自分で挑戦!エアコンの取り付け方法と注意点

エアコンのイメージ
エアコンのイメージ

この記事では、自分でエアコンの取り付けを行う方法とその注意点をご紹介していきます。
エアコンの仕組みを簡単にご説明したあと、エアコンの取り付けに必要な工具や材料、取り付けの手順などをご説明していきます。この記事をご自身でエアコンの取り付けを行う際の手引きにしてください。

しかし、エアコンの仕組みがまったく分からない状態では、取り付けを行うことは難しいと思います。取り付けに失敗してしまうと、エアコンが点かないどころか思わぬ事故に繋がる可能性があります。
まずは、皆さんのご家庭で使用しているエアコンがどのように動いているのかを簡単にご説明します。

1.はじめに

エアコンは今やどの家庭でも使用されているといっても過言ではありません。夏には冷たい風を、冬には暖かい風を室内に送り込み、快適に生活することを可能にしてくれます。
そんなエアコンは1台につき「室内機」と「室外機」の二つの機械で構成されています。どちらが欠けてもエアコンとして機能してくれません。

室内機と室外機は配管(パイプ)でつながれており、その中には冷媒と呼ばれるものが循環しています。
冷房の場合、室内の熱は、冷媒に乗って室内機にある熱交換器によって回収されます。室内機から冷風が出てくるのはそのためです。
そして、回収された熱は冷媒に乗って室外機の熱交換器に移動し、屋外に排出されます。
暖房の場合、冷媒の流れを冷房と逆にすることで空気中の熱を取りこみ、熱エネルギーに変えて室内に放熱する仕組みとなっています。

空気が冷えることで結露水が生じるため、それを室外に放出するためのドレン配管も必要です。冷房では室内機、暖房では室外機でドレン排水をします。
冷媒配管やドレン配管はエアコンの重要な機能を担っています。エアコンの取り付けにおいては、これらの配管がネックになるといっても過言ではありません。

2.エアコンの取り付け、取り外しは資格がなくても可能

エアコンの取り付けは特別な資格が必要ではないため、基本的にはご自身で行っていただけます。ただし、慣れていない人が行うのと専門家が行うのでは要領が違うため多くの手間と労力、時間がかかることだけは念頭に置いておきましょう。
室内機の取り付けはもちろん、室外機の置き場によっては体力を必要とすることもあります。取り付け時に事故や怪我等のリスクが生じる可能性は否定できません。

とはいうものの、自分でできる作業には限りがあります。室内機の壁への取り付け、化粧カバーの取り付け、アース線や電源コンセントの差し込み、真空引きは比較的簡単な作業となるため、DIYでも可能です。
真空引きというのは、エアコン内部の水分や空気、異物などを取り除く作業のことです。本来、エアコン内部は冷媒ガスのみが充満している状態でなければならないからです。
真空引きを行わずにエアコンを稼働させると、「効きが悪い」「電源が入らない」といった不具合を起こすほか、故障の原因になります。

また、エアコンの取り外しについても資格は必要ありません。ただ、取り外しの方法を間違えると故障を招き、再利用できなくなる可能性があるので注意しましょう。
エアコンの取り付け時に電気工事が必要となる場合は、自分で作業を行うことができません。例えば、コンセントやアース線の増設や移設、ブレーカーの増設、エアコン専用回路の設置、業務用エアコン(電圧600V以上)の取り付けなどには電気工事士の資格が要ります。ご自身で行うと感電の恐れや罪に問われる可能性があるため絶対に行わないでください。

3.取り付け前のチェックポイント

エアコンを新規で用意する場合、購入の前にカタログなどを見て確認しておきたい点がいくつかあります。
まず、エアコンの能力です。製品には、それぞれ能力に応じて畳数の目安が決められています。10畳の部屋で6畳を目安とした製品を使用すると、エアコンの機能が十分に得られない可能性が高いです。

次に、電圧やコンセント形状、コンセント容量などの確認をします。ご自宅に合ったものを選ぶ必要がありますが、既存のエアコンと同じものを選べば問題ないでしょう。
最後に、使用条件です。製品ごとに「長尺配管~m」「最大高低差~m」と記載があります。前者は配管の最大の長さを、後者は室内機と室外機の高さの差を表しています。
配管を延長することも可能ですが、冷媒ガスの追加(チャージ)を行わねばならず、メーカーが性能を補償していないことが大半です。これらの条件を踏まえた上でエアコンの選定を行いましょう。

