記について解説していきます。分電盤は、英語で「Distribution Board」と表現されるのが一般的で、読み方は「ディストリブションボード」といいます。

電気工事士さん

“Distribution Board”
訳)分電盤

分電盤の英語表記「Distribution Board」を使った例文を以下に挙げてみたいと思います。

電気工事士さん

“The distribution board sensed that electricity was being used too much and shut off the electricity.”
訳)分電盤が電気の使いすぎを感知して電気を止めた

電気工事士さん

“The earth leakage breaker is located in the distribution board.”
訳)漏電ブレーカーは分電盤の中にあります

お姉さん

“I had a contractor replace my old distribution board.”
訳)古くなった分電盤を業者に交換してもらった

(Google翻訳より)

また、少し専門的ではありますが、「Panelboard(パネルボード)」「Electric Panel(エレクトリックパネル)」と呼ばれることもあり、それぞれの意味は少しずつ異なるため注意が必要です。以下に、分電盤と電気に関連する英語表記を一覧で紹介します。

  • electricity・・電気、電力
  • socket、plug・・コンセント
  • Distribution Board・・一般的に使われる「分電盤」の英語表記、略称は「DB」
  • Electrical Panel・・一般的な電気パネル全般を指す英語表記
  • Circuit Breaker Box・・ブレーカーボックス、分電盤の中のブレーカーを指す英語表記
  • Panel Cover・・分電盤カバーを指す英語表記

ちなみに、ブレーカーは、英語で「breake」「circuit breaker」と表現されることもあります。分電盤は電気設備において欠かせないほど重要な部分です。そのため、英語圏で働く場合や日本で働く外国人との適切なコミュニケーションのためにも、分電盤や電気関連の英語について正しく理解しておきましょう!

分電盤の役割と種類・選び方について

分電盤の役割と種類・選び方イメージ

分電盤の役割はいくつかありますが、どれも安全に電気を使うために欠かせない機能となっています。以下の4つが分電盤のおもな役割となります。

  • 電力会社から供給された電気を各部屋に分配するため
  • 電力供給を制御
  • 漏電や異常な電流の検出
  • 電気ショックや火災を防ぐための過電流保護

分電盤の中に設置されているそれぞれのブレーカーは、上記のような働きをするのが目的で設置されています。そもそも分電盤がなければ各部屋に電気を送ることができませんし、異常を素早く感知できなくなってしまうのです。

おもな分電盤の種類

分電盤は、「家庭用」と「商業用・工業用」に大きく分けられます。一般家庭と大きな施設で使われる電力量では大きな違いがあるため、それぞれ電力量に合わせて設置されています。

ここでは、一般的な分電盤の種類を4つに分けて紹介します。

配電盤

配電盤とは、発電所からの電力供給を受け、電圧の高さを変えて建物内の異なる電気回路に電力を分配するための設備のことです。英語では「​distribution board​」や「switchboard」と呼ばれています。

一般的には回路の開閉器・電圧の昇降・計測器などをまとめて呼ぶことが多く、おもに工場やビル、施設などの大きな建物に設置されます。分電盤との違いは以下の通りです。

  • 配電盤:電圧を変えて分電盤に送るもの
  • 分電盤:家の中(建物)に引き込んだ電気を各回路に分配するもの

このように一見同じように見える設備ですが、役割は大きく異なります。

住宅用分電盤

住宅用分電盤は、「ホーム分電盤」とも呼ばれており、英語で「Residential Distribution Board」と表記されます。どの家庭にも設置されている一般的な分電盤のことで、おもな役割は家庭内の電力回路を制御したり、各部屋に電気を送ったりと基本的な分電盤となります。

一般家庭では、玄関やキッチン、洗面所などの目につきにくい場所に設置されています。他の分電盤と同じようにアンペア数によって容量が変わり、部屋やコンセントごとに回路数も変動します。なお、回路数が多いほど、安全ブレーカーの黒いレバーも多くなります。

商業用・工業用分電盤

商業用分電盤は「テナント用分電盤」や「キュービクル」とも呼ばれる分電盤で、英語で商業用は「Commercial Distribution Board」、工業用は「Industrial Distribution Board」と表記します。

それぞれ名前のとおり、商業施設やテナント、企業や学校など大規模建築物向けの分電盤となっており、大量の電力回路を制御し、建物内の電力需要を満たします。

場合によっては人の背の高さほどある分電盤が設置されることもあり、照明やコンセント、機械を多く使う施設ではそのぶん大きな分電盤が必要になります。また、どのような機能が必要かは建物によって異なるため、用途に合わせて適切なものが設置されています。

ビル用分電盤

高層ビルや大規模建築物向けの分電盤です。大量の電力回路を制御し、建物内の電力需要を満たします。英語では「Panel Board for Buildings」と表記しますが、通常では商業施設や公共施設・事務所ビル、マンションなどと区別されないことも多いようです。

分電盤の選び方

近年では新築や引越しの際に入居者が分電盤を選ぶケースも増えており、正しい分電盤の選び方を知っておきたいものです。というのも、家族構成や電気の使い方など複数の要因によって、どのような分電盤が最適かが変わるからです。

