漏電ブレーカーの故障?分電盤内のELBブレーカーが落ちる原因と対処方法

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分電盤と漏電ブレーカー

分電盤(ブレーカー) の各機能の名称

漏電ブレーカーを知るうえで欠かせないのが、漏電ブレーカーがセットされている、分電盤という機器です。

最近のおしゃれな分電盤は英語でELB(Earth Leakage Breakerの略称)やELCB(Earth Leakage Circuit Breakerの略称)と書かれていることもあります。

これはどちらもブレーカーのことを指しています。

分電盤はどの家庭にも設置してありますが、そもそも分電盤や漏電ブレーカーとは、どんなものなのでしょうか。

分電盤とは、家庭で契約している電力会社から送電されてきた電気を、家の中の各部屋へ分けるための機器です。
分電盤は通常、上の画像にあるような、3つの種類のブレーカーから構成されています。

それぞれの役割などを解説していきます。

漏電ブレーカーについて

漏電ブレーカー(上記画像①)は、漏電遮断器とも呼ばれ、漏電を検知すると漏電している回路を自動的に遮断する役割を持っています。

アンペアブレーカーは、契約している電力以上の電流が流れた時に電気供給を止めるのに対して、漏電ブレーカーは地絡や短絡(ショート)による感電事故などを予防するために付けられています。

漏電ブレーカーは、法令(電技省令)において必ず付けなければならない、いわゆる保安器と呼ばれるものです。

アンペアブレーカーと回路用ブレーカーについて

アンペアブレーカー(上記画像②)は先述の通り、電力会社と契約した電力(契約アンペア値)以上の電流が流れた際に、電気の供給を止める機能を持っています。

漏電ブレーカーが、法令で付けなければならないものであるのに対して、アンペアブレーカーは電力会社の所有、管理物となっています。
アンペアブレーカーに不具合やトラブルが起きた場合は、契約している電力会社に連絡をして交換などをしてもらう形になるため、勝手な交換などはできません。

回路用ブレーカー(上記画像③)とは、子ブレーカーや小ブレーカー、安全ブレーカーと呼ばれているものです。上記の写真のように台所や洋室といった部屋ごとやエアコン用といった回路が割り振られています。

この回路用ブレーカーから各部屋のコンセントなどに電気が送られ、照明やエアコンといった電化製品が使えます。

漏電ブレーカーが落ちる原因

「漏電ブレーカーが落ちる」とき、家のどこかしらで起きた漏電をブレーカーが検知しています。そのため事故防止の観点からブレーカー側で電気を遮断しています

それでは、漏電ブレーカーがなぜ落ちるのか、その原因について解説していきます。

電源コードの破損

電源コードの破損 イメージ画像

長年、電源コードを無理な形(曲がった状態やねじれた状態など)で使用したり、重い物などが上に乗っかって負荷のかかった状態で使用していると、コードの付け根部分などが破損して漏電する可能性があります。

長いコードが邪魔だからと、束ねた状態で電化製品を使用する方をよく見かけます。これは電気コードの破損原因になるため、すぐにやめましょう。長いコードが邪魔な時は、束ねてまとめるのではなく、壁に這わせたり長くルートをとったりすると良いでしょう。どんなコードも曲げたり縛ったり束ねたりせず、常に真っ直ぐな状態で使用することを心がけるだけで漏電リスクは減ります。

また、子どもや飼っているペットなどがイタズラをして破損する場合もあります。
電源コードは、電化製品よりもぞんざいに扱われているケースが多いです。しかし、日常の電化製品を支えているものだからこそ、大切に扱わなければなりません。