また、エアコンの設置場所にも気を付けましょう。
室内機からは風が出てくるため、風の通り道を遮らないことが大切です。特に、エアコンの下部に障害物があると効率が悪くなるため注意が必要です。
室外機の設置場所は風通しが良く直射日光の当たらないところが適しています。風通しが悪く日差しの強い場所に設置すると、冷房の効率が下がる可能性があります。

4.必要な工具や材料を用意しましょう

エアコンの取り付け作業は素手のみで行えるものではありません。エアコン取り付け業者であっても、専用の工具を用いて作業を行います。また、エアコンの交換を行う場合、エアコンの取り外し作業が伴います。
ここでは、エアコンの取り付けおよび取り外し作業に必要となる工具や材料をご紹介します。

4-1.エアコン取り外しに必要な工具、材料

エアコンの取り外しは、一旦作業にかかってしまうと中断することが困難です。そのため、工具をすべて揃えてから作業に入ることをおすすめします。
一般的にエアコンの取り外しに必要となる工具は、①六角レンチ②ニッパ③カッターナイフ(パイプカッター)④プラスドライバー⑤マイナスドライバー⑥モンキースパナ⑥ペンチ⑦電動ドリル⑧脚立です。

また、作業中に怪我をしないように軍手をはめるようにしましょう。
室内機取り外しの際に養生を行います。養生シートやテープ類、雑巾、ゴミ袋などを用意しておくと良いです。

4-2.エアコン取り付けに必要な工具、材料

エアコンの取り付けには取り外しよりも多くの工具を必要とします。取り外しに必要な①~⑧までの工具に加え、①メジャー②水平器③フレアツール④トルクレンチ⑤真空ポンプ⑥真空ゲージ⑦チャージホース⑧銅管カッター⑨リーマー⑩仕上げヤスリ⑪マニホールド⑫銅管ベンダー⑬コアドリル⑭エキスパンダー⑮ガス漏れ検知器などが挙げられます。
専門的な工具も揃えなければならないため、エアコン取り付けが初めてという場合は費用がかかる傾向にあります。

エアコンの取り付けに必要な材料は①ペアコイル(冷媒管)②ドレンホース③プラブロック(室外機の脚)④ボードアンカー(ビス)⑤配管保護テープ⑥ビニールテープ⑦シールパテです。

5.新しいエアコンを取り付ける手順

さて、ここからは新しいエアコンを取り付ける手順をご説明します。
作業の前に、必要な工具や材料が揃っていることを確認しましたか?また、作業人数は1人よりも2人で行った方がスムーズです。作業当日に雨が降っていたら中止し、晴れた日に行うことをおすすめします。

5-1.既存のエアコンを取り外す

もともとエアコンが付いている場合、取り付けの前に既存のエアコンを取り外さなければなりません。
エアコンの取り外しの際には、冷媒ガスの回収作業(ポンプダウン)を行う必要があります。ポンプダウンに失敗すると事故や火災に繋がる恐れもあるため、作業は確実に行いましょう。

まずは室内機のある部屋を養生し、冷房運転を行います。
その後、ドライバーで室外機のカバーを外し、モンキースパナでバルブキャップを外したら六角レンチで送り側のバルブを締めます。強制冷房を2~3分行い、受け側のバルブを締めます。そして、室内機の電源をコンセントから抜き室外機から配管を取り外します。このとき、ポンプダウンがきちんと行われていれば「プシュ」という短い音が聞こえるはずです。音が鳴らない場合や長い音が聞こえる場合はポンプダウンできていない可能性が高いです。
ここまでがポンプダウンの手順です。最後に、ペンチで電源コードを切断します。

次に、室内機の取り外しです。室外から配管テープにカッターで切れ目を入れ、壁パテを取り外したら配管、ドレンホース、電線を切断します。このとき、ダクトカバーを付けている場合は電動ドリルでネジを外します。
室内機を化粧カバーから取り外し、化粧カバー自体も壁から外します。

5-2.据付板の設置

室内を養生した状態で、室内機の取り付けを行います。室内機を壁に固定するための据付板の設置からです。
据付板の設置を誤ると、室内機落下に繋がるため慎重に行いましょう。取り付け位置を決める際は、水平器を使用してズレのないようにします。
ボードアンカーを打つ場所に目印をつけ、電動ドリルやインパクトドライバーで穴を開けます。ドライバーでビスとボードアンカーを打ち込み、しっかりと取り付けましょう。

