ブレーカーが落ちる原因って何?対処法をまとめて解説します!

漏電

ブレーカーが落ちることをトリップと言います。ご自宅のブレーカーがトリップする時は大抵電気の使い過ぎが原因でしょう。例えば、消費電力の大きい、電子レンジ(1500W)と炊飯器(1300W)を同時に最大値で使用すれば、あっという間に使用電力は2800Wになってしまいます。電流値に直すと、28Aになってしまい、同じ回路で使用していれば、分電盤の安全ブレーカーはトリップしてしまいます。なので、ご家庭内では「炊飯中は、電子レンジを使わない」などのルールが決められていることも多いでしょう。ただ、この場合、使用する状況が少し違うだけで、安全ブレーカーではなく、アンペアブレーカーがトリップすることもあります。この違いは、どういった点にあるのでしょうか?

今回は、ブレーカーが落ちる原因と、その対処法について、詳しく解説させていただきます。

目次

ブレーカーの基本知識

ブレーカー(Breaker)は、電気回路を過電流や短絡から保護するための装置です。電気回路に流れる電流が規定の値を超えると、ブレーカーが作動して電気回路を遮断することで、火災や電気機器の故障を防止します。

ブレーカーは電気パネルに取り付けられており、主に家庭や建物の電気回路で使用されます。主な種類として、以下の3つのブレーカーがあります

3種類で構成されるブレーカー

日本の住宅で使用される一般的な分電盤には、それぞれ役割の異なる、アンペアブレーカー漏電ブレーカー安全ブレーカーの3種類が配置されています。

ブレーカーの構成について

アンペアブレーカー

アンペアブレーカーは家中すべての部屋で同時に使える電気の量を管理します。
写真のように「50A」等あなたが契約しているアンペア数が表記されており、その値を超えて電力を使用することはできません。契約アンペア数は、東京電力管内であれば、10、15、20、30、40、50、60A、の中から選ぶことができます。西日本の電力会社では、契約時にアンペア数を指定しないので、アンペアブレーカー自体がないケースが多いです。

漏電ブレーカー

漏電ブレーカーは漏電があった時に検知・作用し、火災が起こらないようにする役目があります。
家電から電気が漏れ出し、アースに電流が流れる事で、漏電を検知して自動で電源を遮断します。
西日本の電力会社でアンペアブレーカーが存在しない場合は、過電流保護機能が付いたこのブレーカーがメインブレーカーの役割もはたします。

安全ブレーカー

安全ブレーカーの役目は、家の中の各部屋の電気量の管理です。
各部屋ごとで使える電気の量が決まっている為、使い過ぎてしまえば安全ブレーカーが落ちます。すると、それぞれの部屋やエリアのみが停電になるはずです。
過電流保護の容量は15A、もしくは20Aであることが多いです。接続された配線が、過電流による損傷を防ぐために配置されます。家電の故障や不具合が発生した時に、大きな電流が流れた時もこのブレーカーがトリップするので、影響を最小限に抑えることができます。

ブレーカーはなぜ落ちる?

3種類のブレーカーが落ちた時、それぞれの原因を考えてみましょう。

アンペアブレーカーが落ちる理由と復旧方法

アンペアブレーカーの場合

アンペアブレーカーが落ちる理由

アンペアブレーカーがトリップする原因は、契約アンペア数を超えて電力を使いすぎた事にあります。
この場合、住宅全体が停電してしまいます。対策としては、ブレーカーに表記してあるアンペア数の範囲内で電気を使う工夫をしてみましょう。すでにスマートメータに更新してある住宅は、アンペアブレーカーは省かれるケースが多いです。その理由は、スマートメータ自体にブレーカー機能がありそれを利用する為です。

アンペアブレーカーが落ちた時の普及方法

アンペアブレーカーがトリップした時は、そのまま復旧しても主要な家電の電源はOFFのまま、電力だけが回復することが多いです。エアコンもブレーカーを操作することで、再び冷暖房運転を開始することはないでしょう。電気の使い過ぎが原因なので使用している家電を減らす必要がありますが、そのまま復旧しても問題のないケースが多いです。

漏電ブレーカーが落ちる理由と復旧方法

漏電ブレーカーが落ちる理由

漏電ブレーカーがトリップする原因はご自宅の家電の漏電が原因です。
漏電ブレーカーがトリップした場合も、アンペアブレーカーのトリップと同じく住宅全体が停電します。
漏電が発覚した場合は、早急に漏電している箇所を特定する必要があります。ご自身での対処が不安な場合は、信頼のできる専門の業者さんに相談するようにしましょう。

漏電ブレーカーが落ちた時の復旧方法

漏電ブレーカーがトリップして、業者さんの到着まで電気の使用を待てない時は、下記の手順で漏電した回路を特定します。

①漏電ブレーカーと安全ブレーカーをすべて「OFF」の状態にする。②漏電ブレーカーを「ON]とし、安全ブレーカーはひとつずつ「ON」の状態にする。③安全ブレーカーを「ON」にした時、漏電ブレーカーがトリップしたら、その回路が漏電している。

以上のように判断できます。特定された安全ブレーカーのみを「OFF」とし、ほかのブレーカーは復旧します。念のため、漏電している可能性のある家電には触れないようにして、業者さんの到着を待ちましょう。

安全ブレーカーが落ちる理由と復旧方法

安全ブレーカーが落ちる原因

安全ブレーカーがトリップする原因は、家電の故障により大きな電流が流れたり、それぞれの部屋やエリアにおいての電気の使いすぎが原因です。
安全ブレーカーがトリップした場合は、該当する部屋やエリアのみが停電します。頻繁にトリップするような場合でも、電気の使い方を工夫するだけで改善することもあります。