今一度、家の家電製品などの電源コードを確認して、無理な状態で使用していないか確認しましょう。

絶縁体の劣化・破損

絶縁体が劣化し断線したケーブル

電源コードではなく、本来漏電を起こさないためにコードをカバーしている絶縁体部分が、劣化や破損によって漏電する場合もあります。

無理な状態で長年使用していると絶縁体の破損につながるほか、劣化の原因にもなります。電源コードの使い方には気を遣いましょう。

結線不良

エアコン等の設置や、その他電気工事の際の配線工事が原因で、結線不良が起こることもあります。

配線を行う際、絶縁の内側にある心線を圧着して結線を行います。その際に使われるWago(ワゴ)と呼ばれる部品があります。

このワゴは、多くの結線を行う際には効率的に作業を進めることができるので大変便利な部品です。しかし、結線の際に少しでも心線がずれていると、使っているうちに発熱、最悪の場合は発火や漏電の原因となります。

この結線不良は、工事直後は一見すると結線不良が起きることなど分かりません。見た目に問題が無くても、後々問題が起きることもあります。

こうしたトラブルを回避する方法は、いくつかあります。

  1. ①電気工事士の資格を持たない人は工事を行わない
  2. ②悪質業者に工事を依頼しない
  3. ③明らかに新人だけで作業する業者には頼まない

ただし、悪質業者なのか優良業者なのかは一見するとわかりません。けれど、簡単な見分け方もあります。

①相場よりも安すぎる見積もりを出す格安業者 ②施工時間や見積もり調査の時間が短すぎる業者

このような業者は、必要な手順を省略していたり、必要な部品を使わないことで費用を浮かせている悪質な業者であると考えても良いでしょう。

こうした業者は避けて、優良な業者に工事を依頼しましょう。

トラッキング現象

焦げた電源コード イメージ画像

トラッキング現象とは、コンセントと電源コードのプラグ部分との間にできた隙間などに埃が溜まり、その埃が空気中の湿気などを吸いこむことによって、漏電、また発火して火災につながる場合もあります。

常時コンセントを入れて使っているが、こまめな掃除がしづらい場所(電化製品の裏にコンセントがあり、そこに電源コードを入れている場合など)で起きやすいとされています。
漏電が起きて漏電ブレーカーが落ちた際に、上記2つの原因ではなかった場合は、このトラッキング現象が原因かもしれません。

電化製品やコンセントの水濡れ

洗面台にあるドライヤー イメージ画像

主に、水まわりにある電化製品や、水まわり近くで使用する電化製品、コンセントなどに水がかかることによって引き起こされる場合もあります。

もちろん電化製品には、絶縁処理が施されているものが多いですが、水がかかってしまった場合は、その絶縁処理も意味を成さなくなってしまいます。

この場合、漏電、感電や火災といった危険があります
水まわりで使用する頻度の高い電化製品の取り扱いには、今一度、気を付けるようにしましょう。

こうした原因の数々によって、家の中で漏電が起こると、それを検知した漏電ブレーカーが落ちることになります。

どの原因も漏電以外に、感電や火災といったかなり危険な二次的被害が及ぶ可能性があります。
電気を使いすぎて落ちるアンペアブレーカーではなく、漏電ブレーカーが落ちた際は注意しましょう。

絶対に放置はせず、速やかに漏電箇所の特定をしてください。それと同時に、電気工事業者などへの修理依頼をしましょう。

 

漏電ブレーカーが落ちた時の対処方法

漏電ブレーカーの計測

ここからは、もし漏電ブレーカーが落ちてしまったら、どのように対処すればいいのかをご紹介します。

漏電が起きているとなると焦ってしまうかもしれませんが、落ち着いて対処しましょう。漏電している箇所を特定できれば、過剰に焦る必要もありません。

漏電が起きてから一番大事なのは、「漏電している箇所を特定する」ことです。

漏電している箇所の特定方法

それでは、漏電箇所の特定方法の手順を説明します。

手順の流れとしては、以下のようになります。

  1. まずは漏電ブレーカーが落ちていることを確認する
    漏電ブレーカーが落ちている状態
  2. 回路用ブレーカー(子ブレーカー・安全ブレーカー)を全て切る(落とす)
    漏電ブレーカーのスイッチを全て切る
  3. 漏電ブレーカーを入れる(上げる)
    漏電ブレーカーのスイッチを入れる(上げる)
  4. 再度、回路用ブレーカーを「1つ1つ」入れて(上げて)いきます
    回路用ブレーカーを「1つ1つ」入れて(上げて)いく