5-3.室内機の取り付け

室内機の3本の電線(黒、赤、白)の被覆をカッターナイフやニッパーなどで剥き、同じ色の基盤に差し込んで固定します。剥く被覆の長さは15㎜程度が一般的です。
電線、配管、ドレンホースを穴から室外に通し、壁の据付板に室内機本体を取り付けます。このとき、室内機を引っかけるようにするのがコツです。また、室内機に対し、配管とドレンホースが真後ろに向いた状態が望ましいです。
その後、配管とドレンホースはビニールテープで一つに束ねておきましょう。(配管が上、ドレンホースが下になるようにします。)

5-4.室内機の配管を加工、接続

室内機と室外機を繋ぐ配管パイプを接続するために、フレア加工を行います。
フレア加工とは、配管の中の銅管を広げる作業のことです。最近では、すでにフレア加工されている配管もあるため、それを利用しても良いです。
銅管カッターで銅管を水平にカットし、リーマーでバリ取りをします。フレアツールを使用して銅管を広げ、ネジ止めすれば作業完了です。レンチでしっかりと締め付けを行いましょう。

壁の穴はパテで埋めます。穴を埋めておかないと、雨風やゴミ、虫などが侵入する恐れがあるからです。

5-5.室外機の配管の接続

室外機を設置します。配管穴の真下に置くのが望ましいですが、ベランダや室外機を置くスペースがない場合は屋根置きや天井吊り下げ、壁付けなど特別な作業が必要になることもあります。
ここでは、室外機と室内機を同じ方向に設置するという一般的な状況でご説明します。

室外機の保護カバーを外し、下方にあるバブルに配管を接続します。トルクレンチとモンキースパナを用いると作業が楽になります。
工具が「カクッ」となるまできちんと締め、バルブに対して銅管が密着していることを確認してください。そして、電源接続部に3本の電線(黒、赤、白)を接続します。

5-6.真空引き

いよいよ、真空引きを行っていきます。
はじめの方に少し触れたとおり、真空引きは配管の中の空気や水分を排除するために行う作業です。真空引きの手順は製品によって異なる場合があるため、作業の際は取扱い説明書を確認しながら行ってください。
ここでは、一般的な真空引きの方法をご説明します。

室外機の側面にあるサービスポートのナットを取り外します。サービスポートというのは、配管を接続するためのものです。
真空ポンプにゲージマニホールド(圧力計)を装着し、青いホースを室外機の低圧側サービスポートに接続します。
ゲージマニホールドのバルブを全開にし、真空ポンプを電源に接続します。

真空ゲージの数値が下がっていくので、15~20分程度待ちます。数値が「-0.1MPa」になるのを確認したら、気密テストを行います。
真空ゲージのバルブを閉めてからポンプを止めます。その後、5~10分程度放置し、数値が「-0.1MPa」を保っているかどうかを確認します。
数値が動く場合は空気が漏れている可能性があるため、接続を再確認してください。ガス漏れ検知器を使うとより検査しやすくなります。

5-7.動作確認

室外機の保護カバーを取り付けビス止めしたら、室内に戻って動作確認を行いましょう。
室外機のコンセントを入れ、リモコンのスイッチをONにします。冷房のもっとも低い温度に設定し、ちゃんと冷えるかどうかをチェックします。
このとき、ガス漏れや水漏れなどの有無も確認しておきます。問題なければ、作業はすべて完了となります。

6.エアコンの取り付けで注意したいトラブル

ここまででご説明してきたように、エアコンは作業内容によっては自分で取り付けを完了させることができます。しかしながら、プロと素人の作業には確実性に違いが出てしまうのは否めません。
ここでは、自分でエアコンを取り付ける際に起こりやすいトラブルをご紹介します。

6-1.真空引きに失敗し冷媒ガスが漏れる

真空引きはエアコン取り付けの中心となり、専門性と難易度の高い作業といえます。そのため、自分で取り付ける際に失敗する方は珍しくありません。
真空引きが上手く行われないと、冷媒ガスが漏れ出てしまい、「エアコンから風が出てこない」などのトラブルに繋がります。
真空引きが上手くいかない場合は、専門業者に任せた方が無難です。