分電盤の選び方に失敗すると「必要以上に大きい」「容量が足りない」などの状態になりかねませんので、選定ポイントとなる以下の要素をおさえておきましょう。

  • 取り付けの形
  • 容量
  • 回路数(分岐回路数)
  • 搭載機能・グレード

回路数は住宅の広さを目安に、コンセントの数や普段使う電化製品の消費電力などから考えます。必要な電気容量は、次の方程式に当てはめて計算することができます。

主幹容量=13.3(A/分岐)×分岐数×需要率×0.5

主幹容量とは、「何A必要なのか」を決めるために、分岐回路数や電気の需要率から計算したものです。この方程式を使うことによって、「30Aで足りるかな」「40A必要かな」など容量を予想できるようになります。

(参考:ブレーカー・分電盤:住宅分電盤の選定

また、オール電化や太陽光発電の有無など、取り付ける家の環境によっても選ぶべき分電盤の種類は変わります。また、電力会社によって「リミッタースペース」の必要かどうかが変わるので、必要であれば取り付けスペースが空いているものを選ぶ必要があります。

リミッタースペースは、家全体の電気の使用量を制限する目的で設置されますが、近年では遠隔通信できる「スマートメーター」が設置されることも多く、地域によっては不要なケースも多いです。

分電盤やブレーカーの容量は、必要以上に大きいと無駄に電気代がかかりますし、足りなければ頻繁にブレーカーが落ちることになります。ブレーカーが落ちるタイミングで電化製品の回路がショートする可能性もあるので、「よくブレーカーが落ちて困る」という方は、契約アンペア数をあげることを検討したほうがよいでしょう。

分電盤の重要性と安全性について

分電盤の重要性と安全性について

ここまで紹介してきた内容から、分電盤は建物の電気システムの中心であり、電力供給の安全と効率を確保するために、欠かせない装置であることがお分かりいただけたと思います。建物や施設のタイプに応じて適切な分電盤を選択することは、正しく電気を使うための必須要素といえるでしょう。

逆に、分電盤が正常に動いていなければ、家庭内や建物のどこかで電気のトラブルが起こっていても、素早く気づくことができなくなります。電気は目に見えないもののため、異常を検知してくれる分電盤の存在は思っているよりも大きいといえます。

たとえば、漏電ブレーカーが正常に動かなければ、建物のどこかで漏電していることに気づかず、火災につながる可能性が高まります。また、アンペアブレーカーが故障していれば、電力会社から送られてきた「電力量よりも少ない・多い」という判断ができなくなってしまうでしょう。

このように、分電盤は家庭や建物内で電気を安全に使うために欠かせない装置であり、用途や容量に合わせたサイズ選定や、定期的なメンテナンスが重要になるのです。

電気設備の安全性と分電盤の関わり

また、分電盤などの電気設備は、時間の経過とともに劣化していきます。とくに分電盤は法的耐用年数*を10年〜15年としており、大手メーカーのパナソニックを含む分電盤を作っているメーカーでは、おおよそ13年を交換目安とすることが多いようです。(*法的耐用年数とは、本来の機能を維持できる年数のこと)

古い分電盤をそのまま使っていると、回路のショートが起こっていてもブレーカーが反応しないなど、「異常を検出できない」という事態を引き起こしかねません。電気は正しく使えば便利ですが、火災の原因となる可能性を常に考える必要があり、分電盤の安全性を確保することは、私たちが安心して暮らすために必要不可欠といえます。

また、設置条件によっては、製品を作っているメーカーが定める寿命年数よりも早い段階で劣化が進んでしまうこともあります。できるだけ長く安全に分電盤を使用するためにも定期点検とメンテナンスを欠かさないようにしましょう。

とはいえ、電気の知識がなかったり電気工事の資格がなかったりと、個人では分電盤の点検が難しい方も多いと思います。そのような場合は、電気工事の専門業者に点検調査の依頼を検討してみましょう。

プロの専門業者に定期点検を任せることで、経年劣化や異常を早期に発見し、トラブル前に修理や交換できるようになります。普段の生活では、分電盤を気にする機会はあまり多くない方も多いと思いますが、分電盤の定期点検やメンテナンスは電気設備の安全性と効率を確保し、問題を未然に防げるようになります。

分電盤の調査や修理で気をつけたいこと

ブレーカーや分電盤の調査や修理、増設などには、電気工事士の資格が必要になる工事内容もあります。そのため、知識がない状態で分電盤を解体したり、電気配線を触ったりするのは絶対にやめましょう。

日本では「電気工事士法」という法律で、どこから電気工事の資格が必要になるかなどについて定められており、免許なしで工事すると違法になってしまいます。調査や修理には、分電盤そのものの製品や、分電盤につながる幹線、ブレーカーなど幅広い専門知識が必要になります。

一見大丈夫なようにみえたとしても、間違えた方法で修理すると感電や火災などの事故に繋がる可能性もあります。そのため、分電盤やブレーカーで不具合を感じたら、専門業者に依頼するようにしてください。

ブレーカー関連のトラブルはDENKI110にご相談ください!

今回は、分電盤の役割や種類、英語表記などについて紹介してきました。どのような建物にも分電盤は設置されており、電流を常に管理してくれています。ただ、長期間設置されている分電盤は劣化が進んでいることも多いため、「頻繁にブレーカーが落ちる」「変なにおいがする」などの症状が起こってから気づくこともよくあります。

弊社DENKI110では、電気工事のプロによる調査〜修理、増設など幅広いブレーカートラブルに対応しております。電気工事士の資格を保有しておりますので、安心してご依頼いただけます。

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