上記の手順で、1つ1つ回路用ブレーカーを上げていきましょう。漏電している部屋、もしくは漏電している電化製品に割り振られたブレーカーが上がった際に、再度漏電ブレーカーが落ちます。

ここで、漏電している箇所を特定することができます。
特定して漏電が発覚した箇所にはむやみに近づかずに、早急に業者などに修理の依頼をしましょう。

漏電修理は専門業者に依頼・相談しましょう

漏電ブレーカーの計測

漏電の原因、また、漏電への対処方法などについてご紹介しました。

しかし、漏電箇所を特定したからといって、解決したとは言えません。
前述の通り、漏電が発覚したら早急に電気工事などが行える専門業者に修理依頼や調査をお願いしましょう

また、こうした漏電工事のほとんどは、「電気工事士」という資格が必要になります。
こうした資格や、電気に関する知識がない方がむやみに漏電箇所をいじると、さらなる漏電、感電のほかに思わぬ事故につながる危険があります。

安全に対処するためにも、ご自身での修理行為はやめましょうまた、配線に触れるような作業は電気工事士の資格が必要と法律で定められています。資格の無い素人が触ると法律違反になりますので、ブレーカーから伸びる配線から漏電している場合などは自分で触らず業者に任せましょう。

DENKI110のような業者が作業する場合、上の写真④のような専用の機械を用いて漏電の調査を行います。

電気工事士の資格を持ち、かつ上のような専用の機械があればすぐに調査が行えますがこの機械1台あたり5万円前後の金額になります。一度の漏電でこうした機械を購入するよりも、業者に依頼した方が単価は安くなるうえ早く解決します。コストパフォーマンスの面からも、漏電の対処は業者に依頼した方が良いでしょう。

DENKI110では、漏電の点検からブレーカー故障の修理交換まで行っています。漏電箇所を特定できたら、速やかにご連絡ください。

漏電は時間が経てば自然に直るものでも、自分で直せるものでもありません。

感電や火災など、被害が大きくなる前に対処しましょう。

DENKI110のブレーカー故障・漏電調査等の料金表

DENKI110では、漏電箇所の特定調査、漏電ブレーカーの交換をはじめ、分電盤関係の故障修理などにも幅広く対応しております。
もちろん、作業にあたるのは電気工事士資格を持った作業員です。安心してご利用ください。

下記が漏電調査、漏電ブレーカー交換などの料金表となっております。
詳しい作業内容や、その他の対応している分電盤、配線関係のトラブルについては、弊社の漏電のページをご確認ください。

作業内容 詳細 修理料金(税込)
基本調査費用 トラブルの内容に合わせて調査を行います。 6,600円
測定器調査 測定器を用いて数値で異常箇所を特定する。 3,300円~
分解調査 設備、器具を分解する。 3,300円~
分電盤内調査(15回路未満) 分電盤内を測定器調査し漏電している回路を特定する。 6,600円
分電盤内調査(15回路以上) 分電盤内を測定器調査し漏電している回路を特定する。 9,900円
漏電箇所特定調査(1回路) 漏電回路内で漏電している原因を特定する調査。 16,500円~
絶縁処理 漏電箇所に電気が流れないようにする。 3,300円
漏電ブレーカ交換 漏電ブレーカの交換作業。 16,500円~
各種器具交換作業 漏電している器具の交換。 6,600円~

※当サイト内の表示価格はすべて税込みの総額表示となっております。(消費税率10%)

 

 

漏電ブレーカーが故障したときの修理

漏電ブレーカーが故障

 

