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茨城県桜川市明日香にお住まいのお客様より、エアコントラブルのご相談をいただきました。

詳細をお聞きすると、「エアコンのリモコンが使えなくなってしまったので、本体のスイッチを入れたのだが、冷たい風が出てこない」とのことです。7月中旬という暑さ厳しい季節に冷房が使えないことは大変不便ですので、修理作業を見越して、いくつかの機材や部材を用意して、お伺いすることになりました。

お客様宅は2階建ての戸建住宅で、問題のエアコンは1階のリビングにあります。エアコンは日立製で年式の古いものです。
まずは使えないというリモコンのチェックを行います。お客様のお話では「電池切れかなと思ったので、新しい電池に取り替えたのだが、やはり使えない」とのことです。スマートフォンのカメラ機能を通して、リモコンの赤外線をチェックしてみると、問題なく赤外線が発光されていることがわかりました。
次にエアコン本体に搭載されている、リモコンからの赤外線信号を受け取る受光部をチェックしてみます。リモコンを近づけて操作してみますが、反応がありません。どうやら受光ユニットが故障しているようです。

次にエアコンが冷えない症状をチェックします。リモコンが使えないため、エアコン本体のスイッチで冷房の強制運転を行います。風は出てくるものの、一向に冷たくなりません。
ガレージ横に置かれている室外機をチェックしてみると、配管と室外機のつなぎ目が白くなっています。これは冷媒ガスが不足しているサインです。あらためて配管を調べていくと、配管の接続部が緩んでいます。恐らく経年劣化により配管の接続部が甘くなり、そこから冷媒ガスが漏れ出したものと考えられます。

リモコンが使えない原因は、エアコン本体の赤外線受光部の故障で、受光ユニットの交換が必要なこと。冷房が冷えない原因は、冷媒ガスの欠乏によるもので、ガスの充填作業が必要なこと。お客様にそれぞれご説明し、修理される場合の概算金額を提示させていただきました。
エアコンの年式が古いため、修理ではなく、買い替えるという選択肢もありますので、この日は調査による原因特定だけを行い、お客様のほうで修理か買い替えかをご検討いただくことになりました。
数日後、ご連絡をいただき、新しいエアコンに買い替えることを決断されたということです。

エアコンのメーカーごとに、エアコンが故障したときに修理するために必要な性能部品の最低保有期間が定められています。例えば、パナソニックは10年、三菱も10年、シャープは9年というようになっています。この補修用性能部品の最低保有期間が終了すると、修理対応ができなくなるため、故障した場合は買い替えが必要となります。最低保有期間内にエアコンが故障した場合は、修理が可能です。エアコン本体の保証は1年と短い場合がほとんどですが、冷媒回路、圧縮機、冷却器、本体付属配管などの保証期間は5年ほどある場合が多いので、保証期間であるかどうかも考慮し、修理費用と買い替え費用を考慮して決めると良いでしょう。