安全ブレーカーが落ちた時の復旧方法

安全ブレーカーがトリップした場合は、使用している家電を減らします。再びブレーカーがトリップするようなら、家電が故障して内部でショートしている可能性があります。その部屋やエリアで使用している家電のプラグをコンセントからずべて抜きましょう。そのあと、トリップしたブレーカーをONにして、ひとつずつプラグをコンセントにさしていきます。その時ブレーカーがトリップしたら、その家電に問題があると特定できます。

どのブレーカーが落ちたかわからない時の復旧方法

ブレーカー

ご自宅のブレーカーで「なにが悪いのか?どこが問題なのかわからない」時は、下記を試してみましょう。

①分電盤ですべてのブレーカーを「OFF」にする。②コンセントから(問題がありそうな)家電のプラグを抜く。③アンペアブレーカー ⇒ 漏電ブレーカー ⇒ 安全ブレーカーの順にブレーカーを「ON」にする。④プラグをコンセントに戻す。

以上のように復旧していきます。復旧する際に、再度ブレーカーがトリップする場合は、その状況から不具合箇所を特定できるでしょう。特定できない場合は、業者さんに点検してもらうようにしましょう。

頻繁に落ちるブレーカーへの対処方法を知ろう

ブレーカーが頻繁に落ちてしまい不便で困っている場合も、工夫次第で、改善されることがあります。

契約アンペア数を見直す

アンペアブレーカーが頻繁にトリップするなら、契約アンペア数の値を変更してみましょう。目安として、東京電力が提供してくれている「わが家のアンペアチェック」を試してみることをおすすめします。

契約アンペア数を変更するには、ご自宅のアンペアブレーカー自体を交換する作業が必要です。さらに、交換後1年程度は再び変更することができないケースが多いので、充分に吟味して判断するようにしましょう。(スマートメータに更新済の場合は、交換作業は不要です。)

電化製品を同時に使わないようにする

電化製品を同時に使わないようにする

消費電力の大きい家電は、同時に使わないように工夫しましょう。例えば、キッチンまわりの、電子レンジ、炊飯器、電気ケトル、オーブントースター、などは使用時に1000W以上になることも多く、同時に使用すると簡単に20Aを超えてしまうでしょう。冷蔵庫+テレビ+エアコンを使っている環境下では、30Aのアンペアブレーカーではすぐにトリップしてしまうかもしれません。また、コンセントにつないだままで待機電力を消費しているケースもあります。使う頻度が少ない家電は、コンセントから抜いておくと効果的な場合もあります。

家にある電化製品を極力減らす

地球温暖化などの環境対策の面からも、これからは省エネに移行していくべきだとされています。必要な家電と、そうではないものとを見極めて、ご自宅にある家電の数そのものを減らすというのも、効果がありそうです。さらに、冷蔵庫やエアコンなど、長時間稼働する家電は、新品と交換することで省エネ性が活かされ、電気の使用量を減らすことができるでしょう。

漏電対策をする

定期的な点検とメンテナンス:家庭内の電気配線や電気機器の点検を定期的に行い、断線や劣化した部品を早めに修理または交換します。これにより漏電やショートの原因を早期に発見し、事故を防ぐことができます。

アース線の確保:アース線は漏電の際に電流を適切に流すことで、感電や火災を防ぐ役割を果たします。家庭内の電気配線やコンセントには適切なアース線を確保し、アース線が切れていないことを定期的に確認します。

よくある漏電のケース

ブレーカー

電化製品の漏電、ケーブルの漏電、水漏れで漏電する事が多いです。

電化製品の漏電

電化製品の漏電で考えられるのは、製品の劣化です。実は電化製品は長く使用していると、本体のみでなく絶縁処理部分も劣化し、そこから漏電することがあります。しかし、それでも問題なく使用できるため、漏電に気づかないケースも多いものです。

また、電化製品のコードやプラグが破損して、そこから漏電している可能性も否めません。破損によって導線に傷がつき、そこから漏電してしまいます。

ケーブルの断線

ケーブルの断線は、知らず知らずのうちに漏電してしまうことがあります。

たとえば、屋根裏に住み着いたネズミのような小動物がケーブルをかじってしまうことが考えられます。また、配線の上に重いテーブルや椅子などの家具が置いてあり、そこから断線することもあるでしょう。

水漏れ

何らかの原因で水漏れが起こり、コンセントや炊飯器などの家電製品が濡れてしまい、そこから漏電することもあります。濡れた部分に電気が通るために漏電が起こると考えられます。

本来、水は絶縁体なので、電気を通さないものです。しかし、コンセントなどに付着する水は純水ではないため、電気を通します。その結果、起こる現象が漏電です。

漏電についてはこちらの記事で詳しく説明しています。併せてご参照ください。

電気の負担を減らすことが近道(まとめ)

電気を使いすぎていないか見直そう

ブレーカーが頻繁にトリップすることで電気の使い過ぎを実感することも多いでしょう。家電を工夫して使うことでブレーカーがトリップしなくなれば、電気の使用量が減り電気代も抑えられ、お財布にもやさしくなります。不便に感じるようであれば、契約アンペア数の変更をおすすめしますが、その前に節電についても少し考えてみませんか?季節が変わるごとにも、定期的に電気を使いすぎていないか見直すようにしましょう。

もちろん、ブレーカーがトリップする場合は、何らかの不具合の可能性もあります。とくに漏電ブレーカーがトリップする場合、原因が特定できないのなら、信頼のできる業者さんに相談するようにしましょう。

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※ページ内に掲載されている料金は作成日当時のものです。状況や時期により実際の料金とは異なる場合がありますので、詳細は電話でお問い合わせください。


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