漏電ブレーカーが落ちたとき、原因は漏電だけとは限りません。

漏電ブレーカーそのものが故障している場合もあります。

漏電ブレーカーについているテストボタンから、漏電ブレーカーそのものがきちんと作動しているのか・誤作動ではないのか確認しましょう。

問題なく稼働している場合は、前述の通り漏電していると考えられます。

漏電箇所を見付けて適切に対処しましょう。

漏電ではなく漏電ブレーカーが故障していた場合は、修理か交換の対応になります。

漏電ブレーカーが故障してる場合、業者にブレーカーの修理や交換を依頼することになります。

なお、アンペアブレーカーや安全ブレーカー同様、漏電ブレーカーも通販サイトで単品購入が可能です。

自分で購入する場合は、型番やメーカー、対応機種をよく確認の上購入しましょう。

ブレーカーの修理や交換は電気工事士の資格が必要です。資格を持たない素人にはできない作業なので、必ず電気工事士の資格を持つプロの業者に頼みましょう。

漏電ブレーカーの交換

漏電ブレーカーが壊れているとき、漏電ブレーカーそのものや分電盤丸ごと交換することで対処できます。

 分電盤は、前述の通り漏電ブレーカー・アンペアブレーカー・安全ブレーカーから構成されています。

ブレーカーの寿命は15年前後ですが、これは漏電ブレーカーに限らずすべてのブレーカーに共通します。そのため、ブレーカーの寿命が原因で漏電ブレーカーにトラブルが起きた際は、分電盤ごと交換したほうが良いでしょう。

 なお、分電盤を交換する際には注意する点があります。

 まず、ブレーカーは電化製品です。熱やホコリによってトラブルも起こります。ホコリやゴミも、トラッキング火災の原因となります。

 分電盤の大きさにつきましては、小さくても機能上問題はありません。

しかし、壁紙の日焼け跡などが目立つため、大きいサイズの分電盤で覆い隠した方が見た目に違和感が生じなくなります。

DENKI110の漏電ブレーカートラブルの事例

実際にあった漏電ブレーカートラブルについてご紹介します。

漏電ブレーカーが落ちる

使用すると落ちる漏電ブレーカー

エアコンの電源に使用しているブレーカーが落ちてしまう」とご連絡をいただきました。

取付けられていたのは、テンパールというブレーカー大手の製品です。GB-33ECという製品で、100V-200Vに対応しているものでした。
ブレーカーは10年以上前からついていたもので、ところどころに劣化が見られました。電気配線とブレーカーの接続部分に緩みが見られたほか、ブレーカーの裏側には焦げ跡のようなものがありました。

   

念のためエアコンの調査も行いました。エアコンの配線部分などにも劣化があった場合は、そこから漏電を起こして漏電ブレーカーが作動することがあります。

エアコンの配線部分なども見て、劣化や腐食の有無を確認したところ問題ありませんでした。ブレーカーの不具合によるものと判断して、交換の作業を行います。

交換した漏電ブレーカー

エアコンは200Vのものを使用しているとのことだったので、200Vに対応するブレーカーを取付けました。

今回は弊社の在庫にあった『パナソニック BJW3203』というブレーカーを取り付けました。100Vと両用しているもので、回路の切り替えで100Vと200Vの電流を使用することができます。

100Vと200Vの両用ブレーカーは広く流通していますが、注意が必要です。両用でも、電流を簡単に使い分けることはできません。
100Vのエアコンに200Vの電流を流す、またその逆の行為を行うと、エアコンが壊れてしまう危険があります。

100Vから200Vへ、またその逆にする場合は、必ず回路の切り替えが必要です。100Vから200Vのエアコンへ交換する必要が生じたら、電気工事士の資格を持つ業者に回路の切り替え作業を行って貰う必要があります。

漏電ブレーカーが落ちた時は、まずは漏電の原因箇所を特定したのちに電気工事士の資格を持つ業者に連絡しましょう。

漏電が自分では特定できない時も、無理に探そうとするのではなく業者に相談しましょう。

DENKI110では、漏電のご相談やブレーカーの調子が悪いといったトラブルにも即日対応しております。お気軽にお問い合わせください。電気工事士の資格を持つプロが、すぐにお伺いして修理交換いたします。

漏電ブレーカーを修理
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