6-2.エアコンの選定を間違える

今回ご説明したエアコンの取り付け方法であれば、資格のない方でも実践していただくことは可能です。
しかしながら、既設のコンセントに適合しない電圧のエアコンを設置する場合は例外となります。
電圧の異なるエアコンを選定した場合、コンセントの変圧が必要となり、電気工事士の資格がなければ行えません。

6-3.エアコンが壊れた、動かない

せっかく時間と手間をかけてエアコンの取り付けを行ったものの、エアコンが動かないというケースも少なくありません。恐らく、取り付け手順に誤りがあるか、配線に問題があるかのいずれかが原因と考えられます。また、エアコンの取り付け手順を失敗すると、エアコン自体が壊れてしまう可能性もあります。修理しなければならない場合もあるため、取り付け後に不具合が生じたときは専門業者に相談しましょう。

7.電気の工事が必要な場合は専門業者に依頼を

エアコンの仕組みや取り付け、取り外しに必要な工具、材料、作業前のチェックポイント、取り付けの手順と注意点をご説明いたしました。
エアコンの取り付けにおいては配管の接続と真空引きが作業の鍵を握っています。逆にいえば、この手順さえ正確に行えれば、トラブルが発生する可能性は低くなります。
しかしながら、電気の工事が必要な場合は必ず専門業者に依頼してください。

また、エアコンの取り付けには意外に多くの工具や材料を必要とします。
最低限必要なものを揃えるだけでも1万円程度は費用が発生します。すでに工具が揃っている場合であれば良いのですが、そうでない場合は業者に依頼した方が安く済んでしまう可能性は十分あります。
かかる手間や時間、費用のことを考えると、エアコンの取り付けに自信のない方や時間のない方、体力のない方などが自分で作業を行うことはメリットがあまりないかもしれません。

8.まとめ

さて、以上が自分で行うエアコンの取り付け方法と注意点になります。
結論から言うと、エアコンの取り付け作業は自分でも行えるものの推奨はされていません。
エアコンの取り付けに慣れている人でも最低30分、設置状況や追加工事の有無によっては1~2時間かかってしまうこともあります。そのため、素人が作業を行えばそれ以上の時間を費やすことが想定されます。

エアコンの取り付けが必要になるケースは「突然エアコンが壊れた」「そろそろ寿命だから早めに交換しておく」「引っ越しをした」などさまざまだと思います。
時期によっては早急にエアコンが必要になるため、取り付けに失敗が許されないこともあるでしょう。
万が一取り付けが上手くいかない場合やエアコンが正常に作動しない場合、速やかに専門業者に相談することをおすすめします。

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エアコンの料金表

症状(状態) 作業内容 修理料金
基本調査費用 トラブルの内容に合わせて調査を行います。 6,000円
エアコンが冷えない 真空引き 8,000円
冷媒ガスチャージ(充填) 8,000円
フレア再加工 3,000円~
フィルタクリーニング 3,000円~
熱交換機クリーニング(簡易洗浄) 6,000円~
熱交換機クリーニング(高圧洗浄) 15,000円~
室外機バルブ 19,000円~
エアコン交換 エアコン取外 5,000円~
エアコン取付 18,000円~
配管設置 10,000円~
スリムダクト設置 10,000円~
エアコン取付 外壁穴あけ 10,000円~
コア抜き(コンクリート) 25,000円~
隠蔽配管冷媒管延長 20,000円~
隠蔽配管電線延長 8,000円~
室外機天吊 15,000円~
室外機壁吊り 15,000円~
水漏れ ドレンホースつまり抜き 6,000円~
ドレンパンの清掃 10,000円~
エアコン室内勾配調整 15,000円~
室内機から風が出ない 室内機基盤交換 18,000円~
室内機モーター 22,000円~
室外機が動かない 室外機基盤交換 18,000円~
コンプレッサ交換 30,000円~
室外機モーター 20,000円~
リモコンで操作出来ない リモコン交換 2,000円~
リモコン受信ユニット 15,000円~
運転後、しばらくして止まる 圧縮機 30,000円~
ルーバ不良 水平ルーバ 13,000円~
室外機移設 室内機移設 5,000円~
室外機の風向きを変えたい 室外機の風向き変更 8,000円~

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